入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’18年「秋」 (22)

2018年09月18日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 朝は秋日和と言うにふさわしい天気だったが、昼になって青空は消えた。昨日、中アの駒ケ岳に出掛け、風雨が強く途中で断念してここに来たという男女の二人連れ、今朝来た時にはすでに彼らのテントはなかった。朝方の好天で、じっとしていられなかったのに違いない。

 牧草の緑は長雨のお蔭で大分復活したが、それが牛たちにとって山を下りるまで充分かどうか、そろそろ気になってきた。ここへきて、草を求めて牛の移動する範囲が広がったのは、それだけ草を簡単には得ることができなくなったからだろう。牛たちも草の豊富なうちは雑で贅沢な食べ方をする。今になってようやく、丁寧に食べなくてはいけないと草に教えられている、とも言える。
 管理棟の裏手の斜面、第2牧区になるが、実生から育った落葉松の繁茂が放っておけなくなってきた。もう少し前なら草刈り機で対応できたが、今の太さではチェーンソーに頼るしかない。一昨日から始めたが、これがなかなか手のかかる仕事で、その上に伐った木をどうするかも難題。
 また、「追い上げの坂」と呼んで、第1牧区へ行き来の際に牛が上り下りする坂は、ひと夏の間に茅が伸びきり、牛が通過がする際に鋭い葉で大事な乳房を傷付ける可能性がある。これも刈り取らねばならない。頭が痛い。
 その牛そのたちは10月初めに山を下り、下に帰れば出産が待っている。畜舎に繋がれていては運動量不足で、自分の力だけで出産することは難しい。しかしここで4か月、野生の暮らしをすることができたのだから、仮に自力出産ができなかったにしても、それでも出産は軽くて済むはずだ。人間の勝手ではあるけれど、和牛もホルスも元気な仔を産め。

 本格的な秋の到来。去年は「秋日和」などという販促用ビデオの撮影があった。映画の企画がもう1本あるが、どうなるか。北原のお師匠は先日、「厩の平」辺りまでキノコを採りに行ったそうだ(驚き!)。 その時、法華道の倒木を幾つも目にし、以来そのことが老師の心から片時も離れないと電話があった。そのうちに歩いてみると、応えておいた。

 秋風が旅に出ろと言ってませんか。小屋もキャンプ場も充分に余裕があります。FAXでも予約や問い合わせに対応できます。ご利用ください。入笠牧場の営業案内は「入笠牧場の山小屋&キャンプ場(1)」
「同(2)」をご覧ください。




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     ’18年「秋」 (21)

2018年09月17日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 久しぶりに青空が見える。上ってくる途中、道路端に駐車した多数の車を見てきた。恐らく、その大半はキノコ狩りに来た車だろう。圧倒的に諏訪ナンバーの車が多いが、今年は松本ナンバーも目に付いた。あれだけ雨が降ったのだから、キノコ狩りを心待ちにしていた人たちは老若男女共々多かろう。
 この時季でも、きょうもヤナギタケを牧場内や小黒川の川床で目にした。ああやって、車の中からでも目に留まるキノコがそのままにされているのは、見過ごされているというよりか、恐らくこのキノコのことを知らない人が多いからだ。あるキノコの本には「食用には適さない」と書いてあるそうだが、ここにある本ではその評価は高い。むろん「食用」としてである。よく煮沸してから味噌汁の具などにすると、美味しく食べられる。
 この頃はしかし、そのキノコのためにわざわざ車を停めたり、川床に下りていってまで採るという気にはにならない。それはこのキノコのことだけではない。狩猟採集民の血が薄いのかも。ただし今年も1回だけは、やらなければならない。

 先週の金曜日に1名、土曜日に2名、以前に一緒に仕事をしていた"同士"たちがやって来た。遠く九州の佐賀からであったり、あるいは15年ぶりに見る顔は、富山から車で岐阜を抜け、安房峠を超えてきた。もう1名は東京だが、富山と東京は天気が良ければオートバイで来るつもりだったようだ。生憎の雨で断念せざるをえなかったようだが、1千200CCとか1千300CCとかの大型バイクが、まだ40代の彼らには良い人生のオモチャになっているらしかった。会話の中心は、やはり元の同僚や上司のことで、ついには現在の社長(女性)にも電話し、久闊を叙すなどして、喜んでもらえた。
 悠々自適、日程に余裕のあった九州氏は昨夜は下に泊まり、今朝駅まで送って、それをもって今回の短い「祭りは終わった」。

 いい秋空が広がった。4,5日のうちにはツタウルシも見ごろを迎えることだろう。

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     ’18年「秋」 (20)

2018年09月14日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 気になることがあって、2015年の作業帳を見ていたら「ツタウルシ9月20日前後」とあった。あと1週間くらいか。今年は春から初夏にかけて季節の進み方が半月くらい早いと思っていたが、ここへ来てそんなふうでもなくなったようだ。確かに、今の様子からすれば、焼き合わせのツタウルシが真っ赤に色付くのは、そんなころだろう。次の3連休とほぼ重なる。そのころには秋の長雨、秋霖の時季も終わっているといいのだが。
 
 たった3年前のことだがそのノートを見ていると、当時は結構鹿の捕獲にも熱心だったようで、今は止めてしまっているくくり罠での捕獲も、実績を細かく記録してあった。しかもあの年は、県の有害動物の調査が入って、12月の半ばまで補助員のような立場で仕事をした。
 その後、鹿の数は減ったという話ばかり聞くが、どうだろうか。ただ、上伊那猟友会は目標の捕獲頭数を達成した全国でも数少ない猟友会だと地方事務所の担当者からは聞いた。そういえば、ここの大型囲い罠もかつては、本州では最高の捕獲実績を記録したと言われたこともあった。確かにその結果、捕獲効率は銃よりも罠の方が優れているということを、実証することはできたと思う。
 前にも呟いたが、4年に1度だかの罠の免許を今回は更新しなかった。罠の免許を持っている人は大抵銃の免許も持っているからだろうが、午後までかかるか講習の午前の部、2限目がなんと「銃刀法」の講義だった。こういうのは罠の免許更新者には関係ないはずだ。後に回してくれれば、罠だけの者はもっと早く手続きが済んだはずだろう。また、更新には医師の診断書を添えなければならないというのも違和感を感ずる、考えものだ。精神状態が正常か否かだとか、薬物に依存していないかなど、そんなことを内科や整形科医に1,2分の問診で分かるわけがない。銃など簡単に持たせたくない部署があるかと思えば、農作物被害の対策には、狩猟者をできるだけ増やしたい役所もある。初めての人、特に若い人は、これでは腰が引けるだろう。
 鹿については相変わらず今も苦労が続いているが、牛が下りるまでは休戦状態のままになっている。

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     ’18年「秋」 (19)

2018年09月13日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 巨匠の筆、霧が、座頭沢や八株沢にまで及ぶようになって、森の印象はまた一段と秋色を深めた気がする。座頭沢は何本もの谷が深く切れ込み、どこが源頭になるのかわからないが、曲がりくねった山道を行けば、深い谷の中に今朝は霧が次から次と流れ込み、音のない幻想的な演出を見せてくれた。
 八株沢は座頭と比べるとそれほど大きな谷ではなく、牧場の手前「樺の平(かばのたいら)」の南側から沢は落ちていく。その近くまで上ってくると、時々青空まで見えて、そういう時は落葉松の細い葉の先やサルオガセに付いた水滴が霜のように見えたり、時には光って見える。落葉松の森全体の色も秋の装いに変わりつつあり、長かったが、待っていた本格的な秋がようやくそこまで来た。






 にわか覚えのリンドウの花に注意しているのだが、この辺りで見られる紫の花といえばあのトリカブトしかない。秋の野花には派手さはなく、清楚であり、控え目でおとなしいが、トリカブトはその毒で知られる花だ。ためにいまひとつ親しめない。誰かが言ってた「棘や毒は、いくら美しくても結構」、と。
 今、花の色を紫と呟いたが、リンドウも紫だが大分色が違う気がした。念のため図鑑では花の色をどのように言っているか調べようとしたら、トリカブトでは索引に出てない。これほど悪名の高い花が掲載されてないはずがないとあれこれ調べた結果、「ヤマトリカブト」でようやく見付けることができた。色は青紫とあった。ついでにリンドウは、とページをめくったら、これも青紫。印刷では色の違いがのはっきりしないが、実際はかなり違うと思うのだが。
 何だかおかしなことを独り言ちってしまった。花に詳しい人の嘲う声が聞こえる。

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     ’18年「秋」 (18)

2018年09月12日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 日の射さない第1牧区から見た空は、雲が二層になって遠くまで広がっていて、経ヶ岳や守屋山、その奥に見える美ヶ原、さらにもっと北方の北アの北部、五竜や白馬なども、上下の雲の間に浮かぶように見えていた。驚いたことに、大沢山からは富士山が、灰色の空の一画に居座っていた。
 昨日「秋といえばつい秋晴れの日を思い描く」などと呟いたが、きょうのような曇り空もまた味わい深くていい。特に静まり返った森の中を歩いていれば、こういう天気の日の方が気が落ち着く。山はじっと黙しているが、その静けさの中にあってこそ、この時季の山気が与えてくれる深い趣が身に沁みる。いつもよりも少し遠くの森へ行ってみたら、そこにも先日の台風のせいだろう、何本かの倒木や、吹き折られた枝が目に留まった。
  
 囲いの中の4頭の牛の中で、1頭だけがホルスで他は和牛だということはもう何度も呟いた。大概の場合、1頭だけのホルスも和牛と一緒に行動しているのだが、それでも4頭の仲は微妙に違う。今もホルスだけが置いてきぼりにされていたが、急に走りだした。その先に和牛がいるのだろうがここからは見えない。気になったのでしばらくして様子を見にいってみたら、上部の草の中に4頭が揃って顔を覗かせていた。反芻の時なのだろう、腹ばいになった胴以下の部分は草の中に埋まっていた。
 言葉を持たぬ牛たちがどうやって親分を決め、それに従うようになるのか、不思議に思っては眺めている。第1牧区の、これまでいつも5頭でいた群れには、きょうから1頭増えて6頭になっていた。これもどういう加減でそうなったのかは分からない。

 朝から霧が立ち込めることが多かった。そんな中、作業道の気になっていた石、これまで何度も挑んだがそれでも掘り出せない大石らしく、ならばと玄能(大金槌)で小憎らしい頭部を砕きに砕き、ようやく思いを遂げた。満足。クク。

 赤羽さん、通信多謝。その計画、天候を考えると来週の方がまだよろしいんじゃないですか。

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     ’18年「秋」 (17)

2018年09月11日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 なかなか晴れてはくれない。秋の長雨は例年のことだが、これを越さないと期待の「天高く馬肥ゆる秋」は来ない。そうやって、秋といえばつい秋晴れの日を思い描いてしまうが、実際にはこの季節、そんな日は30日もあるかないか。しかも山は冬の来るのが早い。さすがにまだ冬を語るのは尚早だが、それでもうかうかしていると秋は人の晩年にも似て、矢のように過ぎてしまいそうだ。

 珍しく小屋の電話が鳴って、年配の女性の声で「湿原のリンドウの花はもう咲いたでしょうか」という問い合わせがあった。いきなりリンドウと聞かれ混乱し、それに湿原の方は守備範囲ではないので、やむなく分からないと、努めて丁寧に答えるしかなかった。
 電話を切ってから、念のため植物図鑑でリンドウのことを調べてみた。驚いたことに、リンドウと名の付く花は多い。「秋の山を代表する多年草」とあったが、そんなことも知らなかった。
 そういえば、大分昔に、「竜胆」をリンドウと読むのだと教えてくれたのは父だった。今は亡き友人が、山からの便りに添えてくれた一句にそのそ二文字があり、それを「りゅうたん「」と読んだからだ。思い返せば、今頃のことだったかも知れない。それにしても、あの間違いは親に対してでも、恥ずかしかった。亡友と亡父、以来リンドウはそういうことで懐かしい花になった。そのうちこの辺りでも出会えるかも知れない。
 それにしても無知、度し難し。門前の小僧にもなれない。

 今朝来るとき確認したら、一昨日、9月9日9の呟きで「五郎山トンネル」としたのは「白山(しろやま)トンネル」の誤りでした。申し訳ありません。訂正いたします。
 A達さん、予約ありがとうございました。当日予約はもう1組だけです。

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     ’18年「秋」 (16)

2018年09月10日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 巨匠の筆がまた一段と進んだ。権兵衛山の落葉松の色が単調な深緑一色の頃に比べ、渋い茶の色が薄く幾度も塗り重ねられた結果、一本いっぽの木に陰影が生まれ、そこに巨匠の筆、霧を残して見事な一幅の日本画ができつつある。今朝ここに着いた時の気温は15度、雨は降ったりやんだりを繰り返した。

 車から降りようとしたら、変な声がした。二度目に聞いてそれが囲い罠の中の牛の声だと分かった。塩鉢のある水桶の傍に4頭の牛がやってきて、吠えていたのはそのうちのホルスのようだった。3頭の和牛も一緒にいた。塩が欲しいのだろう。
 この牛たちがここにいられるのもすでに1ヶ月を切った。こうしてみれば4か月など呆気ないもので、何度も呟いてきたが家畜の一生などは不憫なものだ。ここにいる和牛は子牛を産む繁殖牛だから、30か月そこそこで肉にされてしまう育成牛よりも長いが、それでも7,8年と、寿命の半分も生きることができないらしい。
 意外に思うだろうが、あの巨体と言ってもいい和牛の成長は、わずか20ヶ月もすれば止まる。それを、サシを増やし肉の品質向上させるため、すなわち高値で売れるようにするため、さらに10か月くらい飼育されるのだ。全て人間さまの勝手、都合。
 牧場に放牧されている時は、牛たちのことを家畜だというようにはあまり意識してない。調教に応じるようになれば可愛さも増すし、広大な風景の中に置いて眺めていれば癒されもする。おとなしい野生の動物ののようなつもりで見て、扱っている。大声では言えないが、蓄主の側でよりか、牛の側に立って考えたり、思う方が強いだろう。
 しかしそういうことを言いながらも、和牛の肉を食べたことがないわけではないし、豚でも、馬でも、鶏でも食べないわけではない。なるべく魚を食べようとしているが、それも自己満足でしかない。その一方で、畜産業が衰退してはほしくないと思うのだから、「オイシー」などと黄色い声を上げながら、大口を開けて焼肉に食らいついている女優たちのことなど嘲えない。

 昼を過ぎて雨脚は強まるばかりだ。これを呟き終え、第1牧区の牛たちを見たら帰ろう。雨は甚だしく営業妨害だ。

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     ’18年「秋」 (15)

2018年09月09日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 台風やその後も続いた雨のせいだろう、美和ダムが昨日に続いてきょうも、写真のように大量の放水をしていた。珍しい。入笠を源流とする小黒川が戸台で戸台川と合流して黒川となり、途中の尾勝谷や幾つかの枝沢の水を集めわずか3、4キロほども下って三峰川に流れ込む。その三峰川の水をいったん貯水しているのがこの美和ダムである。このダムへは多量の土砂が流入がしているため、上流では年中のように浚渫工事が絶えないのも人の目を引く。

 現在、小豆坂トンネルの手前で、やっているのかいないのか分からないような道路工事のため、日中は通行止めになっている。雨天や日曜日など工事をやっていないと思うが、万一現場で引き返さなければならないと面倒なので、高遠城の下で普段は左折するのを逆に右折して、五郎山トンネルを抜けてこのダムの少し手前から非持、山室の集落を通り、そのどんずまりでいつもの芝平線に合流して上がってくる。距離的にはあまり変わらないし、なによりも東西の両側を山に遮られた細長い盆地の、今は黄金色(こがねいろ)に実りつつある稲田の風景を見られるのがいい。
 きょうもそうやってきたのだが、この西の山際に深く切れ込む山室川と比べ、それよりもずっと高い場所にある集落は東の山の延長のようで、そこを大規模な耕地整理が行われ、見事な棚田が続いている。牡丹寺としても知られる古刹「遠照寺」もあり、山室の歴史もなかなか古い。今でも過疎化が進むのに、もとより歩くしかない時代、どういう理由やきっかけで人々はこの地に暮らしの場を選んだのだろうかと、ついつい考えてしまう。いわんや、それよりもさらにずっと山奥の荊口や芝平とくれば、余計にその思いを深くする。

 こんな山の中の牧場に片道38キロ、毎日のように通い、いつの間にか12年という月日が流れた。遠い昔、こうした僻遠の地を選び、暮らしを立ててきた人々に通ずる気持が、どこか自分の中にもあるかも知れないと思って、勝手に親近感を寄せている。

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     ’18年「秋」 (14)

2018年09月08日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 四国、近畿地方を襲った台風21号、伊那谷でも刈り取りを前に多くの稲田が強風によってなぎ倒された。間を置かず起きた北海道地震でも、「北の大地」は未曾有の大被害が出た。電力は復活しつつあるようだが、きょうの新聞では酪農家の苦労が報じられていた。電力の供給がなければ搾乳は文字通り人の手でやらねばならない。それが1日朝と晩の2回、しかし製造工場も操業停止とあっては、生乳の引受先がない。捨てるしかあるまい。

 秋雨前線のせいですっきりとしない天気が続く。こんな日は登山者も少なかろうと思いながら登山口に行ってみたら、ゴンドラの利用者が後からあとから登ってきていた。やはり中高年が目立つ。入笠山だからまだしも、これからの時期、森林限界を超えるような山に登るには、天候状況については細心の注意が必要になる。風雨に晒され、それで道にでも迷ったら、予想を超す事態も起こりうる。
 あまりこの時季に悪天で酷い目にあった記憶はないが、それでも当時は自分が若かったからで、そういう状況を受け入れることができたからだと思う。北岳バットレスのルート名すら判然としない壁を雨の中、強引に頂上へ出たこと、一ノ倉の凹状では岩をつたった雨水が両の腕に遠慮会釈なく流れ込んできて震えたこと、前穂の右岩稜ではさらにその上にあった壁の途中で、小さな庇(ひさし)の下で雨に打たれNと重なるようにして過ごした夜・・・、それなりに苦労したことがないわけではない。
 歳を取っても、厳しい登攀を止めないで頑張る人もいる。そういう人はまだ自信があるからだろうが、いまちょっと挙げたような例にまた自分自身が直面したとしたなら、今度は分からない。中級山岳の秋の穏やかな森の中を歩きながら、「そろそろ顔を出したらどうだ」と、キノコに呼びかけているくらいがちょうどいいと思っている。
「歳を取ったら故郷の谷で羊を飼って、平和な晩年を暮らすのだ」と言ったあの人は、その思いを果たせずに山に逝った。人類が初めて8千メートル峰に登った時の登頂者ルイ・ラッシュナルだったと思う。山はアンナプルナで、もうひとりのサミタ―は後の体育相モーリス・エルゾーグ。

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     ’18年「秋」 (13)

2018年09月07日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など


 手違いで、きょうの呟きは完全に消えてしまった。昨日、1か月ほど前の地方紙に載った記事、宗良親王と「池の平」の御所平について、思うところを書くと言っておいたが、再度ここで呟き直す元気は到底ない。昨日の写真の位置を修正しただけなのに、それで煙も立たずに消えてしまった。同じ過ちを、これまでにも何度も繰り返してきた。これは何とかならないのだろうか。

 さて、恐らく著者の勘違いだと思うが、「晩年」の親王があんな場所に池まで作り、「弟子(配下の者の意か)たちと過ごす家を」建てるなどということは考えられない。もしそんな力があったとしても、それなら通算で30年余を暮らしたという大鹿村を選ぶと考えた方が自然だろう。それにそもそも、池の平の湿原は天然のものであり、人工的なものとはとても思えない。かの湿地帯が「御所平」などと呼ばれているという話も、これまでに一度たりとも聞いたことがない。

 これでは入笠周辺には「御所平」と呼ばれる場所が3か所もあることになってしまう。入笠牧場の一部を含む法華道の通る林野、次が誤認からだと思うが入笠山登山口の付近、そして今度は新たに池の平と、これはいくらなんでもまずい。やはり口碑ではあれ長年の間、芝平や荊口に言い伝えられてきたあの場所こそが、正しい「御所平」であると思う。その理由も幾つかあるが、繰り返さない。興味のある人はカテゴリー別の「入笠にまつわる歴史」をご覧いただきたい。

 きょうは人っ子一人、車1台とて通ることのない1日だった。帰ろう。

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