
山椒小屋跡付近、ここらより歩きにくい雪道が始まる
初雪は、その年の最高気温を記録した後に初めて降った雪のこと。それに倣えば「来冬」と言うべきか、この夏を越し、さらに秋を迎え、やがて来る次の寒い季節のことだが。
もう今年も半分が過ぎ、猛暑の今ではあっても、その季節も遅いか早いか確実に来る。
それで、その来る冬も、今草を刈っている法華道を登って来ることになるだろうかと、実に気の早いことを考えている。もしそうなれば、恐らくそれが最後のお勤めになるだろう、と思う。
スノーシューズは締め具のバンドが劣化して、ついに使えなくなった。となれば、山スキーに登場願わねばならないが、古道には3カ所ほど急な登りがあり、さらには山椒小屋跡を過ぎると落葉松の樹林帯はスキーには向かない、とこれは個人的な感想。その上シールも久しく使っていない。
とあれば、果たしてどうなのか。もっぱらスノーシューズばかりを利用し、あの登山路を山スキーで上がったことは確か一度だけしかない。
自分の歳を考えて、犬を飼うことも断念している。いまさら山の道具を新調してみたところで、それこそ無用の長物になるだけだ。
またしても丑三つ時に目が覚めて、少しづつ頭が冬から夏に戻ってきた。19年間というもの、この古道はもっぱら冬に世話になっていたから、草を刈っていてもついその季節外れの追想が始まる。

今は亡き愛犬HALはその同行者であった。もっとも、彼女は仕方なく付いてきただけで、本当は家の小屋で安気に過ごしていたかったのかも知れない。
急にスノーシューズが重くなるのは、HALが足の冷たさゆえにかあの洋式かんじきのテール部に前足を掛けた時だった。物言わぬから分からないことにしていたが、犬にとっては迷惑千万な飼い主の我儘だったかも分からない。
牧でのことを思い、考えるにはいろいろな場所があるが、やはり、この雪の古道も欠かせない。そういうことを、眠れない夜につらつら思いながら、呟いた。
きょうは市の高遠支所の職員が来る。観光課の課長と課員の2名らしいが、この辺の案内を依頼されている。
キャンプ場も小屋もまだまだ余裕があります、すいてます。
山小屋、キャンプ場の営業案内は下線部をクリックしてご覧ください。
本日はこの辺で。