入笠牧場その日その時

入笠牧場の花.星.動物

     ’20年「冬」(63)

2021年01月20日 | キャンプ場および宿泊施設の案内など

 
 牧場へは牛ばかりか、色々な人が来る。星の好きな人、花の好きな人、野鳥の好きな人、そして単に山やキャンプが好きな人と。そして、門前の小僧を真似て、そういう人たちから知識のお裾分けをして貰うのだが、これがとてもだが身に付かない。
 理系とか文系という分け方からすると、今述べたような人たちは理系に属するか、そういう方面の仕事に携わる、あるいは携わった人たちが多いような気がする。こういう理系傾向の人はその性向故にか、一人の女性を愛し、添い遂げるる人たちが多い・・・、なんて思わぬところまで話が飛躍してしまったが、それでもまんざら間違ってはいない気がする。幾人もそういう好ましい夫婦を見てきた。「アレ、これはオレたち夫婦のことかな」なんて思う人たちはたくさんいるはずで、その通りですとお答えしておきたい。
 待てまて、それでは文系の人たちはその逆で、浮気っぽく、夫婦関係は破綻しやすいのかと抗議、反論を受けることになるだろう。当然ながら、もちろんそんな単純なものではなくて、文系の夫婦も結構な夫婦関係を築き上げる人たちが大多数だから世の中はほどほどに成り立っているわけで、そうでなかったなら社会は存続できなかったかも知れない。これは血液型で人の性格を云々する程度か、それ以上にあやふやで、早くから"一人旅"が長かった者の戯言でしかない(「それでも地球は回っている」と、内心の声が聞こえたりはするけれど)。
 
 なぜこんなふうに話がねじれたかというと、偶々本の間に挟まれていた1枚の古いコピーに目を落としたせいである。近代文明に敵対し、狩猟採集に近い暮らしを続ける「JARAWAS」と呼ばれる人たちと、その暮らし向きを綴った内容で、どうやらベンガル湾のどこかにその島はあるらしい。惜しいことに肝心なその場所に付いては複写から洩れてしまっている。
 この人たちは火の熾こし方も知らず雷や山火事任せ、それでいて高血圧にも心臓病にもガンにも縁なく、豊富な食料は皆で分け合い、しかも驚いたことに婚前交渉や浮気はご法度だという。外部からの影響は人の交わりを含め峻拒しているこの人々も、小さな部族を構成し維持していくだけの知恵や約束事が、ちゃんと備わっているということだろう。どこまで信じてよいか分からないものの、ある意味の楽園だという。
 人類はいろいろと問題も多いが、それなりの良識を本来は持っているのかも知れない。牧場のキャンプ場も、理系ばかりか文系も、微笑ましいご夫婦が本当に多い。ん、無理なこじつけだ、すいません。

 今朝は室内でも零下2度。昨夜は星空が澄み渡り、墓巡りを止めて高台へ上がったら、西山のすぐ上に上弦の細い月が浮かぶよう見えていた。本日はこの辺で。
 
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