のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

常回家看看

2013年07月04日 | 日記・エッセイ・コラム

 「常回家看看」実家に頻繁に帰ると言う意味だそうです。

 中国では「常回家看看法」なる法律ができたそうで、田舎の両親をほったらかして都会で生活しているだけでは有罪になるみたいです。

 要はあの国も少子高齢化で老人の介護や年金、福祉などがとても手が回らないので、親の面倒は子供が見ろや!できなきゃ逮捕!と開き直ったのでしょう。

 なんか、高齢か著しい田舎に住んでいるとこういう法律もいいのではなかろうか?と思えてしまいます。

 介護保険なる制度ができたとき、期待したのは親の介護のために仕事を犠牲にしている人たちのことで、私の住む周辺にも勤めをやめて内職仕事をしながら親を看取った人などもいました。こうした人たちの生活の足しになるのかな?と思っていたらぜんぜん違う方向に進んでいました。

 私の住む村など介護保険制度導入後真っ先にやったことは老人が集う施設作りで、ここには役場の天下りが所長になって入り込んでいます。それをとやかくは言いませんが、少なくも責任のある立場に天下ってくるのなら退職金と恩給くらい担保して入ってくるべきで、何か問題が起きたら「没収ね!」とさわやかに奪い取らねば当事者意識を持った運営などできないと思います。

 介護保険で新たな「産業?」も生まれましたが、低賃金で過酷な労働をする人が増えただけで、現場は常に人材不足。しかも、人を楽しませることには長けているヤーさん業界がこの分野にも進出している。

 「常回家看看」でそむけば罰則と言うのがいかにも中国らしいけれど、中国の親など厳正ごり焼く第一主義ですから、この法律を盾に子供をゆするかも。

 日本なら親の面倒をよく見たら褒美を出すようにすれば意識が変わる気もします。美談だけでは今の人間は動きません。もちろん、それを騙し取るようなことをした場合は有罪→死刑であっさり解決。

 子供に親の面倒を見るような背中を見せておかないと後に自分にかかってくるんですけどね。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする