のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

ヨサホイノホイ

2013年04月08日 | 日記・エッセイ・コラム

 25年ほど昔に話題になった井上ひさしの「吉里吉里人」を読み返してみました。よくもまあこれだけ長い小説を読めたものだといまさらながら面白く思っています。

 小説の中ほどに歌が大好きな中国人の岳先生という奇妙な登場人物が、日本の♪ヒトツでたホイのヨサホイノホイ♪ににたメロディーの中国の歌を唄います。もちろん中国語です。

 ♪共同結合一人娘、必須要、両親的免許/ 共同結合二人娘、必須要、姉、最早的/ 共同結合醜悪的面貎娘、必須覆要、她的面貎、使用手巾/ 共同結合於他家二階、必須要不漏、鳴響/ 共同結合的熟悉的精通的親密的娘、必須要、全力的鬼神的奮戦/ 共同結合過去的情婦、必須要、喋過去的逸話/ 共同結合発酵糸豆屋的娘、必須要作造、無限的糸/ 共同結合蔬菜屋的娘、必須要覚悟、曳大八車/ 共同結合校長愛嬢、必須要覚悟、退学的危険/ 共同結合出身名門的生長高貴的令嬢、必須要着用、羽織袴、或最高級礼服♪

 もちろん中国にこんな歌などありませんが、簡体字と当用漢字の違いはあれ、中国人でも意味は理解できるのではないでしょうか?

 大正時代か昭和初期、いづれにしても戦前の日本の学生のヨタ唄を中国風に漢字に置き換えただけですが、妙に笑えます。

コメント
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