のすたる爺や

文明の果てなる地からのメッセージ

約束事

2011年08月10日 | 日記・エッセイ・コラム

 未曾有のドル安、株安。財務省と日銀が10兆円の財政出動をしたものの、為替レートがわずか1円少々あがっただけで、それも一晩で元に戻ってしまう有様。一国の単独介入ではこんなものでしょうが、一夜で10兆すってしまう運の尽きたギャンブルですね。これって誰の責任なんだろう?

 10兆あれば国民一人にもれなく10万円プレゼントすれば内需拡大。これが巡り巡ってドル高を抑えることになったでしょうが、焼け石に水どころか意味を見出せない政府介入。しかも、まだやるといっているのですから、「何考えてるんだ?」と疑わしくなってしまう。

 リーマンショック移行各国が自国の通貨のレートを有利にするために紙幣を刷って為替合戦してきたのですから、どこかでつけが出てくるはずでしたが、通貨なんてお互いが約束事を守っている中で通用する価値観。その信頼が揺らいだらおかしくなるのも道理です。

 90年代の東側諸国などその際たるもので、モンゴルに行ったとき100ドル両替したら山のような札束が出てきました。紅茶一杯飲んで、50枚のお札が出て行く。物価を換算すると決して安くなかった。

 ロシアなどエリツィンが景気よくルーブルをばら撒いて経済復興させようとしていた未曾有のインフレでしたから、商品の値段がドルで表示され、その日のレートで換算してルーブルで支払う。そのルーブルだって一晩で価値観が一割二割下落する時代でした。

 なんとなくあの時代に似た現象が西側でも起こり始めたのかな?と思えることもありますが、「基軸通貨」なんて概念ができてまだ100年ほどです。どれまでは金や宝石などそれぞれの国の価値観を共有できる「物」が価値観の機軸になっており、現在ではその機軸の価値観が軍事力かもしれません。だからオバマさんが「アメリカの国際はAAAです。」と言い切るのかもしれません。

 「なんなら、国債チャラにしたるねん。戦争でもしよか?」とUSAが開き直れば、その国債を大量保有している中国など標的最前線でしょうし、こういうどさくさにまぎれてヨーロッパも便乗してくるでしょう。

 「人権」も何も、異人種のアジア人踏みつけることなど苦にしない人たちですから、そのとき日本は?となっても「知るか!自分で何とかせい!」でしょう。

 心身ともに独立するチャンスだと思うけど。

コメント
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