今年はトウモロコシを100本ばかり植えましたが、忙しい私に成り代わって収穫はクマがやってくれました。毎年、サルやタヌキに取られるのは覚悟していますし、今年はその分を数に入れても自分たちが食べる分を念頭に作付けしたのに、サルやタヌキにやられないように森の熊さんが気を利かせてくれたようです。本当にありがたい限りで、一本も食べられなかったのは今年が初めてです。プルトニウム入りのトウモロコシ食べさせて絶滅させたる!と腹立っています。
ロシアの民話に熊の親切というのがあります。ウサギの顔に蚊が止まったので、親切な熊は蚊を打ち落とそうとウサギの頬を叩いたら、ウサギは軽く吹っ飛んで死んでしまったという話です。「小さな親切大きなお世話」を「熊の親切」медвежья услугаというわけです。
このところイノシシが姿を見せなくなったら熊が勢力を盛り返してきたようで、クマサルイノシシ農民は、日露中朝のせめぎあいのような仁義なき抗争を繰り広げています。
ルールを持たない者が強いのが争いごとの基本。非核三原則に縛られた農民はいいように弄ばれています。日米安保条約に基づいて役場に何とかしてくれと鳴きついても、バナナを入れた檻を仕掛けるのが精一杯。
そこに、「バナナなんぞよりおらがの米が一番うめえから、これならクマが入ってくれるべぇ。」と、婆さんが檻の中に自前の米を入れに入ったら檻の扉がしまって出られなくなったり、政権交代に関係なく知恵比べは続いています。
「そんなところに自動車停めたら泥棒にステレオを盗まれるぞ!」 「ステレオをとられないように見ててくれ。」
戻ってみるとステレオはあるが自動車はない。「自動車は?」「俺はステレオが盗まれないようにに見ていただけさ・・・」