傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

大河ドラマ”八重の桜”に知的刺激を受ける(雑感)

2013-01-21 07:20:38 | 独り言

今回のNHKの大河ドラマ「八重の桜」は、会津の歴史的特異性に、主人公の山本(新島)八重の特異性に知的刺激を受けますね。
前回の「平清盛」は国内の歴史的人物の物語であったが、今回の「八重の桜」は大政奉還の明治維新期に宮仕えで賊軍となる会津藩の山本家の1女性が主人公であり、キリスト教に感化されたアメリカ帰りの新島襄氏の妻になる特異性の生き様には知的刺激されます。

大河ドラマ「八重の桜」の「物語の背景」を、

”「女らしく、という母の願いをよそに、男まさりに育った少女は、戌辰戦争の落日、会津・鶴ヶ城に500人の女たちと立て籠もり、銃を持って戦った。
その姿は後にたたえられる、「幕末のジャンヌ・ダルク」と・・・・・。
その名は、新島八重(1845年~1932年)
「ならぬことはならぬのです」
たとえ「悪妻」と呼ばれようが、”不義には生きない”会津の頑固女!!
維新後、アメリカ帰りの新島襄の妻となった八重は、男尊女卑の世情の中、時代をリードする”ハンサムウーマン”となっていく。
そして、会津の仲間と共に”日本初の篤志看護婦”として日清戦争、日露戦争に同行!
”戦う女武士”から”日本のナイチンゲール”へ!
会津武士道の魂を守り抜き、生涯自分の可能性に挑み続け、すべての人の幸福を願った新島八重と、その仲間たちの愛と希望の物語
!!」”

と紹介しており、大政奉還の激変の時期に、幕府に忠義を貫いた会津藩士の山本家の娘に生まれた八重の異色・特異な生き様の物語です。

NHKは、前回の「平清盛」が絶不調に終わり、今回の「八重の桜」は、事前プロモーションに注力しており、当方には食傷気味でしたが、事前プロモーションを視聴し、知的刺激を受け、「八重の桜」には期待しています。

事前プロモーションで触発された番組に、1月19日(0:00~1:46)放送のEテレアーカイブズ「大河ドラマ”八重の桜”関連」一部です。
Eテレアーカイブズ「大河ドラマ”八重の桜”関連」一部は、「今年の大河ドラマ「八重の桜」にちなんで、会津の歴史に関する番組と、八重の夫・新島襄を取り上げた番組として、
「1」 NHK人間講座 敗者から見た明治維新 「白虎隊の悲歌」(2002年11月4日放送)
「2」 NHK人間講座 敗者から見た明治維新 「明治を生き抜いた会津魂」(2002年11月25日放送)
「3」 ETV特集「日本を作った日本人・新島襄~自由の構図~」(1993年4月28日放送)
の再放送で、人間講座は、「会津士魂」がライフワークの作家の早乙女 貢氏が講師で、
「1」では、幕府に忠節を尽くし新政府に恭順姿勢の会津藩が朝敵・賊軍なった止む止まれなかった背景・経緯と子弟の幼育の「什の掟」(ならぬことはならぬ)、白虎隊の悲劇、照姫を守ろうと立ち上がった女性群の戦いを解説、
「2」では、賊軍となった会津藩士は汚名返上の思いをもち各分野で活躍した人物紹介し、その中に、

明治4年、岩倉具視・団長のアメリカ使節団に5人の少女が随行し、会津藩家老の山川家の山川大蔵(浩)山川健次郎の妹の山川捨松(12歳)も加わる。
捨松の母親は、海外使節団に随行する娘を捨てる気持ちと帰りを待つという心情で捨松と改名したと。。
番組では、新政府軍に敗戦した会津藩家老は敗戦直後から、再興を意図を持ち、山川健次郎を戦場から脱出させ、アメリカに留学させており、その縁もあり、山川捨松が使節団随行メンバーになったと。
この少女随行メンバーには、最年少の満6歳で、現在の津田塾大学のそう創設者の津田梅子が含まれていますね。
アメリカに渡った山川捨松は、看護学を学び、帰国後、大山巌からの求婚を、周辺の反対を押し切り応諾し、日本での看護学の貢献や女性の社会進出に貢献したと。
会津藩士は、戌辰戦争には敗戦はしたが自分らの戦いには間違いがなかったと賊軍の屈辱の逆風の環境下で汚名返上に粛々と生きてき、現在の会津市民にもその潜在意識があると解説していました。、

「3」では、新島襄のアメリカ密航から同志社大学創立までの経緯と教育理念を、評論家の西尾幹ニ氏自由について解説した内容でした。

当方が印象に残った場面は、新島襄が同志社英学校を創立間もない時期に、新島襄の教育精神を語る、”「折れた一本の杖」”の逸話を紹介する場面でした。
内容は、学校の教え方に不満を抱いた学生が集団欠席する事案が発生し、学生を厳罰に処せという現場の意見と学生との間に立たされた新島襄が涙を浮かべ、”「彼らの行為は彼らの罪ではない。学長である自分の不徳の致すところである。よって、その学長を罰する」”と持っていた杖で自分の腕を何度も打ち杖は裂けた場面の話です。
新島襄の学生とった行動を直ちに校則違反と処罰するのではなく、自分の指導の不十分さを反省するのが指導者の本来のありかたという考えを紹介していました。
新島襄の教育論は、”「近代国家を支える人間は自立していなければならず、規則でしばることでは育たない。権力に膝まつくのではなく、ただ自分の良心に従ってのみ行動する自由な個人を育てなければならない」”を紹介し、これがキリスト教と教育とが車の両輪と考えていた自由だったと紹介していました。

評論家の西尾幹ニ氏の日本人の自由論は触発される内容で、キリスト教云々は別にして、新島襄の教育の理念は、共感できる内容でした。
現在、大阪市立桜宮高校のバスケットボール部主将が体罰を受けた翌日に自殺した事案で、橋下市長が入試中止、教員全交換などを要求し大阪市教育委員会との喧騒に賛否両論あるが、現場責任不在の教育改革の名での権力闘争の様相ですね。
桜宮高校の自殺事案は、当事者、現場責任者の反省の声もなく、現場からの今後の善後策もなく、現場の上部組織の市教育委員会と行政責任者の橋下市長との喧騒が、権限保持のムラ社会と権限奪取の権力闘争の様相の見えてくるのは、両者に教育の理念不在の証でしょうね。

大河ドラマ「八重の桜」は、異色な女性が主人公、会津という特異な風土、明治維新の激動期の諸々の歴史的人物の登場など、当方には知らなかった史実であり知的刺激を受けるドラマですね。
それにしても、日本社会を変化させるのは、女性が不可欠と改めて思いましたね。

「付記」

山本八重が聯合艦隊司令長官の山本五十六と山本勘助と縁のある人物らしいとネットで話題になっているのも興味を注ぎますね。
ブログ「国家鮟鱇」様のエントリー『[歴史と伝説]山本八重と山本五十六と山本勘助』、エントリー『[歴史と伝説]八重の先祖が山本勘助というのはガセっぽい』などありますね。




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