傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

鈴木亘教授:週刊ダイヤモンドの記事「保育園業界の闇」を補足・・・長妻大臣、打破せよ!

2009-11-21 12:11:18 | 社会保障

学習院大学の鈴木亘教授が週刊ダイヤモンド(11/21号)に掲載記事「新規参入は断固拒否!! 保育園業界に巣くう利権の闇」について、ブログに補足説明しています。
当方は、当該記事に注目しましたが、鈴木亘教授の社会保障についての見識に触発されている人間であり、贔屓的な側面があるが、鈴木亘教授のブログ補足説明()を読み、保育園業界に既得権を守旧グループの存在が保育園の増設の最大の障害になっていることを認識しました。
長妻大臣には幼稚園を見学したニュースがあり、守旧グルーフの打破を期待します。

民主党の「子供手当て」の政策に、保育を切望する母親が「手当て」より、子供を預ける「保育園」の増設して欲しいという「声」をTVワイド番組で紹介しており、何故、社会から要望の多い「保育園」施設が少ないのか疑問を持っていました。
また、TVワイド番組では、施設基準を緩和することは、子供の保育に相応しくないという現役の幼稚園長の声を紹介しており、「施設基準の緩和」が「保育の質」に障害かなとも思っていました。

週刊ダイヤモンド(11/21号)に掲載記事「新規参入は断固拒否!! 保育園業界に巣くう利権の闇」では、

”「認可保育園の新設は地方自治体が判断し、株式会社の参入など規制緩和は政府が決定する。つまり、あらゆるレベルで政治がかかわってくる。そこで、保育園業界は強い政治力を備えるようになった。

その代表格が保育3団体だ。日本保育協会全国私立保育園連盟全国保育園協議会連盟は強い政治力を持ち、厚生労働省の部会などにも参加している。

 加えて、23区の公立認可保育園は共産党系の労働組合の影響が強い。また、全国の他の公立認可保育園は自治労(全日本自治団体労働組合)の影響が強い。現在、全国の自治体で公立認可保育園を民間に委託する動きが相次いでいるが、これらの団体を背景に、組織的に委託反対運動を起こしているのだ
。」”

の記述を読み、既得権を死守したい保育3団体(日本保育協会、全国私立保育園連盟、全国保育園協議会連盟)が規制緩和の障害になっていたのかと認識しました。

鈴木亘教授はブログ「週刊ダイヤモンドの保育記事を考える(上)」で、記事の内容自体は、実はごく常識的なもので、記事の内容を要約しています。

”「構造的問題の一つに高コスト構造は、すでに強固に利権化している。
そのため、利権を守るために、保育業界(日本保育協会、全国私立保育園連盟、全国保育園協議会連盟のいわゆる保育3団体)は、政治活動を通じて、株式会社やNPOなどの主体が保育業界に参入することを拒み続けており、それが保育所の新規参入・供給増が進まない大きな原因となっている
。」”

とし、

”「これまでは、保育3団体や保育労組、自民党「保育族」が暗躍し、厚生労働省の審議会を牛耳ったり、密室政治の中で保育政策が決まってきた。
これからは、公論の場でオープンな改革論議がなされ、これまで議論に参加する余地がなかった待機児童の親たちや、働くことを望んでいる専業主婦たちにも納得できる形で、保育改革論議が進むべきである・・・・
。」”

と結んでいます。

ブログ「週刊ダイヤモンドの保育記事を考える(下) 」で、ダイヤモンドの掲載記事を補足説明しています。

”「まず、認可保育所には、公立認可保育所と私立認可保育所があるが、両者は運営コストや利権構造、内容が相当に異なる。
運営コストの異常な高コスト体質を非難されるべきは、公立保育所、特に都市部の公立保育所であり、私自身は、私立認可保育所は、おおむね健全な財政規律が保たれていると考えている(これは、フォーサイトの私の記事でもきちんと述べている。

特に、私立認可保育所の保育士における給与の「低さ」や年齢層の歪みは、それ自身、かなりの問題がある。これは、私が行ってきたいくつかの研究調査()からも明らかであるが、この背景には制度的な問題がある。
つまり、私立認可保育所の人件費は、公立保育所のように公務員として自治体の一般会計からの充当が行われず、基本的に国の「保育単価」という補助金の枠内で決められる。・・・・・
。」”

介護分野の人不足、低賃金労働が社会問題になっていますが、待機児童問題は施設不足だけが問題視されてきたが、規制緩和の抵抗の圧力勢力があったということです。
ハードウェアの基準だけで、保育の質を問う守旧グループに、待機児童問題は振り回されてきたということにもなりますね。

長妻厚労相には、守備範囲が多く、激務でしょうが、是非、自公政治で出来なかった保育問題を打破・刷新を期待します。


「追記」

鈴木亘教授は、先に実名で「東洋経済」の「年金特集号」の取材姿勢をブログで批判しており、当方もブログで取り上げました。
「東洋経済」も「ダイヤモンド」も、両誌とも鈴木教授のコメントを紹介しており、鈴木教授は、「東洋経済」を酷評し、「ダイヤモン」ドには、補足説明しており、「東洋経済」は評判をおとしましたね。



コメントを投稿

ブログ作成者から承認されるまでコメントは反映されません。