傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

仙谷官房長官の「暴力装置」発言の妥当性の是非・・・次元の違う内容(雑感)

2010-11-20 14:11:37 | 民主党(菅政権)

国会審議で、仙谷官房長官の「自衛隊は暴力装置」発言に、野党から抗議を受け、「実力組織」と言い換えたが審議は紛糾しました。
ネットの世界では、仙谷官房長官の「自衛隊は暴力装置」発言は正当性があるという意見を散見するが、防衛庁の外部批判を事前チェックを促す通達の是非の質疑中に、仙谷官房長官が「自衛隊は暴力装置」と発したことの妥当性には疑問ですね。

仙谷官房長官が「自衛隊は暴力装置」の語句の正当性については、池田信夫氏らが、「防衛装置」という語句は、社会学者のマックス・ウェーバーや、ソ連建国の父、レーニンが使った社会学の学術用語で正当性がある発言としているが、国会審議の現場レベルの事案が起因の「自衛隊の言論統制」の通達の質疑中に持ち出すのは妥当性があると思えないですね。

当方は、参院予算委員会をTV視聴していて、偶然に、仙谷官房長官の「自衛隊は暴力装置」発言の場面を見て、瞬間的に「暴力装置?」の語句に違和感を持ちました。
仙谷官房長官も、「しまった」?と発言を止め、「法律用語で暴力装置は相応しくないので、実力装置と言うか、実力組織ですから」と言い換えましたね。

問題発言の場面は、防衛庁が「政治批判を予想される来賓者の講演内容の事前チェックおよび自衛隊員は防衛庁の施設を政治批判を予想される講演らの使用を制限」の通達の背景・経緯・目的を審議中に、北澤防衛庁の答弁の擁護に発した発言です。
防衛庁の通達は、入間基地の航空祭で、自衛隊を後援する民間団体「航友会」の会長が行った挨拶内容が起因です。

民間団体「航友会」の会長の菅首相・菅政府批判の挨拶内容は、本ブログで紹介した板垣英憲氏のブログ『仙谷由人官房長官が、国民から信託され正統性のある自衛隊を「暴力装置」呼ばわり、辞任相当の失言だ』で記述されています。

民間団体「航友会」の会長については、「夕刊フジ」サイトの『「日本をつぶす気か!」言論封殺で当事者の民間人が激白』でインタビュー記事を報道しております。

会長の政府批判の挨拶内容が起因となり、防衛庁の言論統制と思われる通達になり、その通達に関して、前日の参院予算委員会で、衛藤議員が追求していました。
その概容については、片山さつき議員がブログ『左翼の言論統制は怖い!防衛大臣の本性露呈!マスコミ!しっかり追及してよ!』で語っています。
そして、翌日の参院予算委員会で、世耕弘成議員が、防衛庁の通達について、北澤防衛相を追及し、その最中に、仙谷官房長官の「自衛隊は暴力装置」発言が発したのです。

当方は、問題になった防衛庁の通達の内容の詳細は知らないが、長島昭久前防衛政務官は、TV番組で、「一般の方の言論を制限し、率直に言って違和感がある。撤回した方が良い」と述べており、北澤防衛相の答弁を視聴していて、自衛隊隊員が積極的に服従する心情になれない通達内容ではないのではないかと推察しましたね。
仙谷官房長官の「暴力装置」発言は学術用語としては正当性でも、国会審議で、自衛隊の言論統制の通達の質疑中に、使う語句は不適当で妥当性ないと思いましたね。

当方は、入間基地の「航友会」の会長の存在は、過去、問題になった元航空幕僚長の田母神俊雄氏と「小松基地金沢友の会」の元谷外志雄会長(アパグループ代表)との関係を連想しましたね。
民間にお世話になってきた当方は、現場にとって、神経を使うのは、お客さんであり、顧客招待のイベントは神経が疲れましたね。
現場の自衛隊員にとって、「自衛隊関連施設での行事に政治的発言をする者を事実上呼ばないよう通達」は、現場の気苦労知らずのトップの指示と思うでしょうね。
従来は民間団体「航友会」とは適当なバランス関係で上手くやってきたのに、来年の入間基地の「航空祭」は、頭痛の種でしょうね。
世の中、支援者、応援者、支援団体は、当初は有り難い存在であるが、時間の経過とともに、適当な距離を置きたくなる存在になるのが常で、民間会社の世界でも、OB存在も同様であり、相互にバランス感覚で上手くやっているのです。

アパグループの元谷外志雄会長は、「小松基地金沢友の会」会長であり、航空自衛隊の戦闘機F15に体験搭乗したことが一時話題になりましたが、自衛隊との支援団体との関係は、現場では機械的な関係では許されず、かといって、どこまで優越的な対処するのか限度があり、そのバランスに気苦労がありますね。
マアー、「小松基地金沢友の会」と「航友会」とでは、間逆の関係ですが。

長い物には巻かれろと適当な人間と広言している当方が仙谷官房長官の「自衛隊は暴力装置」発言を暴言と酷評するのは、現場の長が支援団体の会長の挨拶内容ぐらいで、目くじらを立て、言論統制の通達をだすことは現場知らずのトップであり、それに追随するお調子者の側近のいる体制です。
入間基地の「航友会」の会長の存在は、入間基地の現場にとっては、煩わしい存在の部分もあるでしょうが、それを上手に接遇するのがトップが役務の一つですね。

過去に、サラリーマン川柳に、「無理をさせ、無理するなと、無理を言う」とありましたが、自衛隊は軍隊であるが、軍隊にあらずで、有事の際には国防に命をかけろと自衛隊は微妙な存在であり、仙谷官房長官の「自衛隊は暴力装置」発言で、当方が違和感を持ったのは、「自衛隊は軍隊である」とし、その暴力装置(軍隊)の国家統治論の高次元で問題でなく、現場レベルの次元を過剰反応する防衛庁の通達が問題なのです。
北澤防衛相の通達も、仙谷官房長官の「自衛隊は暴力装置」発言も、現場にとっては、上(組織)が決めた事と、上の言う事だから「面従腹背」にならざるをえないでしょうね。
現場の気苦労知らずのトップのいる組織では、現場は上部組織と遊離し、第二、第三の尖閣ビデオ流出事案が発生するでしょうね。


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