傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

「天の声」より「郵政私物化」のほうが極悪!(雑感)

2009-06-20 09:38:30 | 郵政民営化
西松建設の国澤前社長の公判があり、検察も、メディアも、小沢事務所は公共建設案件に影響力をもち、「天の声」を強調し、小沢前代表を追及していますが、民間企業の現場は、「天の声」を勝ち取るのが、営業努力であり、営業成果であり、政治献金は1営業手段にすぎないですね。
それより、「政財」の強者が強者同士のトップ間での「阿吽の呼吸」で、国民の共有財産を「郵政民営化」という「錦の御旗」で、上手な現在進行形の「郵政私物化」のほうが、当方には、”古い昔話”の「天の声」という「必要悪」より、極悪」と思いますね。

当方は「建設分野」に身を置いた経験がありませんが、官公庁案件には従事した経験があり、官公庁案件は、全て「天の声」を勝ち取るため競争ですね。
汎用カタログ製品類の調達は、別にして、官公庁案件は、全て随意契約の類の案件といっても過言ではないでしょうね。
随意契約だと恣意的な要素が入る余地があるという懸念で、提案形式の競争入札なり、入札仕様書による競争入札の形をとっていますが、現実は、調達側と応札側(落札予定者)とで「阿吽の呼吸」が存在しています。
営業の現場は、極力、競争入札を回避する営業努力をし、入札条件(実績、特殊仕様、特定品番、完成時期ら)を工夫し、落札者本命(予定価格)が暗黙でも分かるように営業努力(入札環境つくり)します。
その典型は、ITゼネコンの世界であり、社会保険庁のITシステムなど象徴的ですね。

建設分野は経験がありませんが、「談合」は、労働力分配の効用の側面があると思うが、既得権者の強固なスキームが形成され、新規参入ができにくい強者・既得権世界が弊害で、そこに、政治家の影響力が介在する問題で、政治献金が動き、「政治と金」が「社会悪」となるのでしょうね。
もし、官公庁案件の全てが一般競争入札になれば、「弱肉強食」の世界になるでしょうね。
マアー、世の中、透明性を指向した社会を目指しており、建設業界も、談合決別宣言以降、社会良化を目指し、競争しながら、あるべき姿を模索しているのでしょうね。

政治の世界も、「政治資金規正法」を改編しながら、透明化にめざしているのでしょうね。
そういう中で、現行の既得権の「政官業」スキームを死守しようとするのが積年の自民党主導の世界で、その歪の一端が、今回の西松建設の献金事件でしょうね。
西松事件は、社内で私憤した人間の告発が発端で、外為法違反から、政治献金事案が浮上し、それを検察が、正義感をもったのか?小沢前代表の失脚を意図したか?どうかわかりませんが、政治的配慮すべき事案を、仰々しく小沢事務所を強制捜査し、秘書を逮捕したが、「ヤミ献金」は摘発できずに、「古い昔話」を「天の声」という「社会悪」とせざるを得なかったのでしょうね。

当方は、本ブログでも書きましたが、中堅の西松建設にとっては、国澤前社長の政治献金問題は、既に過去の問題であり、再生に向っており、再生には、業界団体にも、政治の世界にも、従順にありたいというのは当然であり、大久保秘書の公判に、西松建設の関係者はどう対処するかが最大の関心事ですね。

当方には、西松事件より、特定企業による「郵政私物化」のが、「極悪」としか思えないのです。
町田徹氏が「文藝春秋」(2009.09)に寄稿した「民営化は失敗したか 西川*鳩山「日本郵政」最終決戦」を読み、現行の「郵政民営化」路線の見直しが必要という思いが強くなっています。

どんな世界でも、パワーゲームであり、時間の経過ととに、現行保持の既得権構造が醸成しますので、時々、政権交代し、見直しする社会変革が緊張感ある透明性の社会を実現してゆくのでしょうね。



1 コメント

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貴兄の評論に感激します (山田政男)
2009-06-20 13:56:59
いつも、このブログを拝見して、
素晴らしい論評に感動しています。
そこで、貴兄の意見を、
ある掲示板に転載させて戴きます。
もちろん、良いでしょうね?
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