傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

中国漁船と韓国警備艦の衝突事故は尖閣沖事件を思い出させる

2010-12-19 09:48:13 | 民主党(菅政権)

朝鮮半島西側の黄海で、集団で違法操業していた中国の漁船が韓国海洋警察の警備艦と衝突し沈没し、死亡者・行方不明者が発生と同時に、海洋警察の警察官4名が漁船の乗務員から暴行を受け怪我したと報道あり。
本報道を接して、尖閣沖衝突事件における「処分保留の釈放」の妥当性に疑問ですね。

NHKの記事『中国漁船 韓国警備艦と衝突し沈没』を転載すると、

”「朝鮮半島西側の黄海で、集団で違法操業していた中国の漁船が取り締まり中の韓国海洋警察の警備艦と衝突して沈没し、漁船の中国人乗組員1人が死亡、2人が行方不明となっているほか、海洋警察の警察官4人が漁船の乗組員から暴行を受けてけがをしました。

韓国の海洋警察庁によりますと、18日午後、黄海にある韓国の排他的経済水域で、海洋警察の警備艦が違法操業をしていた中国の漁船およそ50隻の取り締まりを行っていたところ、このうちの1隻が警備艦と衝突したということです。この漁船は、まもなく沈没し、中国人の乗組員のうち8人は救助されましたが、1人が死亡、2人が行方不明となっています。
また、取り締まりを行っていた海洋警察官4人が、ほかの漁船の乗組員らに鉄パイプなどで殴られ、腕などを骨折する大けがを負ったと言うことです。海洋警察庁は、行方不明となっている漁船の乗組員の捜索を続けるとともに、衝突の経緯などについて詳しく調べることにしています。周辺の海域はイワシや太刀魚などが豊富な漁場で、これまでも中国の漁船による違法操業が後を絶たず、韓国の海洋警察庁は中国の当局に対し、取り締まりを強化するよう改めて求める方針です。
菅総理大臣は18日夜、総理大臣公邸で、この衝突について秘書官から報告を受け、直ちに電話で前原外務大臣に対し、情報収集を徹底するよう指示しました。
」”

と、海洋警察官4名が中国漁船の乗務員らから暴行され怪我したと報道。

黄海における違法操業の中国漁船と韓国の警備艦とのイザコザは日常茶飯事であるが、海洋警察官が中国業船の乗務員から鉄パイプで骨折の怪我の暴行をうける現実を知り、尖閣沖の中国漁船と海保の巡視船との衝突事件のビデオ流出事案を思い出しますね。
本ブログ「尖閣ビデオ流出:海保職員が流出を認めたことは小事、政治不介入の強弁が大事」で、

”「海保現場では、違法操業の漁船との接触事故は度々あったと思われ、中国漁船の衝突は想定されており、日頃からビデオ撮影し、海保全体で撮影された動画データベースは共有されていたと思うが、この度の中国漁船の衝突事案は、違法操業で、海保が公務執行妨害容疑で中国漁船を拿捕したのであり、海保現場とすれば、日頃の理不尽さを感じていたでしょうね。」”

と、ビデオ流出は海保現場の日頃の理不尽さの現われと書きました。

尖閣沖衝突事件の経過を、藤田洋毅氏の記事『尖閣問題“燎原の火”を点けた「酒乱船長」の暴走』を流用すると、

”「重要な経過だけ、振り返っておこう。
9月7日午前10時15分頃、海上保安庁の巡視船「よなくに」が領海内で違法操業していた中国漁船「閔晋漁5179」に領海内から去るよう再三警告したが、逃走を図った漁船は「よなくに」に接触し、続いて10時56分、同「みずき」に船体を体当たりさせた。午後0時56分、「はてるま」を加えた3隻の巡視船が漁船を追いつめ、日本側の係官22人が乗り込み、其雄船長を拘束、翌8日午前2時3分、正式に公務執行妨害容疑で逮捕、身柄を石垣海上保安部に移したのは同7時45分だった。
 これまでは警告すれば領海外へ移動する漁船がほとんどで、外国人漁業規制法などで立件しても略式起訴・罰金刑で決着するケースが大半だったが、今回は「海上保安官の立ち入り検査への妨害が極めて危険・悪質」と判断。首相官邸や国交省・海保本庁の判断を仰ぎながら、衝突から逮捕に至るまで約16時間、「あらゆる可能性を考慮し、法的根拠を詰め慎重に手続きした」(国交省幹部)という。
」”

と、今回は「海上保安官の立ち入り検査への妨害が極めて危険・悪質」と判断し、公務執行妨害容疑で逮捕、身柄を拘束したのです。

尖閣沖事件は、違法操業の中国漁船の意図的な衝突が「立ち入れ検査への危険・悪質」とし公務執行妨害容疑なのか、拿捕した中国漁船への「海上保安官の立ち入り検査への妨害行為が危険・悪質」とし公務執行妨害なのか、流失ビデオでは判断できませんね。
拿捕から身柄拘束まで、1時間要しており、流出ビデオは、一部なのでしょうね。

どちらにしても、韓国での衝突事件は、菅政府の尖閣沖事件の「処分保留の釈放」処分が進行形ということ思い出させますね。
小沢政倫審問題を強制的に着地させられても、尖閣沖事件は時間稼ぎでは着地させることはできませんね。
だから、菅首相も慌てているのでしょうね。
ビデオ流出事案も、尖閣沖事件の「処分保留で釈放」は芸がなさ過ぎで、海保現場で不満が蓄積し、ビデオ流出したくなる心情には理解できますね。

韓国での衝突沈没事件も、尖閣沖衝突事件も中国漁船の違法操業が起因であるが、領地・領海を死守するには、血を流す覚悟の実効支配が必要ということですね。



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