傍観者の独り言

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小沢一郎氏の大義? VS 岡田幹事長の原理?・・・小沢離党勧告、除名への露払い(雑感)

2010-12-18 15:45:32 | 民主党(菅政権)

岡田幹事長の小沢一郎氏への政倫審の出席要請が不調となり、菅首相との会談へ。
小沢一郎氏の大義と岡田幹事長の原理との対立模様であるが、究極は、最高権力者の菅首相の安定基盤への「小沢切り」し、ねじれ民主党への露払いに過ぎず、表面的には勝利するでしょうが、新たな守権勢力が形成されるだけでしょうね。

岡田幹事長の言う原理とは、”「国民世論は、小沢一郎氏に国会での説明を求めているうえ、この問題が、今後の国会運営や来年春の統一地方選挙の妨げの一つになっている」とし、「党としてのケジメをつける」ことであり、一見、正論に聞こえますね。
一方、小沢一郎氏は、回答書では、政倫審への出席の合理的な理由がないとし、自ら潔白は裁判にて証明するとし、弁明めいているが、一理ありますね。

また、岡田幹事長は、ブログでは、
”「国民の皆さんの多くが、小沢元代表の「政治とカネ」の問題に関する説明が不足していると感じており、そのことが、例えば統一地方選挙や国会運営にも影響を及ぼしています。」”
と、疑惑を持たれた政治家が、その疑惑を晴らす場として、国会の政治倫理審査会で説明が望ましいとし、それが実現できなければ、党としてケジメをつけざるを得ないと書き、
”「この小沢元代表の「政治とカネ」の問題が尾を引いて、政府の予算や税制に関する議論や決定が妨げらたり遅れたりということは全くない、ということを申し上げておきたいと思います。」”
と、小沢一郎氏の問題で、政府の議論や決定には何ら障害になっていないと。

だが、菅首相は、小沢一郎氏の「政治とカネ」問題の着地を、岡田幹事長に一任し、「一任は一任」とし、”「小沢一郎氏は、代表選の時に、国会が決議すれば、応じると発言しており、政倫審の出席することは、小沢一郎氏本人および民主党にとって良いことである」”という発言は、小沢問題を決着させるのは、党の責任者である岡田幹事長の責任という意思の表れですね。
菅首相の原理主義の岡田幹事長の性格を見据えた「小沢切り」の上手な操縦法ですね。

岡田幹事長は、党を預かる責任者として、”「世論が小沢一郎氏は説明不足」”という理由で、小沢一郎氏を政倫審への出席を促せざるを得ないのは、茨城県議選の惨敗を含め地方選は連戦連敗であり、統一選も苦戦が確実視されているからでしょうね。
小沢一郎氏への説得不調であれば、離党勧告、除名せざるを得ない状況下に追い込まれていますね。

菅首相は、岡田幹事長に一任していると公言しているので、岡田幹事長が小沢一郎氏への説得不調であれば、最高権限者として、岡田幹事長の名のもとで、小沢一郎氏に、政倫審へ議決を伝えるだけの話であり、小沢一郎氏が拒否すれば、離党勧告するだけの話で、菅首相にはメディアからは決断したと拍手されるでしょうね。

菅首相は、6月4日の代表戦勝利の際には、
”「今日のこの民主党政権誕生まで、この党を率いていただいた歴代代表、幹事長、特に鳩山代表、小沢幹事長の指導力があったからこそ 私たちが今、政権の場にいる。このことを皆さんとともに心から感謝を申し上げたいと思います。どうも、ありがとうございました」”
”「今の難しい政治、そして目の前に迫っている参院選挙に一致結束して戦い抜く、そのノーサイドの宣言をしたいと思いますが、いかがでしょうか」”
と演説し、9月14日の再選勝利の際には、
”「小沢さんには長い間、先輩として教えをいただいた。選挙が終わったので、約束したようにノーサイドだ。民主党全員が力をフルに発揮できる挙党態勢で頑張りぬく」”
と空々しい演説したが、現実は、脱小沢・反小沢・路線で、参議選では大敗し、ねじれ国会を生み、今日に至っていますね。
マアー、菅首相は責任を取らないで、今日に至っているのは、小沢一郎氏の「政治とカネ」問題の説明不足という世論が支えており、説明不足という世論を醸成させたメディアがパワーゲーム勝利中ということですか?
新たな守権勢力が形成されるでしょうが、国民にとっては幸福社会になるのでしょうか?
大いなる疑問です。

当方は、小沢一郎氏は、土壇場で、条件付けで政倫審に出席を応諾すと思いますね。
そうなれば、離党勧告・除名の画策も無に帰することになり、逆に菅首相は内閣改造をせざるを得なくなり、小沢一郎氏に統一選を任せることになるでしょうね。
マアー、小沢の「数が第一」の大義が勝つか、岡田の「世論が第一」の原理が勝つか、見物ですね。
小沢一郎氏は、一兵卒であり、守るものは「国民生活第一」の理念だけですから。

(追記)

① ブログ「世に倦む日日」様のエントリー『小沢一郎はテレビに出演せよ - 大義と正論に自信があるのなら』の小沢一郎氏のTV出演を促す意見には同感ですね。






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