傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

テポドン発射における「中国」での報道で思うこと?

2009-04-07 10:15:19 | 独り言
テポドン発射における日経ビジネス・ニュースの記事「テレビ報道は1分、次は季節の話題」で、中国でのTV報道は1分だったと報道しており、日本領土の上空を通過された日本は、「万万一」の落下物への迎撃・撃墜の実戦態勢で臨み、麻生首相は今回のミサイル発射を「断じて看過できない」として強く批難し、安保理の緊急会合の様子をマスコミが終日報道していますが、我が道を行く中国には、犬の遠吠えの感じですね。

日経ビジネス・ニュースの記事では、中国の国営放送である中国中央電視台(CCTV)の第1チャンネルで、中国内で最も視聴者が多い、毎日午後7時から放送される「新聞聯播」は、

「この日の番組は北朝鮮の話題で始まった。
 キャスターがやや硬い表情で用意された原稿を読み上げる。
 中国の楊外相が米国、ロシア、日本、韓国の外相と電話で協議したことなど
 を伝えたが、映像はなし。
 わずか1分足らずでトップニュースは終わってしまった。

 拍子が抜けるほど淡泊なトップニュースが終わると、今度は胡錦濤国家主席
 や温家宝首相などの政府要人が木を植えている映像が流れた。
 その長さは北朝鮮のニュースの3倍近く。
 黒い作業着を来た政府要人が、植えたばかりの木に子供らと一緒に水をあげ
 ている映像は微笑ましくもあった。」

とし、中国は、人工衛星搭載という北朝鮮の主張を認めている数少ない国で、

「この日の放送でも午後7時20分過ぎに再び北朝鮮の話題を取り上げ、人工
 衛星「光明星」についてCG映像などを交えた解説を行っていた。  
 結局、今回のロケット騒動に関して「中国は大騒ぎしない」という従前の
 方針を貫いているのだろう。
 中国外務省は5日、「北朝鮮は事前に通信衛星発射と発表している。
 (中略)各国が冷静さと自制を保ち、適切に解決し、地域の安定を保つよう
 希望する」という談話を発表した。
 人民向けのテレビ放送でも、同じことを繰り返しただけなのだ。 」

と「我が道」をゆく中国を報道しています。

また、当方が触発・啓発されているブログ「社会科学者の時評」の「■ テポドン情報と日本の大衆感覚 ■」では、「① 在日韓国人系新聞紙の北朝鮮分析」で、在日韓国人系の新聞紙『統一日報』4月1日号は,今回における北朝鮮「人工衛星」打ち上げについて,解説を紹介しています。引用すると、

 「--中国は「北朝鮮からの人工衛星技術提供を拒否してきた」との情報を
  非公式に流しているが,テポドン2の技術が中国から提供されたことは,
  世界の民間研究機関のみかたが一致している。

  北朝鮮の今回の発射の目的がミサイルのICBM化にあり,それを中東・
  アフリカの既存北朝鮮ミサイル・同技「術「購入国」に対する宣伝活動の
  一環にしていることは明らかである。
  約300キログラムの「人工衛星」を搭載したとしても「模擬衛星」である
  可能性が高い。
  また約1トン相当の模擬核爆弾を搭載し,ICBM兵器としての性能を
  誇示する可能性もある。

  すでにイランのミサイル関係者が今回の「ICBM見本市」のため訪朝
  している,との情報もある。
  イラン当局も,今年2月の「人工衛星」発射が,軍の発表を否定して
  「模擬衛星」であることを明らかにしている。
  北朝鮮はイランにミサイルおよび同技術を供与して,データを共有して
  おり,今回の発射予告にも「自信」を深めたものとみられる。

  すでに10年前から米国は,北朝鮮がミサイル兵器と同技術の「世界最大の
  供給国」であることを明らかにしてきた。
  いまや大量破壊兵器拡散の元兇とされている。その「外貨収入」は年間
  10億ドルとも15億ドルとも推定されている。
  この額は最大の貿易相手国・中国との貿易額に匹敵する。

  北朝鮮が開城工業団地からえる外貨(米ドル支払い)は3万人の給料約
  千万ドル,韓国政府から土地賃借料1千5百万ドルなど,年間1億ドル
  と推計される。
  すなわち,北朝鮮の最大の産業は軍事産業であり,最大の輸出品目が
  ミサイルと同技術提供である。

  「右手にミサイル」で脅迫と国家威信PRをおこない,「左手で食糧支援
  を要求」する北朝鮮。
  すでに虚構化して久しい6カ国協議や米朝交渉,韓国の親北政権10年は,
  北朝鮮に大量殺戮兵器開発の「時間」とカネを与えたに過ぎなかった。

  核とICBMを手にした北朝鮮。
  これにICBM搭載可能な核の小型弾頭化に成功すれば,名実ともに
  「核ミサイル強盛大国」が朝鮮半島に実現してしまう。

  北朝鮮に「戦争商人国家」「武器商人国家」が誕生するのを容認する
  のか,断固くい止めるのは,南北朝鮮に限らず,世界平和が瀬戸際に
  立たされている。」

と書いています。

今回の北朝鮮ミサイル発射は、アメリカは核拡散阻止で北朝鮮を非難しているが、日本と韓国は、ミサイルの射程距離内になる脅威があり、抗議・非難しており、韓国は、経済回復で、日本に擦り寄ってきてるが、新たな大国として影響力を持ち始めた中国が後方にいる北朝鮮なりの計算された事柄なのでしょうね。
世界経済の沈静化にも、「我が道」をゆく中国抜きで考えられず、アメリカ国債の最大の購買は中国であり、アメリカ経済回復も、中国次第の部分があり、世の中、しばらくは中国次第でしょうね。

それにしても、迷惑な隣国ですね。北朝鮮は。
伊東 乾氏の「なぜ日本はテポドンで右往左往するのか?・・・・技術に定見を欠く人材育成がもたらしたもの」の言われる技術定見を持ち合わせのない当方だが、「テポドンぐらいでは、右往左往していない」のは、日本の防衛・戦闘能力であれば・・・・、テポドン・ノドンぐらいは迎撃・撃墜できるだろうし、極論すれば発射基地を先制破壊できだろう・・・・という慢心があるからでしょうね。
ただ、誤探知、誤認、過剰意識や、情報伝達におけるヒューマンエラーが怖いですね。
この慢心か誤認がなければ、人工衛星の落下物でも大騒ぎしますね。



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