傍観者の独り言

団塊世代で、民間企業で「チンタラ・グウタラ」に過ごした人間の手前勝手な気儘な戯言・放言。

原発事故:メディアは現場作業員の苦闘を報道し始めたが?

2011-03-28 19:46:23 | 社会

原発事故現場は、予期せぬ事態の発生で難航し、現場作業員が被爆し、現場の安全管理と東電の下請けいじめが報道されているが、1号機・3号機の水素爆発、2号機の圧力弁開放で、今日の事態は予測できたのに、初期動作の遅れが沈静化を長引かせている要因です。
保安院・東電・対策本部が想定外の事故で現場作業体制が後手後手で、現在も良化されていないことが問題です。

当方は、原発に関してはド素人であり、TV報道で俄か学習した人間であるが、想定外(冗談じゃないが)の事故発生したのであれば、まずは、経験的に、現場責任者を任命し全権移譲し、現場作業体制を増強し、何をするにも外部電源の確保が先決であるとし、本社・本部は後方支援機能が常識と思っていました。

11日の被災後、現場責任者の顔が見えず、後日の報道で、15日になってから外部電源との接続の準備に入ったとし、具体的な動きは17日に発表され、この外部電源の接続の遅れと現場体制の未整備と対策本部長の菅首相の「半玄人」の言動が現場に余計な負担を掛けさせたことが深刻化させたのです。
世の中、中途半端な「半玄人」が混乱の元ですが、本人にその意識がないのが最悪です。

また、素人でさえ、1号機・3号機の水素爆発、2号機の圧力弁開放は、燃料棒が過熱し、格納容器から漏れ、放射性物質を拡散させているのは明白なのに、政府のいう「直ちに危険はない」、「自主避難」、「危険性の可能性を否定できない」という表現は、結果責任は自己責任ということになり、法定準拠していないとヨウ素剤を配布せず、挙句の果て、岡田幹事長は暫定基準値が厳しいすぎると言い出し、岡田幹事長は、そのうちに、現場作業員の被曝許容限度値が厳し過ぎで、復旧作業の障害になっていると言い出すのではないでしょうかね。
菅政府、菅・岡田民主党は当事者解決能力がなく、「責任転嫁」する体質は最低です。

メディアが現場作業員の被爆事故発生から、現場作業の過酷な状況を報道するようになり、「夕刊フジ」が第二原発で従事し、事故復旧作業を支援している女子社員がジャーナリストの細川珠生女史への「現場は限界!」という悲痛なメールを取り上げていますが、今更という印象ですね。
「夕刊フジ」が女子社員の悲痛なメールを記事にしたら、保安院の現地所長が現場の苛酷な作業環境について会見で喋るのは、何か出来すぎの感があります。

当方は、事故当初から、現場体制の増強と外部電源の確保が先決とし、保安院・東電本社・対策本部を酷評し、現場で従事する作業員には心情的に応援してきました。
当方は、原発と分野は異なるが、工事会社・保守会社と付き合いをした経験があり、彼らは無口・愚直・責任感・使命感の強いタイプが多いという印象を持っていました。

本ブログ「原子力発電事故:50名の現場作業員に国難を賭ける馬鹿さ!(追記)」で、
”「船頭の多い体制で、現場に余計な負担をかけさせ、馬鹿なトップのおかげで現場作業員は苦労しており、メディアは保安院の説明を報道しているだけで、事故現場を命賭けでの取材活動もせず、臨場感のない報道では、現場作業員は浮かばれないですね。
外電50名の命賭けの現場作業員を賞賛しているという報道は、50名に、日本の国難を賭けるのかという苦言ですね
。」”
と書き、何故、メディアは現場作業の実態を報道しないかと批判しました。

本ブログ「原発事故:自衛隊は原発事故では脇役に過ぎない・・・官僚の保身(邪推)」で、
”「事故現場の主役は現場作業員なのに、保安院を主役にし、原発事故における防衛庁を過剰賛美の報道するマスメディアも有害な存在ですね。」”
”「放射能の汚染の事故現場で、黙々と作業に従事する現場作業員にとっては、外野は何も分かっていないと馬鹿馬鹿しく思っているでしょうね。
でも現場作業員は愚痴は言わないでしょうね
。」”
と書きました。

また、本ブログ「原発事故:現場体制も不問のまま、外部電源による復旧へ・・・政管業での責任分散化?」で、
”「マスメディアも、自衛隊・消防庁の命賭けの放水作業を美談として報道しているが、暗黒の中で命賭けの現場作業員の苦闘は、事故発生した責任を負い、命賭けは当然でしょうかね?
大いなる疑問ですね。

「船頭多く現場が犠牲」「トップが馬鹿だから現場は苦労」と書いてきましたが、現在は報道機関を含め政官業の馴れ合いの責任分散化(長いもに巻かれろの相互互恵関係)と思っています
。」”
と、現場作業員は事故を終息できず地元に被害を拡大させているという責任意識があり、過酷な環境で愚痴をいわずに従事しているのです。

メディアが事故現場の過酷な実態を東電女子社員の悲痛な叫びのメールを取り上げていますが、当方が一番懸念した内容で、「現場作業員は愚痴は言わないでしょう」と書いたのです。
東電が原発誘致に、地元に税収入増・雇用創出に貢献するとし、原発の周辺付帯作業の下請け会社を作るのは常套手段であり、協力会社は地元の人間で構成され、協力会社の人間を事故現場作業員として酷使するのは大企業のエゴです。
地元の協力会社の社員にとっては、愚痴を言わないのでなく、愚痴を言えないのです。

このような事態は予想された問題であり、メディアは命賭けの現場取材していないとも思うが、今でも現地体制が増強されていないのは驚愕です。


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