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Hidenori Nodera 野寺秀徳『輝く路の上で』

SHIMANO Racing野寺監督のブログ

私は繊細さん。機材と思考へのこだわり。

2021-01-29 07:49:24 | 日記

一昨日、選手の1名とロードバイクの部品「クランク」を交換しました。

 



 

彼が使用していたものはボトムブラケットと言われるバイク取りつけ部分の中心から、ペダル軸までの長さが172.5㎜、私のものが170㎜。

彼が希望した事はオフシーズンのうちにバイクポジションを見直し、効率よく速く走る事への試み。

直ぐ用意できるものが私の利用しているものであったため急きょ交換です。

 



 

 

私も選手時代、特に若いときにはそのような試みを頻繁に行いました。

しかし、試行錯誤を繰り返しているうちにどれが正解なのかさっぱりわからず苦労した記憶があります。

が、そんなときには私が中学生の時、憧れと共に胸躍らせて読んでいた自転車雑誌の一文を思い出すのです。

マウンテンバイクという乗り物が現れ、急成長していたアメリカのスター選手、ジョン・トマック選手の記事です。

「この日の朝、ジョンはこの新型ディスクホイール(スポークの代わりにケブラーコードを張り巡らせ、樹脂でホイール側面を覆う円盤型ホイール)をはじめて装着し、ダウンヒルレースで勝利。さすがスーパースターは何でも乗りこなす。」

と、言ったような内容でした。

 

「乗りこなす」

 

この言葉に感銘を受け、自分の競技人生において非常に重要なキーワードになったと今でも思っています。

ただでさえ身体の感覚が敏感、繊細になる選手ですが、身体や脳の疲労がさらにそれを助長し、機材や環境等を気にしすぎる事でさらに疲労が増す感覚。

多くの選手が経験しているのではないかと思います。

 

サイクリングはライバルと使用する機材が異なり、重量や剛性、その他性能も変化します。

どんな機材にも特徴を持たせれば一長一短が出る事は理解するにせよ、結果が悪かった時などはつい「レースコース等の特性に対して、ライバルが使用する機材の方が優位だったのでは?」と思ってしまう。

本能として仕方が無いし、改善点を見つけるために疑う過程は必要と思います。

 

しかしながら、ゴールラインに向う最終段階で、自身のパフォーマンスに集中することから気がそれてしまっては決して良い結果は生みません。

選手を職業にしてからは最高の機材を用意して頂く時間が殆どでしたが、もし、自分の弱さゆえにそんな気持ちが出てきそうになった時には

 

「俺はこのバイクを乗りこなす」

 

「この機材を使いこなしてやる」

 

と、心のなかで唱える事でエネルギーが湧き集中力が増す気がします。

身体に機材を合わせるのではなく、機材に身体を合わせる。

 


人は最高の環境にあるときにだけ最高のパフォーマンスが出るわけではありません。

不利な環境、危機的な状態を跳ね返そうとする時にも、感情をコントロール出来れば大きな力が湧きあがります。

‘雑草魂’や‘火事場の馬鹿力’も実際、そんな状態を表した言葉なのではないでしょうか。

と、言う事で競技者であってもそうでなくても、ネガティブな感情にとらわれそうになった時には、そんな言葉を繰り返してみる事、お勧めします。。

 


ところで、人生で初めて利用する172.5㎜のクランク。

私の身長185㎝(-内緒㎝)には長すぎます。

いくら選手の頼みだからといって、いきなりそんなものつけたら身体が拒絶し、関節を傷めてしまうではないか!と考えていました。

 


が、昨日一日利用して、感じたこのは。。。いや、自分がそんなものを使用している事を思い出したのは、実は通勤往復30㎞を終え自宅でゴージャスな晩餐を楽しんでいた時の事でした。

あれ?そういえば!と。

 


ワタクシ、今まで「乗りこなしている」と思っていた機材、実は鈍感で何も感じていなかっただけかもしれません。

「いや、俺もう選手じゃねーし。」  と開き直ってみるテスト。

立場上、製品使用感について聞かれる事もありますが「野寺はやめとけ」と自ら広めておくべきか。

 


弘法筆を選ばず。

弘法さん、実は自分の筆がどれか解っていなかっただけなんじゃなかろうか…。

 

で、結局何が言いたいかと言えば、

機材の前に自分を疑え!!

と、いうことです。

 

・・・と、いうことなのか?

 

ま、いいや。

 

ちゃおー。

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ドヤ寺監督

2021-01-28 07:38:15 | 日記

大阪は雨の日や温かい日が続いています。

今世の中が抱えている問題もあり、過去通常の生活ではほとんど経験していなかった規則的な'『週末(休み)』を経験しているのですが、活動の自粛もあり身体を動かす機会は昨年よりも減っているように感じています。

しかしなぜか最近食欲は増加を続け、会社の食堂で計算される昼食のカロリーは連日1500kcalに届きそうなほど。

永らく食事への意識を高め1000kcalを超える事をほとんどしていなかったのですが、やはり冬の寒さに対する身体の防衛本能は『もっと脂肪をつけなさい』と、命令を出しているようです。

皮下脂肪を多少蓄えた事により、確かに寒さへの耐性もついたようにも思えますが、やはり選手と共に行動していると思考がそちらに引きづられ。

「やっぱり身軽であり続けたいな」と考えてしまいます。

と言う事でたまに、選手のライドに参加させてもらう事があります。

条件は、選手がそれほどペースをあげない区間、かつ、平坦基調。

で、選手が最も油断した隙をつき岡などで猛然と全力ダッシュを繰り出し選手を置き去りにし、まるで世界的レースで圧倒的なスパートでライバルを振り切り勝利するスター選手のような気分を味わうのです。

その後、疲労で足が止まりかけた時には車に飛び乗り、逆に置き去りにされる悔しさを味わない事で、人生ハッピー。

って何のことだかさっぱり解りませんが。とにかくそんな感じです。

先日の事、いつものようにそんなダッシュを決めた時の事。

私のバイクに装着されたFC-R9100Pから最大パワー1276wが計測されました。

自分で言うのもなんですが、ロード選手であれば私の体重60㎏でこの値が出る人は結構立派。

最近の高カロリー食によりエネルギーがたっぷり充填された成果かもしれません。

こんな数値を選手にドヤ顔で報告するのが私の楽しみなのですが、最近選手は「はいはい。」と飽き飽きした様子で相手にしてくれません。

が、デバイスの一画面をこの数値のみの表示に使用している事を見つけた選手は。「最大パワーだけの表示!そこにしか興味無しですか!?」とおかしそうに反応してくれました。

「監督スプリント勝負だったら勝てるんじゃないですか!?」

なんて言われれば「ま、監督の俺が勝っちまったら悪いからレースエントリーするのはやめとくよ。」とドヤ寺監督は答えます。

ただこの最大パワー、実はロードレースの成績を決定する要素としては何の役にもたちません。

ロードレースのスプリント勝負は、長時間運動を続けた最後の数時間~数十分でさらに限界付近まで疲労レベルを上げ更に最後数秒でマックスパワー付近(場合によってはそれよりずっと低いライバルと相対して高い値)を維持する必要があります。

ライバルより大きな最大パワーを一瞬出せたところで、直ぐにパワーダウンしてしまってはライバルの前に出る事も、ライバルの追撃を振り切る事も出来ないんですよね。

そもそも最後の最後に《レース勝者に届く場所》にいるためには持久力を発揮し、細かいスプリントを繰り返し、その場に立つための争いにあらかじめ勝利していなければいけません。

疲労感ゼロからの最大パワーは力持ちか否か、程の要素。

 

選手は持久力を手に入れる事を疎かにしてしまえば、そもそもロード選手としての価値を手に入れる事はできません。

フィジカル強化を疎かにもしてももちろんNG。

・誰よりも長時間のトレーニングをこなし・休養にもしっかり時間を充て・十分な栄養を取り・脂肪を削ぎ落とし・筋力をつけ・余分な筋肉を削ぎ落とし・自らを厳しく律し・でもやっぱり全力で趣味なんかにむかいリラックスをし

って、ロード選手時間がいくらあっても足りませんよね。

誰にとっても時間は平等、せめて無計画な時間は作らないことが必須と言う事と思います。



何が言いたいかと言うと、無駄に最大出力を鍛えたり、トレーニングでリラックスして走る時間を無視して、監督が気持ちよくアタックする事を阻止してはいけませんよ。

と、いうことです。


…と、いう事なのか?


ま、いいや。

ちゃおー。

 

 

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家にいてもできる事はあります。が運動もしましょう。

2021-01-24 18:01:18 | 日記



大阪は雨の週末でしたが、皆さまいかがお過ごしでしょうか。

私は昨日、物心ついてから記憶にあるかぎり、はじめて玄関から一歩も出ない一日を過ごす事に成功しました。

もちろん風邪などで一日寝込んでいた時は除いてですが、どんな時でも玄関を一歩出て少しでも運動したり庭の手入れをして、身体に刺激を与えなくてはいられない人種なのです。

が、昨日は一週間の疲労が思いのほか溜まっていて長い時間寝続けました。

起きて外を見ると冷たい雨が降っていて、活動しなくても罪悪感を感じないほっとした気持ちになり(自転車選手時代の心理的な癖が取れておらず…)、ならばと部屋の片づけをしたり、読書をしてみたり、中学英語の勉強をしてみたり(←人生30回目ほどチャレンジしてます)、映画をみてみたり、しているうちに夜になったことに気がついたのです。

お!ついに家から出ずに一日を終える日がやってきた!と思えば思うほど少しでも外で身体を動かしたくなる衝動にかられますが、引き続き雨が降っている外界を眺め部屋で多少のストレッチをすることで気を紛らわせついに外へ出ずに一日を過ごす事に成功。

悪いストレスが溜まるかと思いましたが、家にいるときでもやるべきことは多くあり、意外と生産的に過ごす事ができました。

でもやはり室内でも身体を動かすことはしておきたいですよね。


↑年初めに息子と階段全力対決!
(この類の対決には応じてくれない奥様撮影)

私は自宅に簡単な器具をいくつか置いています。

ストレッチポール、バランスボール、サンドボール、腹筋を鍛えるローラー、ストレッチマット、そして木の棒Ø30㎜×1850㎜等です。





専門的なトレーニングには向きませんが、健康的な身体を目指すだけなら自分の体重を利用した運動だけでも充分健康的な身体は作ることができます。

ジムへ通うことでコミュニティーができモチベーションにつながることは間違いありませんが、私は通うための時間を利用して少しでも時間を捻出したいと考えています。

家では腕立て伏せや腹筋運動、股関節周りや肩回りのストレッチ、近所の公園へジョギングで向かい鉄棒等を利用して腕や背筋を鍛えたり、段差を利用してジャンプトレーニングを行うことで脚やお尻を中心とした全身のバネを鍛えます。

家&近所の公園でも工夫することで色々な運動を行うことができるし、その工夫が面白いんですよね。

どこ目指してるの?

と、問われれば、

目指せるところは全部目指すよ。

と、集中力があるのか無いのかさっぱりわからない答えをするように心がけています。

ただ確かな話として、継続的な運動はメンタルにとって良い結果をもたらし、人生を満足度の高いものに変えてくれるそうです。

普段の生活の中にある歩行や階段の上り下りも立派な運動です。

積極的に身体を動かし、気が滅入るようなこの時期を乗り越えること、皆さんも一緒にしませんか?

あ、こんな記事を書いていたらいつの間にか外の雨がやんでいる!

ちょっとだけ散歩してきます。😅


 

 

 

 

 

 

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冬へ挑む&選手が集結

2021-01-08 18:40:00 | 日記

 いやちょっと寒すぎませんか?!
 
 家にテレビを置いていない私、ニュース等で皆に知らされていたであろう寒波の到来をまったく知らず、すっかり油断していたではありませんか。
 
 会社に出るときは基本、日の出前に家を出て日の入り後に帰路につくので気温が低い時間帯。
 片道たかだか14㎞、時間にして40分ほどの道のりですがさすがに氷点下となると露出する皮膚は痛いほど冷たいし、身体を温かくするためには身にまとうものも選ばなくてはいけません。
 
 と言う事で昨日と今日は特に厳重な装備で通勤に臨みました。仕事の前の大仕事です。
 
下の写真が全てのウェアを並べてみたもの。
 
ヘルメット
アイウェア
ヘッドウォーマー
ネックウォーマー
マスク
アンダーウェア
厚手長袖ウエア
厚手長袖ウエア
ダウンベスト(ユニクロ)
ウィンターグローブ右
ウィンターグローブ左
ウィンタータイツ
ニーウォーマー右
ニーウォーマー左
ソックス右
ソックス左
シューズ右
シューズ左
シューズカバー右
シューズカバー左
 
 実に20点のアイテムを身にまとっていたではありませんか!
 
 これに加え背中にはバックパックも背負うし、更に言えば朝お風呂で暖まった後、全身にベビーオイルorココナッツオイル(匂い少ないMCT)を塗り皮膚の保護と共に感じる冷たさをできるだけシャットアウトしています。
 
 ウェアのポイントは基本的に通気するものを重ね着する事。レインウェアやウィンドブレーカーは風を遮り一時は温かく感じますが汗をため冷やしてしまう事で結果として体温がかなり奪われます。決して汗をためない事がウィンターライドの秘訣とも言えます。
 
 ダウンのベストはウィンドブレーカー等に比べ通気をしている感覚があり、寒と感じる段階で汗がたまるような事が少ないです。腕の部分が露出し発汗する一方で体幹部分の温かさが際立ちロードウェアのポケットにも入るので寒い時期の長距離ライドにもお勧めします。
 
 膝から腿にかけても外気の冷たさを感じやすいのでニーウォーマーを最初に重ねると温かい、タイツやショーツの重ね着をしてしまうと股関節周辺の動きが制限され窮屈さを強く感じますがこれであれば温かく動きやすいです。
 
 シューズは夏に着用するものより1~2サイズ大きなものを履き、できれば発汗性の高い厚手の靴下を着用します。レースではエネルギーロスの無いジャストサイズを履く事が普通と思いますが、血行を保ち、指先をシューズ本体から離すことで指先の冷えが少なくなると考えています。
 
同様の理由でグローブもタイトすぎるものは避け指先の血行を保ちます。
 
最後に、家や会社を出発する時は気合の雄たけびをあげ体温上昇を狙う事も出来ますが、近所や社内での立場が危うくなる可能性があるので自己責任でお願いします。ってなんのこっちゃ。
 
と言う事で、運動は心身に良い影響をもたらしますが、過剰な冷えは健康被害につながる事もあります。
 
人によって寒さへの耐性は大きく異なると思いますが、冬も工夫をして健康にサイクリングを楽しみたいですよね。工夫すること、わずらわしいようで意外と楽しいものですよ。








 
昨日は2021年メンバーが全員集結!
 
と言ってもオンライン上の話です。
 
無機質で寂しいように感じるかもしれませんが、それでも集まったメンバーは笑顔で言葉を交わし、チームの構築をスタートした感覚があります。
 
今期もどの様なシーズンになるか不透明な部分は多く残りますが、チームメンバーと共に成長した感覚を強く残せるような1年にしてゆこうと考えています。
 
皆さま今年もよろしくお願いいたします。
 
 
 
 
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次のスタートラインへ

2020-12-31 20:39:31 | 日記

2020年が終わろうとしています。

この1年、ウイルスの影響はロードレースの現場にも大きなダメージをもたらしました。

いつものように希望を抱き新たなメンバーでのシーズンスタートラインに並びましたが、レースへのスタートラインへ向かおうとしては消え、今度こそはと向かえば消えることの連続でした。

選手はチームや主催者の決定に残念な気持ちを表すことはありましたが、どうしようもない状況を理解し、希望を伴う活動を続けることで社会へ前向きなメッセージを送る努力を続けました。

ようやく初戦を迎えたのは通常であればシーズン終盤の9月末。

直前までスタートできるかすらわからない準備のままレースを走り、数時間のレースに対応できる身体はできておらず結果は散々でした。

サポートして頂いている立場で不謹慎にも思われそうですがレース後、チームはみな一様に清々しい笑顔を見せていました。

新たなスタートラインに立つことができた感覚があったからです。

来季の活動がどのようなものになるか不安は持ち越したままですが、気持ちを共有できるチームと共にいるかぎり、前向きさを手放すことなく進んでゆけると確信しています。


発表があったように今季を最後に黒枝咲哉選手小野寛斗選手の2名がチームを離れる事となりました。





黒枝選手は3年間、小野選手は1年間と僅かな時間しか活動できませんでしたが2名と共に過ごした記憶は止め処なく思い起こされます。

自分は指導者として彼らを率い教える立場ですが、実は私とは違う時間をそれぞれに本気で向き合ってきた彼らから影響され、教えられる事で少しずず成長できている感覚があります。

彼らと活動出来ること、その周囲を取り巻く様々な人から好影響を受けることは自分が今進んでゆこうと思える最も大きな動機となっています。

次のスタートラインに立ち進む姿を誰かの勇気につなげる事ができるよう、新たなチームと共に走り出したいと考えています。



2月の沖縄キャンプにて全10選手での活動がスタート。選手が自主的に始めたミーティングでは木村キャプテンがキャンプ全体のイメージを説明していました。





トレーニングの合間やホテル滞在時、ミーティングを重ね、チームや個々が担う組織や社会での役割を早急に理解し、チームメイトととの意識を擦り合わせる試みが行われていました。





レースでチームワークを披露するチャンスは僅かでしたが、困難な状況に立ち向かう中で感じたそれは最高のものだったと自負しています。

2020年までに培ってきたチームの色は、2新たなスタートラインでも鮮明に残り受け継がれてゆくはずです。



↑2021年用個人写真を撮影し始めたらカメラの前でローテーションを始めた2021年には居ない筈のサヤ&オノ。。。


確かにそのまま永遠撮影を続けたくなった私。。。。



サヤ、オノ今までありがとー!!
そしてこれからも。





皆さま、良い年をお迎えください。





 

 

 

 

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犬派?猫派?国際派?

2020-12-11 07:36:58 | 日記

犬か猫どちら派ですか?

と質問されたなら、私はどちらかと言えば猫と答えます。


幼少期、実家には双方いましたが、犬は庭で番犬役、猫は家の中でコミュニケーションを取りあう仲間のような存在だったことが影響しているのかもしれません。

ごめんよワンちゃん。




下の写真は2012年7月、欧州への遠征中に滞在した宿泊施設の彼らです。




 人に忠実な目を向け、勇敢、賢明、凛とした佇まいに品性を感じます。確実に私より賢そう…。私は彼らを尊敬していますが、適いそうもない劣等感を感じているのかもしれない、とすら思わされます。






 猫はまた全く異なる魅力を感じます。何かに依存することなくわが道をゆく。しなやかな身のこなしに妖艶な美しさすら感じますが、ゴロゴロ喉を鳴らしトロけるほど甘えてくる時はもうたまりません。










と、彼らの事を勝手に上から目線で評価してしまいましたが、ふと彼らが人に対して実際、どう思っているのか疑問に感じてきました。












「新しいお客はん、賢いかどうかは置いといて、頭なでるのめちゃうまいわん。ところで練習行った方がいいんちゃうん?チャンピオンなれへんでー。






「このニーちゃんごつごつしてるけど寝るときの風よけに丁度いいニャー。ところで練習行った方がいいんちゃうん?チャンピオンなれへんでー。






等と彼らは私たちの事を評価しているかもしれません。





人は人からどう評価されるか気になるし、想像すると怖かったりするものです。




考えてもキリがないので、自分が理想とする人物を目指すしかないのかもしれません。



人を友とみなす他の生き物からも一目置かれるような存在であれたなら良いですね。




それには彼らの特性(習性や感情)を理解して自分がそのように振る舞う必要があるのかもしれません。

結局人とのコミュニケーションと同じなのでしょうか。






「NTTプロサイクリングチームは皆が家族のように温かく接してくれます。シマノレーシングと同じ雰囲気で活動できています。」

入部チャンプの話です。

言語も十分で無い彼が、多くのチームメイトから慕われていたであろう話の幾つかを聞きました。

もちろん、過密なレース活動、極限まですり減らされた精神状態となればぶつかり合う事も出てくるはず、決してその中の話では無かったことは確かです。

しかし、そんな中でも他者の感情を理解し修正してゆく能力が彼にはあるのだろうな。

と、動物と戯れる彼の写真を見ていて感じました。





動物と接する事で、人とのコミュニケーションに活かせる事が多く学べそうです。




やはり動物が居る生活に憧れます。




休み時間に、会社の敷地に生える木にとまる小鳥に話しかけてみるのはいかがでしょう。きっとあなたの周りから人が距離を取り始めます。それはハードルが高すぎるのでやめておきましょう。

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人を突き動かすもの

2020-12-04 18:40:09 | 日記


先日、オフシーズンに入りランニングを始めた選手から「監督最近走ってますか?どのくらいのスピード出ています?12km/hくらい?」と質問されました。

私の勝手なイメージかもしれませんが、距離あたりのスプリットタイムではなく時速で質問するあたりが自転車選手らしいと感じませんか?

私は

「基本パタパタと気持ちよく走るだけだよ。そういえば数年前(2016年10月)、JPT南魚沼のレースコースを走った時が成人後一番集中して長い距離走った記憶かな?カメラマンの(故)高木秀彰さんがロードバイクで追い付いてきて伴走してくれたんだけど、『野寺さん!僕は陸上経験者だけどこのペースめちゃ早いですよ!』と声をかけられてドンドンペースアップしていったことを覚えているよ。」

と答えたのです。

その時の記録を探してみたのがこれ!↓

 











▲伴走してくれた直後の高木さん

 

‘かなり頑張った’くらいにしか思っていなかったのですが、今改めて見返してみると結構速くないっすか!?

後半はもっとも速いときで1㎞あたり3分25秒になっています(最後の1㎞は下り坂なので速くて当たり前かもしてません。)

私は高校生の時、体育の授業で計測した1500m走を4分36秒?くらいで走り、クラスでは一番、学校全体でも2番目程だった事を覚えています。
(もちろんしっかり活動する陸上部があるような学校ではありませんでしたがスポーツテストは5分きれば満点だった記憶が)

その時とほぼ同じペースを、しかも5㎞以上それなりの強度で走った続きで維持していた事になります。
しかも良い歳のおっさんが。(覚えていませんがたしか28歳前後もういいって

 

そんな話はさておき、

ふとした選手との会話の中でその翌年、急逝した高木氏と最も長く2人で過ごしたあの貴重な時間を深く思い起こす事となりました。



最近、将来を期待された、ある若い選手と言葉を交わした時の事です。

私-「久しぶり、ちょうど昨晩、高木さんの過去のSNSを見てたら君の事が書いてあってさ。過去に走った選手権で世界トップとのタイム差が(過去の日本人が出した結果と比較し)いかに優れてるか書いてあって、今更ながら驚いたよ。」

ヤング選手-「そうなんです!高木さんは自分が成績を出すことができるようになって早い段階から注目してくれて、記事にもしてくれて、モチベーションに繋がりすごく感謝してるんです!」


高木氏はいつも写真や記事を通し選手を応援し勇気を与えてくれていました。

それはトップ選手に限定された事でなく、多くの努力を見せる選手に向いていました。

全国大会で大きな成績を残したような選手でなくとも、高木氏の話になると高揚した顔をする大学&高校生選手を何人も見たことがあります。

今思えばあの日、ランニングする私を見つけ、横に並び、私に向かう高木氏の声、表情、姿勢の全ては私の心に火を灯してくれるものでした。

それまでも自分の限界に近い強度で走っていたはずの私は、そこから更にペースが上がり続け、苦しさと高揚感がリンクする感覚の中それまでの自分を大きく上回るパフォーマンスを出していたのです。



ツアー・オブ・ジャパン2017東京ステージで撮影中の高木秀彰さん。カメラを向けるとピースで応える photo:yuya.Yamamoto(cyclowired)

人が大きな力を発揮できるのは、自らを認識してくれる他者の存在が強く影響している事は疑いようがありません。

私も、高木氏のように他者へ勇気や前向きな力を与えられる人でありたい、そんな人を目指し続けたいと考えています。

 

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私のおもひでアルバム

2020-11-30 20:53:00 | 日記

 



私は写真を撮る事が好きだ。


 
 
 
 
写真はその瞬間を切り取りアルバムはそれらを残してくれる。


 
 
 
 
自分が生き、目にした空間を記憶につなぎとめてくれる。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
例えばこんな場面。




 
 
 
 
 
 




 
 
 
 
 
 
 
 
 
・・・何か違う気がする。


 
 
 
 
俺の記憶とスマホのストレージ容量、返してくんないっすか?
 
 
 
 
 


 

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山に登る理由

2020-11-27 16:58:43 | 日記

と、いう事であっという間にロードレースシーズンは終わり、チームはトラックレースやシクロクロスレースに出場し、例年のように燃やし尽くせなかったエネルギーの放出場所を探しているわけですが、先日登った山でその多くを噴火させた感があります。

大分県で行われたオフシーズンキャンプ。

チームはエネルギーをぶつけ体力アップにつなげるべく九州本土最標高峰のある「くじゅう連山」へ向かったのです。

 

選手はロードバイクの上でペダリングに費やす時間が多く、歩くための筋力をはじめとした機能は退化する傾向にあります。

地面をける力、体重を受け止める力、関節を稼働&固定する腱の強さ。

全てに劣る状態でハードな岩場を歩き続け、太陽が空にある時間をフルに使って20数キロメートルの工程を進み、選手は足はプルプル、膝はカクカク、腿はカチカチ、トータルヘトヘトな状態で下山を完了しました。

大阪でも登山は頻繁に行っており、「山はなめたらだめ!」と口癖のように皆で唱えているにも関わらず、今回の山でも道中見上げた稜線の高さに絶望感を抱いた私たちは、今回も山を大きく見くびっていた感があります。

しかし、山頂で見る素晴らしい光景の数々や、先の見えない困難に仲間と立ち向かい克服する行動は更なる絆を生み出してくれるように感じます。

今まで共に戦った仲間、これから互いに戦う仲間と過ごす最高の時間がそこにはありました。

トレーニングの目的で登る山の中で、目的としていなかった多くも得る事ができたように感じています。


また登ってみたい。

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小春日和

2020-10-31 23:08:00 | 日記



大阪も朝晩はだんだん寒くなってきましたね。

普段通勤はロードバイクで行っているのですが、朝起きてから出発までの時間が寒さで気が乗りません。

それでも走り出してしまえばすぐに体は温まり気分も良くなってきます。

日中もまだまだ暖かい日が多くロードバイクに乗るには最適です。

先日取材のため選手の多くが集合する事があったのですが、彼らを見ていたら私もロードバイクで長距離走行に出かけたくなりました。

冬になる前に実現したい。 です


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