Hidenori Nodera 野寺秀徳『輝く路の上で』

SHIMANO Racing野寺監督のブログ

ドヤ寺監督

2021-01-28 07:38:15 | 日記

大阪は雨の日や温かい日が続いています。

今世の中が抱えている問題もあり、過去通常の生活ではほとんど経験していなかった規則的な'『週末(休み)』を経験しているのですが、活動の自粛もあり身体を動かす機会は昨年よりも減っているように感じています。

しかしなぜか最近食欲は増加を続け、会社の食堂で計算される昼食のカロリーは連日1500kcalに届きそうなほど。

永らく食事への意識を高め1000kcalを超える事をほとんどしていなかったのですが、やはり冬の寒さに対する身体の防衛本能は『もっと脂肪をつけなさい』と、命令を出しているようです。

皮下脂肪を多少蓄えた事により、確かに寒さへの耐性もついたようにも思えますが、やはり選手と共に行動していると思考がそちらに引きづられ。

「やっぱり身軽であり続けたいな」と考えてしまいます。

と言う事でたまに、選手のライドに参加させてもらう事があります。

条件は、選手がそれほどペースをあげない区間、かつ、平坦基調。

で、選手が最も油断した隙をつき岡などで猛然と全力ダッシュを繰り出し選手を置き去りにし、まるで世界的レースで圧倒的なスパートでライバルを振り切り勝利するスター選手のような気分を味わうのです。

その後、疲労で足が止まりかけた時には車に飛び乗り、逆に置き去りにされる悔しさを味わない事で、人生ハッピー。

って何のことだかさっぱり解りませんが。とにかくそんな感じです。

先日の事、いつものようにそんなダッシュを決めた時の事。

私のバイクに装着されたFC-R9100Pから最大パワー1276wが計測されました。

自分で言うのもなんですが、ロード選手であれば私の体重60㎏でこの値が出る人は結構立派。

最近の高カロリー食によりエネルギーがたっぷり充填された成果かもしれません。

こんな数値を選手にドヤ顔で報告するのが私の楽しみなのですが、最近選手は「はいはい。」と飽き飽きした様子で相手にしてくれません。

が、デバイスの一画面をこの数値のみの表示に使用している事を見つけた選手は。「最大パワーだけの表示!そこにしか興味無しですか!?」とおかしそうに反応してくれました。

「監督スプリント勝負だったら勝てるんじゃないですか!?」

なんて言われれば「ま、監督の俺が勝っちまったら悪いからレースエントリーするのはやめとくよ。」とドヤ寺監督は答えます。

ただこの最大パワー、実はロードレースの成績を決定する要素としては何の役にもたちません。

ロードレースのスプリント勝負は、長時間運動を続けた最後の数時間~数十分でさらに限界付近まで疲労レベルを上げ更に最後数秒でマックスパワー付近(場合によってはそれよりずっと低いライバルと相対して高い値)を維持する必要があります。

ライバルより大きな最大パワーを一瞬出せたところで、直ぐにパワーダウンしてしまってはライバルの前に出る事も、ライバルの追撃を振り切る事も出来ないんですよね。

そもそも最後の最後に《レース勝者に届く場所》にいるためには持久力を発揮し、細かいスプリントを繰り返し、その場に立つための争いにあらかじめ勝利していなければいけません。

疲労感ゼロからの最大パワーは力持ちか否か、程の要素。

 

選手は持久力を手に入れる事を疎かにしてしまえば、そもそもロード選手としての価値を手に入れる事はできません。

フィジカル強化を疎かにもしてももちろんNG。

・誰よりも長時間のトレーニングをこなし・休養にもしっかり時間を充て・十分な栄養を取り・脂肪を削ぎ落とし・筋力をつけ・余分な筋肉を削ぎ落とし・自らを厳しく律し・でもやっぱり全力で趣味なんかにむかいリラックスをし

って、ロード選手時間がいくらあっても足りませんよね。

誰にとっても時間は平等、せめて無計画な時間は作らないことが必須と言う事と思います。



何が言いたいかと言うと、無駄に最大出力を鍛えたり、トレーニングでリラックスして走る時間を無視して、監督が気持ちよくアタックする事を阻止してはいけませんよ。

と、いうことです。


…と、いう事なのか?


ま、いいや。

ちゃおー。

 

 

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