古墳:探訪

全国の前方後円墳を中心に訊ね歩いています。

福岡県行橋市・隼人塚古墳

2019-07-20 05:31:59 | Weblog
福岡県行橋市高瀬欠塚239の台地上にあります。
硯山の南西麓・勝手神社南東約200mの個人のお宅敷地内です。

全長(現状)39m、 後円部径(現状)17m・高さ(現状)5m、 前方部先端幅(現状)13.5m・高さ(現状)3m  の前方後円墳です。
墳丘裾部が全体的に削平されていて、実際よりはやや小規模になっています。










                 (後円部)





                 (前方部)


昭和56年から57年(1981年~82年)にかけて、行橋市教育委員会による環境整備にともなう調査が行われています。
後円部には、南側に開口する大型複室構造の横穴式石室があります。


石室は全長が約7m、羨道は狭く長さ1.4m・幅1.37m・高さ1.3m、 前室は長さ1.6m・幅2.2m・高さ2.78m、 玄室は長さ約4m・奥壁幅2.2m・高さ3.6m の長方形をしています。
前室は玄室の3分の1の長さで高さも低くなっており、羨道との境に框石が置かれています。
玄室は盗掘を受けていて、床面も破壊されていたそうです。
それでも空玉1個や金環1個・丸玉6個・鉄鏃30本以上・刀子1・馬具片などが出土しています。
前室及び羨道部は盗掘を免れていて、直刀3本・馬具1セット・鉄斧2・砥石1・須恵器高坏1・堤瓶3・坏1 などが出土しています。











古墳時代後期・6世紀後半頃の築造と推定されています。
少なくとも1回、6世紀末頃に追葬が行われたようです。

昭和48年7月1日、行橋市の史跡に指定されています。

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