岳友タンネの会の例会です。今回は私、Kオジサンがリーダーを勤めました。タンネの会では、山を歩くのが中心で有り、今回のようなウオーキングは珍しい事です。会員から木曽路を歩きたいと言う希望が出されていました。過去に何回か歩いた事が有り、木曽路の馬籠峠越えを企画しました。
木曽路には最北の贄(ニエ)川宿から南端の馬籠宿までの間に11箇所の宿場が並んでいます。その街道の内、最南部の馬籠宿から妻籠宿までを歩きました。そして、ゴールは南木曽駅として、時間が許せば木曽川に架かる桃介橋を訪ねようと考えました。
このコース。日本人は馬籠宿や妻籠宿の宿場界隈を訪ねますが宿場の一部を見るだけです。反面、外国人はこの街道の良さを知っていて、多くの外人が歩いています。江戸時代の旅人気分になって木曽路を歩いて見ました。
春の陽気。沿線で色々の花々を目にする事が出来ました。
青空フリーパスです。
今回はこのキップを使って木曽路に向いました。一般的に青春18キップは広く知られていますが、青空フリーパスは余り、知られていません。
フリーパスのエリア内なら、乗り放題です。
今回の乗車区間は那加駅から中津川駅が1,490円で、帰路は南木曽駅から那加駅までで1,940円でした。合計は3,430円です。フリーパスは2,570円ですから860円お得です。
エリア内で遠くへ行けば行くほど、お得と言うモノです。
でも、列車の時間が・・・・・。
馬籠宿のバス停で路線バスから降り、宿場の中を通過しました。その後はゆっくりと中山道を辿り馬籠峠へ。そして妻籠宿に向いました。南木曽駅へ着いた後、時間が有りましたので、桃介橋に行ってきました。
(09:36)
バスが馬籠宿のバス停に着きました。
中津川駅から乗って来たのですが、車内の座席が埋まる程度の乗車人数でした。
これから歩くのでしょう。
外国人が何人も乗っていました。
中には中国人のカップルも居ました。
チャイニーズ?と声を掛けると、そうだと言う返事です。
自撮りで撮影していたので、シャッターを押してあげました。
馬籠宿の西の入口です。これから宿場の中を歩き始めます。
右側。
五平餅を売っています。
先ほど、バスから降りた外国人です。
彼の後の列に並びました。
このおバアちゃん。
テレビに出演していました。
おダンゴ形の五平餅。
胡桃などをブレンドしているのでしょう。タレの味に特徴が有ります。
(09:49)
前を歩く人たち。
男性4人組。
この人たちもバスに乗っていた人たちです。
余り、人が歩いていません。
混雑していないので、宿場町らしい雰囲気が有ります。
木の下の男性。
ザック姿の男性。
二人とも一緒のバスに乗っていた人でした。
ガラス越しに店内が見えます。
雑多なモノが並んでいますが、宿場町の雰囲気を壊しているような気がします。
(10:04)
馬籠宿の東入口に来ました。
この先。街道沿いに高札場が見えます。
ここは伝建地区になっているのでしょう。
電柱が無くなり昔の街道の雰囲気を出していますが、酒屋の看板が目障りです。
ケバイ看板。
商品が並んだ店内。
折角、昔ながらの街道の雰囲気を出しているのだが、何か、ぶち壊しになっているような気がする。
宿場の運営委員会を組織し、自己管理して行く必要が有るのではなかろうか。
馬籠宿の東の入口です。
これから先が本格的な街道となります。
私達もここで記念撮影。
この男性にシャッターを頼みました。
この男性と着いたり離れたりしました。
男性は松本から来たと話していました。
馬籠宿の高札場。
切支丹の禁止や駄賃の札が下がっています。
(10:19)
石畳の道。
これからが本格的な木曽路ウォークとなります。
左がアマドコロ
右はホウチャクソウです。
私達を追い抜いて行った外国人のカップル。
先ほど、喫茶店で一緒でした。
スロバキアから来たとか。
彼らもソフトクリームを口にしました。
日本のソフトクリームは美味しいと言っていたそうです。
(10:55)
前方から走ってくる若者達、3人。
先ほど、馬籠宿の展望台で一緒になりました。
その時、スマホのシャッターを頼まれ、恵那山をバックにして写してあげました。
頼まれた時、彼らの姿から自転車なのかと聞いたのです。
それで、帰った来た応えは「走り」だと言っていました。
走ってきた彼らに声を掛けましたら、妻籠から来て、戻って行くのだと言っていました。
木曽街道を歩きます。
アスファルト舗装に石を混ぜた特殊舗装となっていますので、一般道と木曽路を区別できます。
(11:16)
馬籠峠が見えてきました。
あの場所が岐阜県と長野県の境界です。
左はコンクリートの壁に貼られていた県境です。
右は道路の縁石にはめ込まれていた県境です。
急ぎ旅ではないので、こう言うものにも目が届きます。
馬籠峠に着きました。
今回のコースの最高点です。
峠の茶店で一休みします。
ここで五平餅を食べたりラムネを飲んだりしました。
私たちが茶店に入っていた時、13年ぶりにここへ来たという男性が現れました。
蕎麦が無いかと聞いていました。
店は女性二人が切り盛りしていたのです。
お爺ちゃんが店をやっていたのだが、出来なくなったので私たちが受け継いだのだと言っていました。
折角、来たのに蕎麦に有り付けない。男性は残念そうにしていました。
(11:25)
石畳の道を歩きます。
馬籠峠からの下りと成り、下り坂が続きます。
峠から下って行きます。
私たちは、別に急ぎません。
そんな私たちを外国人が追い抜いて行きます。
(11:41)
馬籠宿と妻籠宿の中間点あたりです。
前方に一石栃御休み処が見えてきました。
ここで休憩します。
そして、あずま屋で昼食にしました。
あずま屋での昼食。松本から来た男性も私たちの隣で昼食をとっていました。
一石栃御休み処のSさんです。
木曽節を聞かせてくれました。
お話し好きの方でして、私たちがあずま屋で昼食をとっていて、話しかけてきました。
近くの子安観音を教えて貰いました。そこには立派な枝垂桜が有りました。
もう、花の時は終わっていましたが、開花した姿は素晴らしかっただろうと想像できる巨木でした。
一石栃御休み処。
立場の説明です。
あずま屋を後にして、直ぐの場所でラショウモンカズラを目にしました。
(12:31)
中山道と国道が交差しています。
国道256号線を横切ります。
(12:54)
男滝に来ました。
木製の階段を上がると霧になった水滴が顔にかかりました。
その感じが、オゾンを浴びている。そんな気分がしました。
左が男滝、右が女滝です。
男滝は流量が多く、霧となった水滴が飛散してきました。
(13:10)
集落の間を歩きます。
前方に南木曽岳が見えます。
檜林の中。石畳を下って行きます。
降りてから道を横切ると大妻籠です。
(14:03)
妻籠宿に入ってきました。
宿場に入り、観光客を多く見かけるようになりました。
檜笠の実演販売です。
檜を薄い板状にして笠を編み上げます。
前方から10人ほどの外国人が歩いてきます。
近くまで来た時に、何処の国からと聞いたら、イングランドだと言う返事でした。
一番後ろにガイドと思える男性が着いていました。
こんな様子だと、好き勝手に歩かせ、説明はしないのだろうか。
ガイドらしき男性に、何処まで行くのと聞いたら、大妻籠までと言っていました。
大妻籠の宿で泊まるとしたら、日本的な雰囲気に浸れる事でしょう。
(14:37)
妻籠宿のハズレまで来ました。
この男性。
中津川駅からのバスで一緒だった人です。
着いたり離れたり。時々、一緒になりました。
男性は埼玉県の久喜市から来たと言っていました。
この後、16時の特急で帰るのだと話していました。
私たちはこの後、妻籠城址に向うので、この場所で分かれました。
妻籠城址に迎う道。
坂道を登ります。
(14:48)
妻籠城址からの眺望です。
妻籠宿が見下ろせます。
私はこの妻籠城址に来た事が有ります。
初めて来た人は、城址の広さに感心していました。
(15:20)
妻籠城址から下りてきました。
前方に見えていた南木曽岳が右側に見えるようになりました。
オダマキ。
路傍に咲いていましたが、園芸種の種が飛び、半野生種になったのではなかろうか。
遠くに見える木曽川の桃介橋。
鯉のぼりが泳いでいます。
(15:40)
SL公園の横を通過します。
D51が静態保存して有ります。
説明では、D51が置いて有る場所は旧中央線と有りました。
と言うことは、右の線路は新線なのだろうか。
(15:50)
南木曽駅の駅前を通過し、桃介橋に来ました。
木造の吊橋です。
かつての桃介橋を復原したものです。
2本の線が伸びていますが、読書発電所を建設した時、敷かれたレールをトロッコが通過しました。
先ほど見えた鯉のぼり。
この辺り、月遅れで端午の節句を祝うのかも知れません。
(15:57)
橋から戻って来ました。
「よみかき交流文庫」と書かれた場所が有りました。
寄ってみましたら、男性がボランティアで運営しているのだと話しました。
並んでいる本は町民の寄付で集まったように見えました。
男性は町に図書館が無いから、このようにして運営していると言っていました。
長野県の山口村。馬籠地区が岐阜県に併合されました。
村として存続していくよりも、大きな市と一緒になる。
図書館が無いと聞いて、そんな文化的な面からも合併しようと言う事柄の1つではなかろうかと思えました。
南木曽駅に戻ってきました。
列車の時間には、30分ほど待ち時間があります。
(16:32)
16時32分発の中津川行きが入線して来ました。
2両編成のワンマンカーです。
この列車の前は14時42分です。ですから、急いで歩いて来ても乗る列車が無い。
ゆっくり、歩いてきました。
感想
今回歩いたコースは日本人よりも外国人が多いような街道です。日本人は馬籠宿や妻籠宿のあたりをウロウロとするだけです。反面、外国人は古き日本の姿が味わえる、この街道の良さを知っています。そんな外国人の知識。彼らのほとんどが参考に持ってくるというガイドブック「ロンリープラネットJAPAN」は、他の観光地よりもずっと行を割いて『中山道』が薦められているかららしいです。
ホウチャクソウやアマドコロ。ラショウモンカズラを目にする事が出来ました。
こんな山野草に合えるのも、街道歩きの良さです。
街道歩きの雰囲気が楽しめました。