二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

フィルムテイストな時間

2014年09月15日 | Blog & Photo
あんなに暑かった夏が終わって、秋の足おとが、だんだん近づいてきた。
秋10月、11月、12月は、斜光線がくっきりもののテクスチャーを際立たせる季節。
すがすがしい空気にさそわれて、ちょっとの時間を惜しむように、外へ、郊外へと足を向ける。
読書の秋、食欲の秋、撮影の秋、スポーツの秋、音楽や絵画の秋。イベント会場でも、催し物が目白押し。
あなたにとって、この秋は、どんな秋になるのだろう?

わたしはここへきて、フィルムテイストな時間を愉しんでいる。
冷蔵庫にストックしてあったフィルムも、ブローニーの二箱をのぞき、まもなく使い切る。
猛暑にめげて、街撮りをひかえていたけれど、もうそろそろv(^∀^*)

今日はいつもより一時間ばかりはやく家を出て、あっちへふらふら、こっちへふらふら。
寄り道しながら、キヤノンF-1&NewFD50�F1.4で、プロビア100F(24枚撮り)を1本撮影。
デジタルも持ち歩く。だけど、同じ被写体を、同じようには撮らないようにしている(;´-`)
ほんとうは、フィルムのときは、デジは使わないほうがいいだろう。

フィルムはいまさらながら、まだるっこしい(・"・。)
わたしのようなベテランですら、デジの全自動に慣れてしまっている。
フレーミングを決め、シャッターボタンを押すだけで、とてもキレイな写真が撮れる。
これは写真のコンビニ化といっていいだろう。
それに較べると、フィルムは、ネガであろうが、ポジであろうが、老舗大衆食堂の味かな?
ファストフードじゃないから、とくにポジなんて、一週間以上は待たされる。
ネガはキタムラだと、小一時間で出来上がりだけれど( ゜∀゜)


さてトップの一枚「星彦書店」。
ここは大間々。まだ現役だが、駐車場はなく、売れている様子はない。
彦星じゃなく、星彦というのが憎いな(笑)。
左からオートバイがやってきた瞬間をパチリ!
クリアじゃないが、このやさしさをデジで表現するのはけっこうむずかしいだろう。

ピントを合わせる。シャッタースピード、絞り値を組み合わせ、露出を決める。巻き上げる。前へ出たり、後ろへ下がったり、露出の補正を考えたり・・・と、やることがたくさんある。そして、油断していると失敗、失敗~~ヽ



すでにつぶやきで取り上げた「食ゑびす堂」。
これはもう、昭和の化石といっていいものだろう。
右後方に見える、前橋でも1、2を争う高級マンションとの対比。



キタムラに現像を依頼すると、現像だけでも、こんなインデックスプリントがついてくる。
画像のチェックに、とても便利ですよね。





「エグルストンふうに」
エグルストンとは、ウィリアム・エグルストンのこと。
いわずと知れたカラー写真の先駆者で、1970年代80年代、アメリカ南部中心に活躍し、わが国でも評価が高い。
これはエグルストンふうを、若干意識して、オマージュのつもりで撮影している。
彼の写真集は高価なので手が出ないが、アンソロジーを一冊だけもっている。
生活空間の空虚さも、すぐれたまなざしと出会うと、鑑賞にたえるとてもテイスティな写真となる。
ひと口でいえば、そのことを、わたしはエグルストンから学んだ。

http://matome.naver.jp/odai/2136219962982480301
http://www.1101.com/photograph/2006-10-06.html
「エグルストンの写真は“大切なふつう”で満ちている」と菅原一剛さんはいう。
その通りだとわたしも思う。
ゼンマイ仕掛けの時計と同じように、なんとなくあいまい。遅れたり、進みすぎたり。
しかし一方で、フィルムはアナログチックなため、人肌のぬくもりのようなものがつたわりやすい。
それがフィルム写真の作法なのだし、いまとなってデジタルの画像と較べると、なおいっそうそれがハッキリしてくる。

在庫わずかになったので、またフィルムを何本がストックしておこう。
別れが近いのかもしれないが・・・、それはまだやってはこない。
そう考えたいなあ´Д`
35ミリネガカラー24枚撮り年12本×3年として36本。4年で48本いけるが・・・。
いまのペースならそんなものだろう。
リバーサルからは撤退を考えている。
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