二草庵摘録

本のレビューと散歩写真を中心に掲載しています。二草庵とは、わが茅屋のこと。最近は詩(ポエム)もアップしています。

カメラはニコン ・・・カメラマニアなお話

2012年06月05日 | Blog & Photo
<新旧のニコン>


一時期ずいぶんへったけれど、このところまた、カメラやレンズの数がふえている。
大学2年のときアルバイトして買ったのがキヤノンAE-1だったせいで、フィルム時代のメイン機材は、じつはキヤノンであった。
AE-1、A-1、T70、T90、EOS650、EOS10、EOS5の7台を遍歴してきた。
ところが、いまではジャンク品となったT90のほかには、10年ばかりまえに中古で買ったキヤノンF-1しかもっていない。FDレンズは、35mmF2、50mmF1.4、85mmF1.8の3本、EFレンズは20~35mmズームと、100~300mmズームの2本だけ。ほかは売却したり、人にあげたりしてしまった。

ニコンの機材は、はじめてわたしのところへやってきたのは、ニコンNewFM2であった。それから1、2年して、F3がやってきた。両方とも中古のカメラ。プラスチックのぺなぺなした感触や、オートフォーカスの便利だけれど安易な撮影法にあきてしまったから・・・だとおもう。
レンズは、すべてAiニッコール。28mmF2.8、50mmF1.4、55mmF3.5マイクロの3本。
そして先日衝動買いした35mmF2であるが、ニコンのAiニッコールレンズはこのところずいぶん値下がりしているので、今後もう少しふえていくだろう(^_^)/~ 昔は高価で手が出なかった50mmF1.2とか、85mmF2でオールドニッコールのボケを愉しんでみたいと考えている。

F3は買ってはみたものの、仕事が忙しくなって寝かせてあったあいだに、簡単便利でだれもが失敗のない写真が撮れるデジカメに、世の中もわたし自身も移行してしまった。
「もうフィルムへはもどれないだろう」と、ずっとおもっていた。
・・・ところが、われながらどうした風の吹き回しなのか、そのフィルムへ、この春から回帰している(^^;)
ヤシカマット124Gと、ローライフレックス3.5Fの二眼レフペアまでやってきた。

わたしのマイミクさんには、なぜかはわからないけれど、オリンパスのファンがたいへん多い。わたしはオリンパスは、OM-1が大好きなので、これは中古で手許に置いてあるが、出番はめったにない。コニカのカメラは、
コニカⅡb
コニカBIGミニ
コニカヘキサー
の3台があるが、これも出番があまりない。


<エプロン部のS字曲線がすばらしい>


予算的な問題があるから、ライカには当分手が出ない。
ということをあれこれと思案していくと、35mmフィルムカメラの実用機として、F3が浮上してくる。
ニコンはFM2とF3がいま、デスクの上にある。そして、デジタル一眼のD80、D7000。
だけど、ニコン党宣言はしないでおく。よく気が変わるからだし、デジタルではリコーCX6、フジフィルムX10、オリンパスPEN E-P3を常用しているからである。


<かつてのフラッグシップ2台>


なぜキヤノンからニコンへ移ったのかというと、それは「不変のFマウント」があるからである。たとえば、D7000は、オールドニッコールレンズ5本まで登録可能。アダプターなしで装着し、AE撮影OK。こんなことができるFマウントに、しびれている(笑)。
フィルムへ回帰してまず感じたのは、写真は銀塩フィルムからデジタル画像へと進化したのではない・・・ということである。フィルムとデジタルは、別な文化、別な民族なので、たとえば、ヨーロッパがかつてケルト人の土地であったのに、その後ゲルマンやアングロ・サクソンに制圧され、彼らの土地になってしまったようなものである。
そう考えると、なんとなく納得がいく。

銀塩フィルムで写真を撮る場合、そのプロセスを愉しむという快楽がある。
ピントが合っていないこともあるし、露出に失敗だってある。いまのところほとんどカラーネガだから、現像があがってきて、もういっぺん感動できる。そこで享受できる喜怒哀楽の質は、フィルムとデジタルが、別な文化であることを教えている。

ニコンF3は残念なことにメカニカルシャッターではなく、電磁レリーズ。しかし、2015年までは、メーカー修理を公式に受け付けているという。わたしもこのあいだ、シャッターダイアル周りのゴムローレットを交換してもらった。
こわれたら、修理してまた使う。いわば耐久消費財なのだが、そういう息の長いおつきあいができるのも、フィルムカメラならではの愉しみ方だろう。
ニコンでいえば、FやF2だって、まだまだ現役。

ことしの春、新幹線の車内でバルナックライカ(おそらくⅢf)を肩にさげた初老の紳士を見かけたが、良質なスーツにその機材がよく映え、息をのむほどカッコよかった。
腕のよしあしはわからないけれど、生活に余裕のある知的な趣味人であることは間違いないだろう。

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