虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

良い子 立派な子に 育って欲しい…… 1

2010-01-29 10:01:37 | 教育論 読者の方からのQ&A
私は子ども時代、教会学校に通っていて、
そこで大人から子どもに求め、期待してくる

良い子に育って~立派になって~優しくね~オーラに対して、

心の中で強い反発や反抗心を抱えて成長しました。

それに加えて、聖書の放蕩息子の例え話で、
神は父のそばでまじめに働いていた兄ではなく、
放蕩の限りを尽くして戻ってきた弟を心から歓迎するというストーリー展開をみせることに、興味を覚えて、

神そのものが、聖書という小さな世界を出て、悪いものも含む
あらゆる思想的なものに触れて旅する放蕩と、そこからの帰還を
暗に望んでいるんじゃないか……

つまり、エデンの園を作ったのも神なら、
アダムとイブに知恵の実を食べるようそそのかした蛇も神だったのではないか……

と感じていました。

子どもは、比喩や暗喩が苦手……という話を聞くけれど、
それも個人差かな~と思うのは、小学生の私はある面、バカみたいな子だったけど、
比喩、暗喩に対してだけは異様に敏感だったのです。
小学校で宮沢賢治の「やまなし」を習ったときも、
いつも学校ではボーッと窓の外見てるんですけど、その授業にはとても集中して、「やまなし」の話に対してくわしく分析して説明したので、先生からとても驚かれて褒められた記憶があるのです。


大人の「良い子に育って~」に反発ばかりしていた手前、
わが子が生まれたときは、
わが子に「こんな風に育って~」と願う気にはとてもなれなくて、

まず、自分がどう生きるか、何を選び、何を目指すか、
まじめに真摯に、毎日にどう向き合っていくのか……

それに焦点を当てていくことしか、しようがない気もしました。

これからの世界には問題が山積みです。
環境問題、食料問題、差別の問題、戦争の問題……
そうした大きな問題は、

日々の小さな問題を他人の意見に依存せず、しっかり自分で考えて、
自分の頭ではなく心で、決断していくことの先にあるものだと思っています。

自分でしっかり考えるには、自分の感情や気持ちや本音と正直に付き合っていかなければなりません。

つまり、子どもに、まるで、脳内の初期設定で「良い子」をインプットしておこうとするような方法では、生身の人としての自分と、
行動が遠ざかってしまうのではないでしょうか?

子どもは、かんしゃくがやまない自分、ワガママな自分、
人の物が欲しい自分、
いつまでも泣いていたい自分を繰り返し体験する中で、
他人の心や感情や痛みを理解して、
優しくもなれ、譲ることもできるように
なってきます。
自分より幼い子の身勝手さにも寛容になります。
(最近、良い子にしつけられてきた中学生が、小学生が騒ぐからと暴力を振るった話を何度か耳にしています)


もう少しだけ続きます。

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自発性と創造性を育てるには……?

2010-01-28 21:00:15 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)
仲の良い……とても信頼できる友だちや知人、数名から、相田みつをの本を
いただいたことが何度かあります。
口を揃えて言うのは、「大衆的だと思って敬遠していたけれど、とてもよかったの」という言葉。
私も、読むたび、年々、
その良さが、心に響くようになった気がします。

一番好きな著書は、

相田みつを 書 
佐々木 正美 著 

の『育てたように子は育つ』

この本には、子育ての実話が相田みつをの書といっしょに載っていて、
とても考えさせられるものです。

ささいな親の注意にカッとして、母親のろっ骨を折ってしまったり、窓を割ったりする若者に共通しているのは、
小さい頃「素直ないい子」なのだそうです。
「やらなければならないこと」を優先する習慣がついて、
本当にやりたいことをやる能力を失ってしまったのです。

それに大きな悔いと不満を感じ、混乱し、人生をやり直そうとしているかのような行為。
両親は自発性や創造性が育つよう、干渉し過ぎないやり方で根気よく
やりなおさなくてはならないそうです。

相田みつを の 待つ という美しい書に、
佐々木氏が次のような話をそえています。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
子どもに限らず草花でも農作物でも、何でも育てることが上手な人は、
待つことが上手な人だと思う。待っていることに喜びや楽しみを感じていられる人である。
日常で、最善をつくしているという実感があれば、待つことの楽しみは最大になるであろう。結果を問わない気持ちができていれば、待つことは安らぎでもある。

子どもを育てるとき、努力と結果を問題にするならば、先の結果より、努力の「今」に共感してやりたい。
休息の「現在」であれば、その現在を静かに見守ってあげたい。

休息が終わって活動を再開するのを、いつまでも待ってやりたい。
はた目には待ってやったことが無駄だったように見えても、かけがえのない親子のような関係の者にとっては、苦楽を分かち合ったものにしかわからない
存在の重みの感動が必ず残る。
だからじっと待ってやりたい。

子どものなかの自律性や自立性は、待ってやるからこそ育つ。

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
わが子も、教室の子も、とてもすばらしい成果を目の当たりにするとき
というのは、他のようにできなくても
のんびりゆっくり待ってあげた結果だな~と思います。

好きなことばかりして、苦手なことから逃げてばかりいる
すぐお友だちに手が出る
かんしゃくを起す
よく泣く
何をするのも遅い
よく忘れる 

子どもが大人の期待通りに動いてくれないときに、
しつけたり、子どもに正しい見本を見せたりして最善はつくす

でもできるできないは、時を待つ~

とのんびりゆっくり構えていたら、どの子もすばらしい才能をしるし
はじめます。
特に、他の子の何倍も時間がかかって、それを待っていてあげた子は
本当にすばらしい力を発揮し始めるんですよ~。

わが子にしても、「この子のこういうところすばらしいな~」と感激する
部分は、教えた結果でなく、「待った」結果、身についたことばかりなのです。

「小さい頃にきちんとしつけないと、わがままな子に育つ」と言って
おどす人は多いと思います。
でも、小さい頃に親の言いなりでいい子をしていても、
思春期になれば、ほとんどの子は生意気で軽はずみな行動が多くなってきますよね。
でも、待ってあげる という親の姿勢は、
子どもの心に深く届いて、義務ではなく自分の本心から生じる
優しさを生むように思います。

かつて勉強を見ていた近所の子に、
大きくなって久しぶりに会うとき、
小中学生の頃は
好き放題言うので、私もずいぶん勝手を聞いてあげたものだけど、
本当に優しくしっかりした子に育って、
自分で考え、ばりばり仕事しながらがんばっている姿を見て
うれしくなるのですよ~

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6歳の 芸術家 ♪5

2010-01-28 11:55:00 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)
Sくんがひとりで作り上げたビル。
(これをロケットに変形させました。)

Sくん、いろいろ創作活動へのこだわりがあるので、
図鑑で実物写真を見る以外、ブロックの見本は見ません。
オンラインのブロック講座も受講してくれているのですが、
アイデアだけもらって、自分の作りたいものを作るという姿勢をつらぬいています。お母さんなどに作品に触れられたり、アイデアを出されるのも
かなり嫌な様子です。
とにかく自分の頭に完成図があるらしくて、
その通りにできあがらないとダメらしくて……。

頭もとってもキレる★くん、
表現した後で、細かい部分まで、解説してくれます。
面白いです~


Sくんの記事を書いていて、急にうちの息子が幼かった頃のことを思い出しました。
☆息子の将来の夢の話♪
Sくんと同じく……ちょっぴり生意気……?ですね~
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6歳の 芸術家 ♪4

2010-01-28 11:54:01 | はじめに
新しい組み方をいつも研究。

オンライン教材で紹介させてもらっている
「波打つブロック」の組み方は、実はSくんが考案したものです。

それをオンライン教材で見たSくん。
「☆さん(私のこと)さぁ~、ぼくのブロック作品、ブログに載せたでしょ。
そういうの……恥ずかしいんだけどなぁ~」
と照れ照れで言ってました。

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6歳の 芸術家 ♪

2010-01-28 11:29:57 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)
年長さんのSくん。(3人トリオさんでおなじみですが)
自分の思い描いたイメージをひとりでどこまでも追及して作っていく
芸術家肌の男の子です。
どちらかというとSくんのお母さんは、創作することが苦手……という方なのですが、Sくんはいつも自分の頭に描くものを形にしようと
鬼気迫る勢いで製作し続けます。
(ふだんはお友だちと遊ぶのが大好きな明るい男の子なんですが)

ブルジュドバイ(ドバイにある世界一高いタワー)を最初に作って、
その後、それをロケットにしたそうです。

ブロックの数が足りない……
イメージの八角形が作れない……
などでかんしゃくを起しそうになりつつも、自分で問題を解決し、
完成にこぎつけた模様……。

この☆くん、2歳になる前から、お預かりして、いっしょに過していた
ことが多いのですが、その当時から
古代の石の彫刻と、
絵画はアメリカのクラシックな精密画を好んで、
それ以外の子供向けのイラストには見向きもしないところがありました。

私のことは、「ライバル」と感じているようです
先日も私のクレパス画を見ながら、
「このテーマはどこから?」とたずねるので、
「夢で見たパターンを描くのよ」と答えると、
「へぇ~☆さん(私のことです)の夢はこんななんだ~」と感心しています。
「★くんの夢はどんななの?」とたずねると
「ぼくの夢は、もっとへなちょこだよ。」という話でした。


教室の子はそれぞれとも個性的な才能を持った子たちが多いです。
比べようがない独立した個性的な才能なので、
画一的な教育の中でそうしたものが消えてしまわないように
大事に守ってあげたいと思っています。
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科学好きな子に♪ の過去記事

2010-01-28 08:20:10 | 記事のまとめ(リンク)
いろんな年代のグループの科学クラブの活動の一部を集めてみました。

<去年の科学クラブの活動の人気だったテーマ>

1位 宇宙 星座 太陽系
2位 光とレンズの実験
3位 モーターと電池
4位 ピタゴラスイッチ
5位 生物 (昆虫 魚)
6位 水溶液の実験
7位 コマとバネ
8位 風の力 紙飛行機の研究
9位 ロボット 電子工作
10位 人体 骨 恐竜

☆算数が得意になる理科遊び  科学クラブから~1

☆3歳児中心の科学クラブ  集中して話を聞く練習

☆両生類と爬虫類 (4歳半~6歳児 科学クラブのレッスン一通り4)


☆ついでにちょこっと算数  (4歳半~6歳児 科学クラブのレッスン一通り3)

☆小2の☆くんとリモコンを作りました♪

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絵を描きました♪ 2

2010-01-27 22:47:25 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)
パソコンに取り込むと、絵がどうも……軽い感じになるので、
アップで撮ってみました。
絵を見ていただいてありがとうございます。

明日にはレッスン記事を書きますね。


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絵を描きました♪ と前回の続き

2010-01-27 18:13:29 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)
絵を描きました。今日はレッスンが詰まっていて、
けっこうハードな一日だったのですが、
描きたいイメージが浮かんだので、
休憩時間に大慌てで描きました。

パソコンだと、パッとしませんが、よかったら見てくださいね。

マルマンの50周年記念の大きなスケッチブックにクレパスで描いています。
このスケッチブック、いただきものなのですが、とても気に入ったので
画材店に探しに行ったのですが、
このサイズのスケッチブックは、もう売ってないそうです~

どなたか大きなスケッチブック

73センチ×51センチ

に関する情報を知っている方は
コメント欄で教えてくださいね。

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ほんの少しだけ前回の続き…です。

子どもに、
「人間って良い存在だと思う?」とたずねたとき、
子どもはそれまでの経験や蓄積した知識の良い面と悪い面を
てんびんにかけて、
「良いものだと思う」
「悪いものだと思う」と答えることでしょう。

その答えは、つまり、

自分を良い存在だと思うかどうか

という自分のイメージと重なってくると思うのです。
子どもは、罪悪感などでなく、
まず、良い安定した自己イメージを持って成長してほしいな~
と思うのです。
そうした良い自己イメージや
良い人や人類に対する良いイメージは、より良い世の中を
作りたいという願いにつながっていくのではないでしょうか?

前回の記事に次のようなコメントをいただき、
情報の溢れる時代に育つ子たちの心が
溢れる情報の中で鈍感にならなければいいな~と思いました。
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なおみ先生の記事が読んで
自分がしてしまった事を後悔している私です。

小1の娘が学校で、「戦争」について担任の先生から話しを聞いてきました。
最初は、「かわいそうなぞう」の絵本。
次は、「原爆」の話し。
戦争について色々と聞いてくるので
(原爆ドームに行きたい、黒い雨ってどんななの?)
「なぜ戦争はよくないか」という本を図書館から借りて読んでみましたが、いまいちな反応でした。


なので、図書館から「はだしのゲン」を借りてきて一緒に見ました。
するとその晩から原因不明の体調不良(不眠、寒気、食欲不振、脱力感)が始まりました。
娘の不安が手に取るようにわかったので、色々話しをしてどうにか胸の奥にしまいこみました。1週間もかかって・・・
でも今でもニュースで建物の崩壊を見ると消して欲しいと言います。

もっと違う方法があったのだろうと、本当にそんな気持ちでいっぱいです。



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