今日のレッスンにはユースホステルでの8月のレッスンに参加してくれていた
年長さんと小学2年生の女の子の
弟くんが参加してくれていたので、それぞれの親御さんから
とてもうれしい事後報告をいただきました。
年長さんのお姉ちゃんは神経過敏で不安が強い子で、
ほぼ全員が楽しく活動していた工作のワークショップでもひとりだけ活動していなかったり、
お勉強っぽい活動は強く拒絶するところがあって、
育てやすい弟くんに比べて非常に手がかかるという点でお母さんから相談を受けていました。
それがユースホステルでのレッスンで、1つ年上のしっかりした女の子たちに親しくしてもらって、
ゲームをしたり、工作したり、お勉強したりして過ごした後で、
お母さんが驚くほど意欲的になって、「私もお姉ちゃんたちみたいにお勉強できるのよ。もっと練習したら。
だから1年生の算数の問題集を買って!(トップクラス問題集です)」と頼んだり、
自分から進んでどんどん工作をするようになったそうなのです。
私は、ユースホステルから帰る電車でこの女の子といっしょだったのですが、
そういえば、いつもはちょっと口をとがらせてネガティブな言葉をつぶやくことが多い子だったのに、
目をキラキラさせて自分への自信がみなぎっている様子に驚いたのを思い出しました。
もうひとつうれしい報告は小学2年生の女の子です。この子は女の子の算数クラブのメンバーのひとりで、
頭の回転が速く、手先も器用でしっかりした子なのですが、何をするのもおっくうそうに取り組むところを気にかけていました。
特に「勉強は大嫌い」と断言して、たいてい解けるのに、ぐずぐずと取り組みがちでした。
それが今回のユースホステルのレッスンで、小学4,5年生の子らと
中学入試の問題にチャレンジしたことをきっかけに、「勉強面白い!あそこで解いた問題集買って!」と
お母さんにねだり、高いモチベーションで学ぶようになったそうなのです。
それだけでなく、これまで苦手に感じていたお友だちについて別の視点から見直して
とても好きになったようなのです。
最初の★ちゃんは、おそらく内向的感覚型の子なのですが、
後で紹介した年長さんも小学2年生の女の子もどちらも内向的感情型と思われる子たちです。
実は、ユースホステルのレッスンの後で、友だちや年上の子らの影響で
勉強に強い興味を示すようになったという報告を受けている子のほとんどが
感情が優れていると思われる子らなのです。
感情が優れている子たちは
どのような体験を経て、勉強に興味を抱くようになるのか、そこにヒントが隠れているように
感じています。
先日、外向的感情型感覚寄りと思われる5年生の●ちゃんのお母さんと
内向的感情型直観寄りと思われる○ちゃんのお母さんとゆっくりお話する機会がありました。
●ちゃんは小学校に就学する前から虹色教室に通ってくれている女の子です。
言語能力が高く、素直で物覚えが良い子ですが、
じっくり考えたり、工夫したり、推理したりすることは苦手で
レッスン開始時は、強い算数嫌いに陥っていました。
●ちゃんが幼い頃、言葉の発達が早くて人と関わりながら学ぶことが大好きな●ちゃんに、
親御さんだけでなくおじいちゃんおばあちゃんまであれもこれもと教えようとしていました。
が、言葉も英語もすんなり覚える●ちゃんが、数に関することだけはなかなか習得しませんでした。
それで、つい本人を委縮させるほど、足し算やお金の読み方について問うことを繰り返してしまったのです。
虹色教室に通うようになって、●ちゃんの算数嫌いは徐々に解消していきましたが、
教えられたことを理解したり、記憶したりするのは得意だけれど、
自分で直観的に気付いたり、自分で考えたり、自分で推測したり工夫したりすることは
苦手な様子でした。
●ちゃんは与えられた課題をきちんとこなすまじめな子ですから
公立小学校の勉強につまずくことはないのですが、
小学校中学年頃から「私立中学を受験したい」と本人が希望し、おまけに志望校が女の子の行く学校としては
トップクラスの偏差値の学校だったため、
もう少し自分で思考を深めていく力が必要だと思われました。
そのため、ただ「できるようにさせる」のではなくて、どんな問題にも応用していけるような
課題の本質的な部分だけを教えて自分で答えを導きだすようにする時間を設けるようにしてきました。
解き方の公式を教えてもらって、短時間ですぐにできるようになりたい●ちゃんは
1年近く、考えようともせずに「わからない、わからない、教えて!」と言っては、それに抵抗していました。
しかし、ゆっくりですが確かな実力がついてきて、考えることを持続することができるように
なってきました。
高学年になった●ちゃんは、中学入試のために塾に通い始めました。(虹色教室は週1回、1時間ほど学習するだけですから)
すると、いきなりその塾で算数では誰にも負けないという好成績だったため、
友だちにも先生にも認められ、「私は算数が得意!」「算数が大好き!」と言うようになり、
意欲的に勉強に励むようになりました。
今、虹色教室には国語の入試問題を学ぶために通っているのですが、
いっしょに通っている○ちゃんがつまづいた算数の入試問題だけ、
●ちゃんもいっしょに考える時間を設けています。(○ちゃんも中学入試を考えている子です)