虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

考える力を育むブロック遊び 3

2015-06-17 15:22:03 | レゴ デュプロ ブロック

 

ビー玉を上に上らせて一気に滑らせる道具の作り方を教えていた時のこと。

 

3歳のAくんがゴミ収集車のおもちゃで落ちるビー玉を受けようとしました。

でもゴミ収集車の穴は車の後部にあるのでビー玉がうまく入りません。

最初の用意していた滑らせる板をどけてゴミ収集車を割りこませるAくんに対して、

大人はつい、「それはできないよ。それじゃないよ」と言ってしまいそうになります。

 

でも、そんな言葉をグッと飲み込んで、、

子どもといっしょに「どうしたらうまくいくかな?」と考えてみると、

考えることがとても楽しくなってきますよ。

 

<問題解決作戦1>

扱っているものをいろいろな角度から見る。ていねいに観察する。

ゴミ収集車をていねいに観察すると横にレバーがついていました。

押してみると、ゴミを入れる部分が傾きます。

でも残念ながら、穴が下向きになってしまいました。

これでは、ビー玉を受けることができませんね。

 

<問題解決作戦2>

逆転の発想!をしてみる。

「縦のものを横にできないか?横のものを逆さにできないか?

傾きを利用できないか?高さを利用できないか?」もついでに考えてみる。


逆転の発想ってありますよね。ゴミ収集車の穴が後ろについているなら、

何とか後ろの穴にビー玉を入れようと躍起になるより、

ゴミ収集車の穴がビー玉が落ちてくる位置にくるようにしてしまえばいい……という

アイデア。

 

といっても、ゴミ収集車を手で持って傾けるのはご法度ですから、

ブロックでスロープを作って傾けることにしました。

ついでにビー玉を上らせる道具の傾きも大きくします。

 

「ピーッピーッピーッピーッ、車がバックします。車がバックします。」と

言いながら、逆向きにスロープを上らせると、

無事、ビー玉がゴミ収集車の中に落ちるようになりました。

 

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子どもがブロックの穴にサイコロを入れるのに夢中になっていました。

「この子、こういうことが好きなんだな。」と気づいたら、

それと同じ遊びをもう少し深めることができるように

遊びのバリエーションを増やしてあげます。

 

でも、どうすればいいかわからない……という方もいらっしゃいますよね。

 

<遊びの発展 1 >

足し算してみる

 

同じタイプのものをもうひとつ足してみたら……。

2種類のものを足してみたら……。

がちゃぽんと穴の空いたトンネルとベルトコンベアーが

足し算されて、何やら面白いおもちゃに……。一生懸命遊んでいる2歳のBくん。

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<逆転の発想>

ひたすらブロックを重ねて高いビルを作った4歳のCちゃん。

お家を作っていた子たちがエレベーターを取りつけていたのがうらやましいけれど、

この高いビルの横にエレベーターを作るとすると、

どれだけたくさんのブロックが必要かわかりません。

それに労力も!

 

こんな時は、エレベーターの囲いを作って、その内側にエレベーターを設置して……という

従来のイメージを転換して、

すでにある高いビルの周りを囲うように

最低限のパーツでエレベーターを作ってみました。

 

ドーナツ型のエレベーターがビルの串にささっているような案配。

 

お友だちが長い腕がついたロボットでエレベーターに誘導してくれています。

 

囲いの中にキラキラを詰めて……。どの囲いに一番たくさん入るかな?

 

組み方で、線対称にも点対称にもなるパズル。作り方は簡単です。