の続きです。
「ガチャーン!お皿がガチャンなっちゃた!ガチャーン!お皿がぁ~!」と
大きな声をあげた★くん。
すかさず、
「お皿が?お皿が割れたの★くん?
それは大変。
カケラが足にささっちゃうよ。気をつけて!」と言うと、
○くんが片足でけんけんしながら、「イタイイタイ!ささっちゃった。お皿が割れたから
足がイタイ」と言いました。
自分が言った「お皿が割れた」に、わたしが受けて、○くんもけんけんまでして
楽しそうに応じた展開に、★くんは声が裏返りそうな喜びようでした。
その後も、★くんは、少しの間、他の遊びをしていたかと思うと、
再び、お皿を落として、「お皿が、ガチャーン。割れちゃった。割れちゃったよー」と言いました。
そこで、わたしが、前と同じように、
「お皿が?お皿が割れたの★くん?
それは大変。
カケラが足にささっちゃうよ。気をつけて!」と言うと、
○くんも片足ポーズを取って、「痛いよー。足にお皿のカケラがささっちゃったよー」と言いました。
それから、★くんは何度も何度も、お皿を落としてみては、
「お皿が、ガチャーン。割れちゃった。割れちゃったよー」と繰り返しました。
その度に、わたしと○くんで毎回おなじみの「お皿が?お皿が割れたの★くん?……」「痛いよー。
足にお皿のカケラがささっちゃったよー」と応じていると、
それまでは、ひとりごとを言いながら自分の世界にこもってしまうと、他の人の声が聞こえないかの
ように振舞っていた★くんが、こちらの反応に強い関心をしめすようになってきました。
お皿のストーリーを少しずつ長くして、怪我をした○くんを介抱するために
救急車の出動を要請したり、
薬を塗って、ばんそうこうを貼るシーンを演じたりする時も、面白そうに見ていました。
また、こんなこともありました。
前回までのレッスンで、★くんは、川の絵がプリントしてあるブロックの基礎板の上に
船を滑らせて、「助けて~」とひとりごとを言っていました。
★くんがごっこ遊びを広げていくのに役立つと思ったわたしは、
その板は「★くん用に」と取っておいて、★くんがごろんと横になりそうになったら
それを出してきていました。
ところが、そうしてよけてある板を目にした○くんが、
それを使いたがりました。
「これはね、★くんが大好きな板なのよ。この川の上で、
舟を動かして、あっ、落ちる落ちる助けて~て言いながら
遊ぶんだから。」と★くんに聞こえるように○くんに説明しました。
「ぼくが今日は使いたいんだ。貸してよ!」○くんがむくれて訴えたので、
「★くんのお気に入りなんだから。使いたいんだったら、先生に言うんじゃなくて、
★くんに聞いてちょうだい」と告げました。
途中ですが次回に続きます。