虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

「心が大きく広がり始めた♪」 うれしい成長 6

2013-11-09 13:31:31 | 自閉症スペクトラム・学習が気がかりな子

「心が大きく広がり始めた♪」 うれしい成長 5

 の続きです。

 

「ガチャーン!お皿がガチャンなっちゃた!ガチャーン!お皿がぁ~!」と

大きな声をあげた★くん。

すかさず、

「お皿が?お皿が割れたの★くん?

それは大変。

カケラが足にささっちゃうよ。気をつけて!」と言うと、

○くんが片足でけんけんしながら、「イタイイタイ!ささっちゃった。お皿が割れたから

足がイタイ」と言いました。

自分が言った「お皿が割れた」に、わたしが受けて、○くんもけんけんまでして

楽しそうに応じた展開に、★くんは声が裏返りそうな喜びようでした。

その後も、★くんは、少しの間、他の遊びをしていたかと思うと、

再び、お皿を落として、「お皿が、ガチャーン。割れちゃった。割れちゃったよー」と言いました。

そこで、わたしが、前と同じように、

「お皿が?お皿が割れたの★くん?

それは大変。

カケラが足にささっちゃうよ。気をつけて!」と言うと、

○くんも片足ポーズを取って、「痛いよー。足にお皿のカケラがささっちゃったよー」と言いました。

 

それから、★くんは何度も何度も、お皿を落としてみては、

「お皿が、ガチャーン。割れちゃった。割れちゃったよー」と繰り返しました。

その度に、わたしと○くんで毎回おなじみの「お皿が?お皿が割れたの★くん?……」「痛いよー。

足にお皿のカケラがささっちゃったよー」と応じていると、

それまでは、ひとりごとを言いながら自分の世界にこもってしまうと、他の人の声が聞こえないかの

ように振舞っていた★くんが、こちらの反応に強い関心をしめすようになってきました。

 

お皿のストーリーを少しずつ長くして、怪我をした○くんを介抱するために

救急車の出動を要請したり、

薬を塗って、ばんそうこうを貼るシーンを演じたりする時も、面白そうに見ていました。

 

また、こんなこともありました。

前回までのレッスンで、★くんは、川の絵がプリントしてあるブロックの基礎板の上に

船を滑らせて、「助けて~」とひとりごとを言っていました。

★くんがごっこ遊びを広げていくのに役立つと思ったわたしは、

その板は「★くん用に」と取っておいて、★くんがごろんと横になりそうになったら

それを出してきていました。

 

ところが、そうしてよけてある板を目にした○くんが、

それを使いたがりました。

「これはね、★くんが大好きな板なのよ。この川の上で、

舟を動かして、あっ、落ちる落ちる助けて~て言いながら

遊ぶんだから。」と★くんに聞こえるように○くんに説明しました。

「ぼくが今日は使いたいんだ。貸してよ!」○くんがむくれて訴えたので、

「★くんのお気に入りなんだから。使いたいんだったら、先生に言うんじゃなくて、

★くんに聞いてちょうだい」と告げました。

 

途中ですが次回に続きます。