前回の記事で、
「お母さんをはじめとする身近な大人たちの★くんへの接し方を
より良いものに改める必要も感じました」と書きました。
改めるといっても、何か明らかな問題があって改善するというより、
どれも取るに足らないような些細な点で、注意をするのも気が引けるようなことばかりです。
しかし、★くんのお母さんがどんな細かい指摘でも受けたいと望んでいる上、
★くんの敏感な性質を考えると、ほんの小さな気がかりも親子関係に亀裂が走るもととなるのを
感じたので、
記事にさせていただくことにしました。
子どもがしつこくワガママに振舞う時の親御さんの対応は、
それぞれずいぶん違います。
その直後に親御さんがわたしに話される言葉も相談内容も、
子どもの態度は似たようなものでも、親御さんの見え方と感じ方は180度
異なることが多いのです。
「こんな時はどうすればいいですか?」と、病気への処方を求めるように
急いで正しいと思われる答えを教えてもらいたがる方もあれば、
「どうしてこの子はこんなに言うことをきかないんでしょう!」と
子どもに対するイライラした気持ちを吐き出す方もいます。
子どもの自己中心的な態度が度を越しているような場合にも
まるでそれに気づいていないか、そうしたことを良くないことだと感じていないいように
見える方もいます。
周囲に気を使いすぎる方もいれば、
叱った方がいいのか見守ればいいのか判断しかねて、茫然としたまま困惑している方もいます。
形だけ注意した後で、すぐに子どもを抱きしめて、問題をうやむやにしてしまう方もいます。
子どもがワガママすぎる時は落ち着かそうとして機嫌を取ることに徹して、
良い子にしている時にしつこく注意したり、嫌味を言ったりする方もいます。
★くんのお母さんは、★くんが周囲を困らせるような言動をエスカレートさせている時に、
★くんを叱るより、「わたしがいつも~だからでしょうか?」「わたしのこうした態度が悪いんじゃないでしょうか」
と自分の育て方の問題点を反省するような言葉を口にされます。
わたしが、「本人に対して、もう少し毅然と悪いことは悪いと伝えた方がいいのでは
ないでしょうか?」とたずねると、
「外なので、あまり注意していないだけで、家では叱りすぎるほど怒っているんです。叱らないということは
ありません。叱りすぎているのが悪いのでしょうか?」と
やはり、自分の問題として捉えているようにみえる言葉を口にされます。
次回に続きます。