熊本のレオ」さんのところでパソコンをお借りして書いています。
●くんと☆くんの間にこんないざこざが起きました。
●くんはお家のプラレールの電車同士を連結することができるそうで、
教室にある電車も連結させたがっていました。
教室のおもちゃにそうした加工をしたがる場合、輪ゴムに連結する素材をつけて
取り付けるよう教えているのですが、
●くんには少し甘めのルールで
直接セロテープで磁石を貼らせてあげました。
☆くんの持っている電車にも磁石をつけて互いに連結させて遊べるように
してあげようとしたところ、☆くんは強い調子でそれを拒絶しました。
このサイズの電車は、
上の写真の2台しかなくて、●くんと☆くんのそれぞれが1台ずつ手にしていました。
●くんは自分と同じように電車に磁石をつけようとしない☆くんに怒り口調で
「ダメだよ!貸しなさい!」と言って、無理やり電車を奪い取ろうとしました。
「●くん!」と●くんのお母さんが小さな声で静止すると、
怒りをくすぶらせている表情のまま、手を引っ込めてその場に立ちすくんでいました。
手はグーの形で強く握られています。
少しすると、●くんが再び☆くんの電車を取り上げようとし、
再びお母さんがそれを静止しようとしたので、
少しの間注意するのを控えていただくことにしました。(家庭では見守るだけでなく声をかけて注意する必要がある子だと思っています)
●くんに、「☆くんには☆くんの気持ちがあって、●くんがどんなにそうしてほしいと思っても、☆くんがやりたくない場合
無理強いすることはできないよ」と理解させることは難しすぎるようでした。
まずは、「お友だちに暴力をふるっちゃだめ」
「無理やり他の子のものを取ったらダメ」と
衝動的な行動を理屈抜きに禁止することは大事そうです。
が、それと同時に、、なぜ手を出したらいけないのか、なぜこの場面で強い口調で抗議したらダメなのかを
本人に理解できるレベルで少しずつ学んで欲しいとも思いました。
また自分のなかに湧き上がってくる感情の種類や強さを
暴力で表現せずに、ただ抑え込んでしまうのでもなく、「どんな気持ちか」「何に腹を立てているのか」
「どのくらいの(感情の)強さか」
言葉で表現できるようにサポートしていく必要も感じました。
「☆くん、☆くんは連結の磁石を付けたくないのね」と☆くんにたずねると、
けわしい表情で「付けたくない」と答えました。
「●くん、☆くんは今、磁石を付けたくないんだって」
そう説明すると●くんはにぎっていたこぶしをふりあげて、
「もぉ~そんなのダメだからね。付けなさい!」とキンキンする声で言いました。
アニメか何かの一シーンをそのまんま真似ているようなポーズでした。
さらに拒絶する☆くんを叩きにいこうとする●くんをそっと引き離すと、
しばらくの間はそれぞれ静かにひとり遊びをしていました。
ところが、「連結いや!」と拒絶していた☆くんにしても、●くんのすることにはとても興味があったようで、
今度は勝手に●くんの電車を取り上げて、セロテープで引っ付けてしましました。
このセロテープの連結、曲がる時もスムーズでなかなか面白い動きでした。
すると●くんが、「ダメ、引っ付けたら」と言いながら、慌てて自分の電車を取り返すと
テープをはがして、「あ~汚れちゃった」とでも言うように神経質そうな
素振りで、電車をなでていました。
「こらぁ!」とこれもテレビやDVDの声やポーズを丸ままコピーする
ような雰囲気でこぶしを振り上げました。
といってもポーズですから、本当に叩くために力を込めて
ふりかざしているようではありません。
こういう場面で、こんな風に怒るべきだから
怒っている真似をしているかのようです。
言葉で表現しにくいのですが、
演技の苦手な子が、学校の劇で半ば棒読み状態で、怒る役を
演じているような雰囲気なのです。
そこでわたしは今回☆くんと●くんの間で起こった出来事を
人形劇として演じてみることにしました。
次回に続きます。