虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

甘え足りない? 幼い時に優れていることを求められること 3

2012-01-19 22:50:40 | 番外(自分 家族 幼少期のことなど)

「甘えが足りない」という状況は

親御さんが子どもを心から愛していても起こるし、たっぷり抱っこしていても起こるし、

いつも優しく接していても起こるな~と感じています。

 

次のような場合は、子どもの側が求めていなくても、

「甘え不足」にならないように注意する必要があると思っています。

また子どもに過剰な期待をかけることは、ありのままのその子を否定することにも

なっていることに気づくことが大切です。

 

子どもが情緒面で過敏な子で、

大人の期待を先取りしやすい場合。

自分の要求をのみ込んでしまいがちな

内気な子の場合。恥ずかしがり屋。

同じ月齢の子らより発達がよかったり、聞き分けがよかったりする場合。

弟や妹が生まれた後で、お兄ちゃんお姉ちゃんの役割をきちんとこなしたりしていたり、

きょうだいにハンディーキャップのある子がいて、

心の面でも行動の面でも親を助けて、なおかつ何でもよくできる子である場合。

親御さんが学習に対するコンプレックスを持っていて、

子どもに過剰に「できること」を期待している場合。

親御さんが子どものミスやネガティブな行動にいちいち過剰に反応していしまう場合。

 

(「過剰な期待をかける」ということは、2歳の子にお友だちと仲良く遊ぶことを望んだり、

3歳の子に習い事で意欲的に参加する姿を望んだり、4歳の子に下の子にいつも優しくて、

親が忙しい時には下の子のめんどうを見てくれることを望んだりすることです。

また幼児に対して、教えたことや習わせたことを、飽きずに練習し、しっかりできるようになる

ことを望むことです。上手に絵を描いたり、上手に文字を書いたり、上手に楽器を演奏したり、

ていねいに物事をしたりすることを、その子の気質を十分理解したり、

自然にその子がやりたくなったり、できるようになるのを待たずに

望むことです。)

 

「どうして甘えが足りなくなることと、

子どもがおりこうだったり、親がいろんなことができるように期待したりすることと

関係があるの?」

と疑問に感じるかもしれませんね。

 

そのことについては次回にもう少しくわしく説明しますね。

 

 


2、3歳児のための理科実験

2012-01-19 13:29:51 | 理科 科学クラブ

今日は2歳5カ月の★くんと☆くんのレッスンでした。

記憶力が良くて慎重で

じっくり考えてから物を言う★くん。

知識をコレクションするように学びます。

 

実験好きで原因や理由について

考えてみるのが好きな☆くん。

大きい石と小さな石を水に入れた時、大きい石の方が

水がはねるのを不思議がったり、さまざまなものをこすると

いろんな音が出せることの興味しんしんです。

 

今回は水をスポイドで吸い上げて

超撥水加工をほどこしてあるおもちゃに入れて

大喜びで遊びました。

お家でも同様の遊びが楽しめるように

紙にクレパスで色を塗って

水の玉がきれいにできる道具を作りました。

 

2、3歳の子は物の性質がわかる素朴な実験を喜びます。

うちわで紙をあおぐだけでも、水を凍らしてみるだけでも、

野の草をつぶしてみるだけでも、好奇心を刺激してくれる

楽しい実験になります。

 

帰りに雨が降っていたので、ちょっとぐずぐず言いだした☆くんに

小さな紙コップを渡して、「雨をつかまえてね」と言うと、

ニコニコ笑顔になって帰っていきました。

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<2、3歳児と科学に親しむ方法>

2、3歳の子というのは、
身の回りの世界を素のまま……というか、そのまま、あるがままで感動したり、不思議に感じたりできるときです。


お外に出る時、
「太陽さん、いるかな? どこにいるかな? ポチのお家にいるのかな?
道路にいるかな? お空かな?」と子どもにたずねながら、
 「あっ、いたー!」と空を指さすと、
「太陽さんのお家は空にあるの?」と、太陽が空にあるのにはじめて気づいたような表情で
問い返してきたりします。

昼にお散歩に行くときに、「今は昼かな? 夜かな? どっちかな? 見に行こうか?」とたずねると、
真剣な表情で、こっくりするのも、この年代の子たち。

とにかくまじめに真剣に世界を眺めています。

「影が追いかけてくるよ。逃げよう。逃げよう」と、影を指さしながら逃げると、
ゲラゲラ笑いだすはずです。
「誰が地面を黒く塗ったの?」とたずねると、影を触りながら、
一生懸命考えます。

何でも、かんでも、どんなものにも、
興味しんしんに吸い寄せられるように接する時期なんです。

↑ 博物館ごっこ<幼い子たちのための科学実験例>幼い子たちと理科の実験をするとき、
手品のような
すごい科学実験より
ごくごく素朴で当たり前で、
大人にとってはそんなの実験と言えるの?
というくらいのものの方が、
物の科学的な性質がわかって喜ぶことがよくあります。

写真は氷と湯(お風呂の温度くらい)を使った実験です。
氷と湯(お風呂の温度くらい)が入った容器と
水に浸けられるおもちゃを用意します。

それだけ……です。

お湯につけた指を氷につけて感じる変化を楽しんだり、
お湯の中に氷を入れて、溶ける様子を観察したり
子どもはさまざまな実験をしてみるはずです。

「お湯だと氷がすぐ小さくなるね。水だとどうなるの?」
とたずねられたら、水の入った容器も用意してあげるといいですね。
氷に塩をかけたらもっと冷たくなるのは本当か試してみるのもいいです。

氷が溶けるのにどれくらい時間がかかるか調べてみると、
そんな単純な実験もその日の気温や氷のサイズや
氷の凍り具合などで異なることがわかるでしょう。

氷で遊んだ後は、
プリンの容器などに花びらや葉っぱと水を入れて
氷を作る実験も楽しいです。

氷が溶けること
水が凍ること

そんな小さなことでも、子どもは不思議で満たされるものです。