虹色教室通信

遊びや工作を通して 子どもを伸ばす方法を紹介します。

中学入試用、暗記物クイズ大会 と 得意分野難問自慢大会 

2011-11-09 20:27:03 | 連絡事項

シアトルでのレッスンについての訂正のお知らせです。

参加はシアトル近辺の方だけに限らせていただきます、と書かせていただきましたが、

シアトルの幼稚園の部屋を貸していただけることになりましたので、

これまでお断りしていた他州の方に参加していただくことも可能になりました。

1週間ほどで、もう少しくわしいことが決まりますので、メールをいただいている方には

くわしいことが決まり次第、連絡させていただきます。

(カナダから連絡をくださっていた方に何度かメールを送らせていただいていますが、

うまく送れずに戻ってきてしまいます。別のメールのアドレスがありましたら

もう一度書き込んでいただけると助かります)

 

 

先日、初めて他の塾の公開テストを受けてきたという小学2年生の★くんが、

興奮した様子で「こんな問題が出ていてさ」と、図を描いて説明してくれました。

テストの設問はどれもかなり長文だったようで、とても面白い問題だったそうです。

 

(問題の上にある「じゅくきょうしアルバイトぼしゅう、の文字は、虹色教室内のごっこ遊びの

じゅくきょうしのことで、教師の採用年齢は小学1年生以上です。子ども同士で作った

難問に答えることができたら、採用されます)

 

★くんは以前から、規則性の問題が好きでたまらないのです。

幼稚園に通っていた頃から、ブロックで塔を作るときに

一段ごとに規則にそって必要なブロックの数が変化していくことに魅了されていました。

 

今回のレッスンでは同じ小学2年生の◎くんと、

面積や体積や線分図や分数のクイズを心から楽しんでいました。

 

↓の写真のように、まぎらわしい描き方をしている図から、

「騙されないように!」と注意を集中して、

2×5+4×3=22 といった答えを出しています。

 

 

↓のような体積を求める問題も頭の体操として、

★くんも◎くんも面白かったようです。

問題は、展開図を組み立てて、立体を作り、

その体積を求めるものです。

 

線分図のクイズは↓のようなものです。

線分を全て足した額を求めます。

 

幼稚園~1年生までは、★くんも◎くんも手を使って何か作る遊びやボードゲームが楽しくて

たまらなかったようですが、

最近は大好きな遊びにこうした頭を使うクイズ類が加わりました。

記憶するのも面白くてたまらないようで、

テレビのニュースで耳にしたらしい「☆☆☆にすでに加盟している国はどこでしょう?」とか「モロッコの首都はどこでしょう?」

といったクイズを大量にわたしに浴びせて、社会科オンチのわたしを悩ませてくれます。

 

今回もほとんど★くんに答えを教えてもらいながら、

わたしは

この年末に教室の子らでするちょっとしたイベントを思いつきました。

『中学入試用、暗記物クイズ大会 と 得意分野難問自慢大会 』です。

教室の3,4年生の子らには、中学入試を志望している子らがいます。

その子たちが、中学入試用に暗記物に楽しく取り組めるように

低学年の子らも巻き込んでテレビのクイズ大会のように

参加しても、見ていても楽しめるような工夫を施して、クイズ大会をしてみてはどうか

と考えたのです。

★くんも、◎くんもその話に乗り気で、

◎くんは、「1位の賞品はぼくが作るよ。キモドラえもんのメダルにしよう!」とさっそく

会を盛り上げるアイデアを練り始めました。

 

12月の末頃で、(シアトルからの帰宅後)

飲食OKの公共の建物の部屋が借りれる日時に、お菓子とジュースを持ち寄って

パーティー風のクイズ大会を開くことにしました。

ついでに、参加する子は自分の得意分野でできるだけ難しい問題を見つけて解いてきて、

みんなの前でそれを解いてみせる~という得意分野自慢の時間も設けることにしました。

はっきりした日時は決まっていませんが、1~4年生の教室の生徒と、ユースホステルでのレッスンに参加してくれた

小学生は誰でも参加可能です。

参加したい方は、ブログのコメント欄に書きこんでくださいね。

12月の最初の週までに、くわしいクイズの出題分野と場所などをお知らせします。

知識はまったくなくても楽しめる内容にする予定です。

 

 


2歳0ヶ月 遊びに目的が生まれてきました ♪

2011-11-09 18:05:38 | 0~2歳児のレッスン ベビーの発達

0歳のときから、月に1回、教室に通ってくれている○ちゃん。

今月、2歳になりました。

好奇心旺盛で目的に向かってまっしぐらの赤ちゃんだったのに、

ちょっぴりシャイでおしゃべりで、おもちゃをていねいに扱って遊ぶお姉さんに成長してきました。

先月あたりから、遊び方に目的が現れ出した○ちゃん。

これまでは、お母さんや年上の子たちの「何ちゃって物真似」で、

真似しているにはしているんだけど、かき混ぜているだけだったり、ゲームの箱を開けてコマを動かしている

ふりだったりして、

あまり意味を伴っていませんでした。

それが、このところ○ちゃんの遊びが、

急速に意味を伴いだしたのです。

 

今のブームは、自分で目的を作りだすことのようです。

↑お弁当箱のセットを見つけて、バラバラにした後で、

全部元通りにして、終いには、ご丁寧にゴムまではめようと

一生懸命。

ケーキのおもちゃを出してあげると、

ろうそくといちごを全て自分で置いていきました。

が、できあがったケーキを見て、

何だか不服そうな○ちゃん。

 

それを見て、わたしも「そうだ!」とひらめきました。

○ちゃんはきっと、「やった!」と感激するような目的が欲しいはずです。

 

赤い小さなテーブルにできあがったケーキを乗せて、

「○ちゃん、おたんじょうび、おめでとう~しよう!」と言いながら、椅子をセッティングしていくと、

○ちゃんはすぐに了解して大はしゃぎで自分も椅子を並べ始めました。

お客さんの動物を椅子に座らせていきます。

 

最後に、○ちゃんもイチゴの形の子ども椅子に座って

このパーティーに参加しました。

 

 

 


まわりの子が学習もスポーツもしつけもよくできるので焦ります 2

2011-11-09 08:50:19 | 教育論 読者の方からのQ&A

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芥川賞、読売文学賞、谷崎潤一郎賞などの他、さまざまな文学賞を受賞しているだけでなく、

映画化されたり、海外で翻訳されている作品も多い

作家の小川洋子さん。

『物語の役割』という著書のなかで、子ども時代のこんなエピソードを紹介していました。

 

小学校入学を迎えた小川さんは、3月30日生まれだったので、同級生に比べると

体も小さく動作も鈍く、体育の授業の時、制服を着替えるのさえもたもたして、

皆から出遅れていたそうです。

それを心配したお母さんと、家でボタンを留める特訓をしたそうです。

不器用な小川さんは、母の期待にこたえようとするほど、ボタンをかけ間違えたり、指先が

言うことをきかなくなったのだとか。

着替えだけでなく、給食を食べるのも、算数の問題を解くのも、粘土で何か作るのも、

何もかも遅かったそうです。

愚図の自分がみじめで仕方がなかった小川さんは、ブラウスを着ながら

こんなお話を作ったそうです。

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「ボタンちゃんとボタンホールちゃん」

ボタンとボタンホールはとっても仲良しで、いつも二人で一つ。

朝、女の子がブラウスを着ると、ボタントボタンホールは「おはよう」とあいさつして、

二人で一日中おしゃべりしている。

ところがある日、糸が切れ、ボタンが外れてコロコロと転がっていってしまった。

一人ぼっちになったボタンホールは嘆き悲しむ。

一方、ボタンはそれまで行ったこともなかった、ベッドの下やタンスの裏に転がって、

いろいろ冒険する。

ほどなくして、お母さんがボタンを発見して、

またブラウスを縫いつけてくれる。

仲良しの2人は無事再開を果たし、ボタンは自分の冒険をボタンホールに話して聞かせて

あげました。

めでたしめでたし……というお話です。

(『物語の役割』  小川洋子 ちくまプリマー新書)

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それからボタンをはめるたびに、そのお話をよみがえらせるように

なった小川さんは、ボタンが上手にはめられないのは、

ボタンちゃんが冒険にでているからと考えて、自分をみじめに感じなくて

すむようになったそうです。

不器用で小さな自分の内側に物語を据えることで、自分の外側の現実のありようを変化させたそうです。

それは小川さんの作った最初の物語りなのだそうです。

 

小川さんにとってうまくボタンをはめられないという葛藤が、

小川さんの生涯の天職の最初の種となったんだな~と感動するエピソードでした。

 

このグズグズもたもた~不器用すぎる~という姿は、わたしが子どもだった頃もまさにそのまんまだし、

うちの娘も息子も小学校の中学年くらいまで、動作がゆっくりめでモタモタしていたことに

思い当たりました。

娘の場合、小川さんと同じように年の末の方に生まれたのと小柄で神経が細かい子だったので、

テキパキと動く同級生についていくのが大変そうでした。

息子の場合は、考えることが好きで、ひとつひとつの事柄をじっくり味わって想像をめぐらしていることが多く、

たびたび手がお留守になって、

よく先生に叱られていました。

でも不器用というのはわからない一面があって、

どちらの子も訓練もしなければ、悩みもしなかったけれど、

自然に不器用さは消えていって、

娘も息子も小学校の絵の展覧会に何度も選ばれていたり、

習わなくてもピアノが弾けるようになって卒業式の日にピアノ演奏をする役をしていたりしました。

大きくなると娘はテキパキしているというので

褒められることが多いようです。

 

わたしの子ども時代は、、幼稚園で、クラス一お弁当を食べるのが遅いというので、

母に特別小さなお弁当箱を探してきてもらって、

一口サイズのおにぎりとソーセージと卵くらいの……今なら

一分もかからないで食べ終わりそうなお弁当を

作ってもらいつつ、あいかわらずグズグズして、

掃除時間になって机を移動させる際に、

机の上に乗せられてお弁当を食べていた記憶が……。

その通りの愚図だった幼稚園時代のわたしも、

作家の子どもだった小川洋子さん同様に、

そんなふがいない自分を想像を膨らませていろんな物語を思いつくことで

補っていました。

当時、園では、担任の先生が毎日、幼年童話の読み聞かせとグリム童話の語りを

してくれていました。

本当いうと、わたしの愚図は、そうしたお話に夢中になり過ぎていたことも原因でした。

ひとつお話を聞くたびに、元の話にちょっとだけ手を加えて、

もう少し今の自分や幼稚園の出来事を

盛り込んだお話に変化させて、

いろいろなバージョンのお話を何度も心のなかで再現させて楽しんでいたのです。

 

家にある三つ折りのマットレスを立てて

テントの形にして、お話小屋というのを作り、妹や近所の友だちを読んで、

自分の考えたお話を聞かせるのも

しょっちゅうしていました。

そのうち、他の子たちが夢中になって話しに引き込まれるには、

ちょっとショッキングな展開が必要だと感じるようになり、

童話なんだか、サスペンスなんだかわからないような話もたくさん作って話してきかせていました。

だから愚図でいいってわけでもないのですが、

外に現れて見えるもの以外にも

子どもの内面で芽を出し育ちつつある夢の種はあって、

アウトプットを急ぐあまりそれを根こそぎつぶしてしまっては

その子らしさも、生きる意味を失ってしまうかもしれない……そんなことを伝えたいと思ったんですよ。

 

 

↑一年生の☆くん。

入学して以来、「学校面白くない。簡単すぎ」と文句タラタラ、うだうだぐずぐずしながら

通っていたため親御さんが心配していました。

が、この頃、身体が慣れてきて、

帰宅してから作り続けているオリジナル図鑑の制作を楽しみにしながら、

笑顔で毎日を過ごすようになってきました。

学校でいっぱいいっぱいだし、家で絵を描いたり、調べ物をしたりして、自分の時間を過ごすのが

それは幸せそうだから、

迷いはあるけれど習い事等はしないでこれまできました。

☆くんが幼児期から好きでたまらなかった恐竜のお絵かきは、

恐竜図鑑作り、世界の国土や世界一のランキング図鑑作りなどに

発展しています。

 

 

 


虹色オンライン教材のサンプルページに「対象年齢別目次」が追加されました。

2011-11-09 06:53:31 | 虹色オンライン教材

虹色オンライン教材のサンプルページに「対象年齢別目次」が追加しました。

http://nijiiro.weblogs.jp/kousakusample/blog_index.html

購入者向けにはリンク付きで

序章に追加しています。

 

この冬中に購入者向けのおまけの動画(簡単な算数の学び方)を

加える予定なのですが、シアトルから帰ってくるまでなかなか時間が取れないので

そちらは、もう少し待っていてくださいね。