「やればできる!」の研究
(キャロル・S・ドゥエック 今西康子 草思社)
を読みました。
本のカバーと帯に書かれている紹介文です。
「問題がむずかしいとやりたがらない子、
むずかしい問題ほど目を輝かせる子
一度の失敗で、もうダメだと落ち込む人、
失敗すると、何がいけなかったのか考える他人
このちがいはどこからくるのか?
能力や才能は生まれつきではないことを
20年間の調査で実証した貴重な研究です。」
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「やればできる!」の研究 は、
著名な心理学者のキャロル・S・ドゥエックの
「学ぶことが大好きで、何にでも挑戦し、失敗してもめげない子どもに育てるには?」について20年渡る研究の成果をまとめた本です。
キャロル・S・ドゥエックは、
「個人の知的能力は一定であって、向上させることは不可能だ」という学者の主張を信じるか、
「訓練を積み、練習を重ね、そして何より正しい方法を習得すれば、
注意力、記憶力、判断力を高めて本当に頭をよくすることができる」と主張する学者の意見を信じるかで、
その後の人生に大きな開きが出てくるとおっしゃっています。
この本では、自分の能力は固定的で変わらないと信じている人を
「こちこちマインドセット」の人、
人間の基本的資質は努力しだいで伸ばすことができると信じている人を
「しなやかマインドセット」の人と呼んでいます。
「こちこちマインドセット」の人は、
自分の有能さを示すことに心を奪われ、
自分の知的能力や人間的資質を確認せずにはいられないそうです。
「しなやかマインドセット」の人は、もって生まれた才能、適性、興味、気質は一人ひとり異なるが、努力と経験を重ねることで、だれでもみな大きく伸びていけるという信念を持っています。
ダーウィンもトルストイも、幼少時は凡庸な子と思われていました。
20世紀を代表するアーティストといわれる写真家、シンディー・シャーマンは、初めて受けた写真の授業で単位を落としているそうです。
大女優ジェラルディン・ペイジも、君には才能がないから女優の道はあきらめなさいと諭された経験があるそうです。
才能は磨けば伸びるという信念は、強い情熱を生み出します。
すると、能力はどんどん伸びていくのです。
「こちこちマインドセット」の人は、現在の能力を示すことにこだわって、時間を無駄にします。欠点を克服せずに、隠そうとします。
もったいないことですよね。
うまくいかないときこそ、粘り強くがんばるのが「しなやかマインドセット」の特徴だそうです。
「見習いたいな」と思いました。
子育てでも、「こちこちマインドセット」の人と、「しなやかマインドセット」の人っていますよね。
子どもの現状を見て、先の能力まで決め付けてしまうことなく、
さまざまな活動を子どもとともに楽しんでいると、
いつの間にか期待した以上に子どもは伸びていくものです。
「しなやかマインドセット」で子育てしていると、必ず良い成果が待っていることを、虹色教室の生徒さんの成長ぶりで実感しています。
上の写真は今年、年長さんになる★くんの作品です。
★くんは多動が激しくて、ひとつのことに数秒間、
注意を留めているのさえ難しい子でした。
最初の頃は、遊びらしい遊びは成り立たなかったのですが、
工作や実験やごっこ遊びに根気よく付き合ううちに、
さまざまな能力が伸びてきました。
今日は★くんのお母さんから次のような言葉をいただきました。
「先生が、あと1年すると、ずいぶん楽になりますよ。だんだんしっかりしてきますよ、とおっしゃっていたのが、今になって先生のおっしゃる通りだったと感じています。
★は、この間まで体調を崩していて、ちょっと外出したら吐いてしまうような状態で、毎日、家で過さなくてはならなかったんです。
それが、退屈して大騒ぎするかと思いきや、深海魚の本を手作りするんだといって先生に教えていただいた方法で、ずっと本作りに熱中していました。
全く字に興味を持とうとしなかったのに、魚の名前が書きたいから、
文字を教えて欲しいと言ってきたり、魚のサイズや海の深さの数値を書きたいと言ってきたりしていました。工作も次々と作っては楽しんでいました。
虹色教室でいろいろ体験するうちに、ひとつだけの興味にこだわらず、
恐竜や電車や昆虫や海の生き物たちなど、さまざまな方向に好奇心が広がるようになってきてよかったと思っています。」
↑地層にも興味がある★くん。砂の層を作って遊びました。
(キャロル・S・ドゥエック 今西康子 草思社)
を読みました。
本のカバーと帯に書かれている紹介文です。
「問題がむずかしいとやりたがらない子、
むずかしい問題ほど目を輝かせる子
一度の失敗で、もうダメだと落ち込む人、
失敗すると、何がいけなかったのか考える他人
このちがいはどこからくるのか?
能力や才能は生まれつきではないことを
20年間の調査で実証した貴重な研究です。」
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「やればできる!」の研究 は、
著名な心理学者のキャロル・S・ドゥエックの
「学ぶことが大好きで、何にでも挑戦し、失敗してもめげない子どもに育てるには?」について20年渡る研究の成果をまとめた本です。
キャロル・S・ドゥエックは、
「個人の知的能力は一定であって、向上させることは不可能だ」という学者の主張を信じるか、
「訓練を積み、練習を重ね、そして何より正しい方法を習得すれば、
注意力、記憶力、判断力を高めて本当に頭をよくすることができる」と主張する学者の意見を信じるかで、
その後の人生に大きな開きが出てくるとおっしゃっています。
この本では、自分の能力は固定的で変わらないと信じている人を
「こちこちマインドセット」の人、
人間の基本的資質は努力しだいで伸ばすことができると信じている人を
「しなやかマインドセット」の人と呼んでいます。
「こちこちマインドセット」の人は、
自分の有能さを示すことに心を奪われ、
自分の知的能力や人間的資質を確認せずにはいられないそうです。
「しなやかマインドセット」の人は、もって生まれた才能、適性、興味、気質は一人ひとり異なるが、努力と経験を重ねることで、だれでもみな大きく伸びていけるという信念を持っています。
ダーウィンもトルストイも、幼少時は凡庸な子と思われていました。
20世紀を代表するアーティストといわれる写真家、シンディー・シャーマンは、初めて受けた写真の授業で単位を落としているそうです。
大女優ジェラルディン・ペイジも、君には才能がないから女優の道はあきらめなさいと諭された経験があるそうです。
才能は磨けば伸びるという信念は、強い情熱を生み出します。
すると、能力はどんどん伸びていくのです。
「こちこちマインドセット」の人は、現在の能力を示すことにこだわって、時間を無駄にします。欠点を克服せずに、隠そうとします。
もったいないことですよね。
うまくいかないときこそ、粘り強くがんばるのが「しなやかマインドセット」の特徴だそうです。
「見習いたいな」と思いました。
子育てでも、「こちこちマインドセット」の人と、「しなやかマインドセット」の人っていますよね。
子どもの現状を見て、先の能力まで決め付けてしまうことなく、
さまざまな活動を子どもとともに楽しんでいると、
いつの間にか期待した以上に子どもは伸びていくものです。
「しなやかマインドセット」で子育てしていると、必ず良い成果が待っていることを、虹色教室の生徒さんの成長ぶりで実感しています。
上の写真は今年、年長さんになる★くんの作品です。
★くんは多動が激しくて、ひとつのことに数秒間、
注意を留めているのさえ難しい子でした。
最初の頃は、遊びらしい遊びは成り立たなかったのですが、
工作や実験やごっこ遊びに根気よく付き合ううちに、
さまざまな能力が伸びてきました。
今日は★くんのお母さんから次のような言葉をいただきました。
「先生が、あと1年すると、ずいぶん楽になりますよ。だんだんしっかりしてきますよ、とおっしゃっていたのが、今になって先生のおっしゃる通りだったと感じています。
★は、この間まで体調を崩していて、ちょっと外出したら吐いてしまうような状態で、毎日、家で過さなくてはならなかったんです。
それが、退屈して大騒ぎするかと思いきや、深海魚の本を手作りするんだといって先生に教えていただいた方法で、ずっと本作りに熱中していました。
全く字に興味を持とうとしなかったのに、魚の名前が書きたいから、
文字を教えて欲しいと言ってきたり、魚のサイズや海の深さの数値を書きたいと言ってきたりしていました。工作も次々と作っては楽しんでいました。
虹色教室でいろいろ体験するうちに、ひとつだけの興味にこだわらず、
恐竜や電車や昆虫や海の生き物たちなど、さまざまな方向に好奇心が広がるようになってきてよかったと思っています。」
↑地層にも興味がある★くん。砂の層を作って遊びました。