「MITSUKO」

2011-05-18 19:45:45 | ミュージカル
これまた観るつもりではなかったのですが、最近モヤモヤすることがあって気分転換にと観てきました。

観る前は正直不安がありました。小池先生のオリジナル作品の「NEVER SAY GOODBYE」のトラウマがずっと尾を引いていたので。

で、感想はというと…

「NEVER SAY GOODBYE」より断然良かった!かといってモヤモヤは晴れてませんが…。

「エリザベート」のゾフィがいるかのようなシーンが何個かあって全体的に「エリザベート」の作りに似てはいましたが、それでも内容的には本当良かった。

ミツコの一生を描いているのに、ミツコを取り巻く主要人物が決してミツコの引き立て役でなかったのが何より良かった。

そして、二部はほとんど息子リヒャルトの話が中心になっているけども、その若きリヒャルトの姿にミツコと彼女の夫ハインリッヒの血(生き様)が見えたし、ミツコの人生の中に世界史を上手く埋め込んでいたし、メッセージ性もあって、思っていた以上に良いストーリーでした。

音楽もまさかの生オケだったし、楽曲も良かったし、空間は同じ日本初演の「マリー・アントワネット」より清潔感があったし、舞台装置は断然「モーツァルト」よりも良いし、キャストも適役だったし歌上手いし、これからは安心して小池先生のオリジナル作品が観れます。

ミツコを演じた瞳子さん、ピアフより良かった。演じ方がピアフとかぶるんですが、歌がピアフの時よりも解放感があって素晴らしかった。「AIDA」を観た時も思いましたが、瞳子さんはこういった大作ミュージカルが似合う。

夫ハインリッヒのマテも日本語頑張ってたし、歌もそれなりに良かった。来日でトートを演じた時のあの歌い方が、これまた私にはトラウマだったので正直覚悟していたのですが、普通だったので安心しました。

その他のキャストも初めての方ばかりですが、未来優希さん、大月さゆさんは退団公演以来お久しぶりです!でしたが、皆さん存在感はあるわ歌は上手いわで、いろんな意味で新鮮さを味わいました。

国境を越えたキャストによる国境を越えた愛のミュージカル、めちゃくちゃ良いとは言いませんが、観て損はないです。特に宝塚版「カサブランカ」をご覧になられたことがある方には。観劇後きっと「後ろを振り向かずに」を口ずさんでしまうことでしょう。←それは私だ!

今日のまとめ:なんで今ごろ「カサブランカ」なんかミュージカル化しようと思ったのか観劇時疑問に思ってましたしたが、その理由が分かった…気がしました。

小池先生の次の「ロミオ&ジュリエット」はチケット難で観れない可能性が高いのでもう諦めていますが(今年は小池先生の作品全制覇したいんだけどな…)、星組の「オーシャンズ11」は楽しみにしています!映画は…私にはイマイチだったので復習せずに臨みたいと思います。でも、なんで「オーシャンズ11」なんやろ…?あ、ラスベガスか…。こだわるね、小池先生も。

それにしても小池先生意欲的だね。てっきり宙組か星組で「エリザベート」をすると思っていたのにまさかの新作とは。倒れないで下さいよ!