1987年/イラン/アッバス・キアロスタミ監督/ババク・アハマドプール アハマッド・アハマドプール
2022年8月30日 NHKBSプレミアム プレミアムシネマ
【あらすじ】
小2だか小3だかの少年が主人公。ネマツァデくん(アハマッド・アハマドプール)は、ノートによく逃げられる子どもだった。宿題をノートにやってこれない回数が先生の限度を超え、「次やったら退学!」と小学生とは思えない最後通告。しかしその日のうちに、ノートは隣の席のアハマッドくん(ババク・アハマドプール)のカバンに入ってしまう。
こりゃやばい、ネマツァデくんにノートを届けなきゃ!
しかしアハマッドくんは、ネマツァデくんのうちを知らなかった。大雑把な地区だけは把握していたので、とにかく親の目を盗んで飛び出した。野を越え丘を越え、知らない人たちに尋ねては空振りを繰り返し、行ったり来たりしてたら日も暮れた。果たしてアハマッドくんは、ネマツァデくんにノートを渡すことができるのか…!?
珍しいイラン作品。おおすごい、ペルシア語も表記してくれるんだわ。
まあイラン映画が珍しいっていうか、ジャパンの配給会社が買わないだけなんだろうが。お陰で彼の地の文化や地域特性がまったく分からないままに、山間の酪農地域と思われる小村をぐるぐると駆けめぐられる。<遠い>と言われていた地区も、子どもの脚で2往復したのがどれほどの苦労だったのか、測る術はない。
先生、母親、祖父、ドア屋、どいつも話が通じない。ようやく道案内の爺さんが通じそうだったのも、結局通じなかった。アハマッドくんの理解力と語彙力も難ありで、冒頭から終盤まで、いったい俺は何を観せられているのかと悩むのであった。最後のワンカットですべて許せるような気にさせられるのは、なんかズルいよなー。
結論。文明にスレてない少年は可愛い!