神楽坂で居酒屋女将!つれづれ日誌

神楽坂・本多横町で50年続く、いざかや「甲州屋」。つたないながらも、お客さんに愛されるお店づくりに奮闘中です。

栽培クラブの謎 その1

2015-12-26 17:00:38 | Weblog
毎年年末年始はお家で過ごしますので、一気読みする本を用意するのですが
ちなみに。去年は「寄生獣」全巻大人買いして一気読み 大満足でした。

今シーズン? これを読もう!と用意したのに、我慢できずに読んでしまいました。

山本 博氏がグレイスワインさんの栽培クラブの成り立ちと、活動内容をまとめてくださいました


グレイス栽培クラブ。
存在は知ってましたし、会員さんに知り合いもいますが、
成り立ちや活動内容をきちんと聞いた事は無かった。
とても興味があったけれど、どうやって聴いたらいいのか解らなかったのです。

興味がある、と言っても参加したい訳ではなく。。。
なぜ存続し続けているのか? という謎を感じていたからです。


年会費を払って、交通費や食事代は自腹。活動は月2回で報酬はワイン年間で2本。
真面目に考えたら、なんという出費!
地元の人ならまだしも、都内から参加するのは難しいでしょう

この出費と時間拘束を捻出し続けるのは何故なのか? 謎でしょ



ですが、この本を読んで納得。
栽培クラブは大人のお稽古ごとなんだ ぶどう栽培のお稽古。



書道や茶道、華道を続けている方って
お教室へのお月謝に、自宅での練習、展覧会出展や着物の誂え、全て実費ですよね。
それでプロになれる訳でも無く、お教室を開くにはもっと出費が嵩む。

でも、続けているにはハマったら他には無い感動があるからでしょう。


ワタシの実家の父は、趣味で民謡と尺八をしているのですが
尺八の師匠は「俺は趣味でやる奴には教えない。本気のヤツしか教えない」と言う人で
そんな師匠だからこそ、父は真剣にお稽古します。毎朝早起きして稽古してます。

週末は全国各地で行われる民謡大会の伴奏者として出向くのですが
もちろんノーギャラです。。。交通費もほぼ自腹。

家族からみれば「 馬鹿じゃないの? 一銭も儲からないのに、なんで行くの?」です。

でも、父は本気なんですよ
歌い手さんと尺八や三味線の音色が決まると、そりゃ~気持ちが良いんだって。
今ではむしろ、尺八を吹きに行く資金を作るために、本業を頑張っているんです。呆。

母もワタシも呆れていますが、
尺八のために仕事を続け、大会に行くために体調管理を怠らない父を見てると
そこまで熱中できる物を見つけられたのは「幸せな事」と言わざるをえません。


ポイントなのは、師匠が本気って所です。
本気で教えてくれる師匠がいるから、本気で面白い活動が出来るんです。


栽培クラブは師匠の赤松さんがいることで「本気のお稽古だな」と感じました。


本の中で栽培クラブメンバーの手記があり、皆さん自分の本業を持ちながら
クラブの活動との両立を工夫していて、感銘しました

実は栽培クラブに在籍するお友達がいまして、
収穫時期はグレイスワインだけで無く他のワイナリーさんのお手伝いにも行くそうです。
ぶどう栽培に一目ある彼らは、ワインの味だけでなく、栽培状況もよく見ていて凄いです。

「あのワイナリーは良いぶどう作ってるから、お勧め!」と教えてくれるのです。
もう、ホントすんごく良い! ナイスです

良いワインは良いぶどうから、と言いますが、見極める目を持っている集団がいるって凄いですよね。
しかもワイナリーや農家の援農活動につながっている。

栽培クラブの方々が、
ワタシの父のように「幸せな事」を見つけたと思わせてくれるのを知った本でした。

さらっと書くつもりでしたが、収まらない。。。
もう少し続きます










コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« みよこさんを見に行く | トップ | 栽培クラブの謎 その2 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿