謎のリアルアジアン料理店

道玄坂に、怪しげなアジアン料理店がある。
ターキッシュのケバブも売っていれば、タイグリーンカレーも出てくる。
全てワンコイン（500円）で、お手軽だけど、隣は怪しい洋服屋さんがあって
なんとなく入り難い。

数週間前、フォルクスワーゲン乗りのＹ嬢と共に、勇気を出して入ってみたら、
（余計な話だけど、僕はワーゲン乗りとしか行動しない訳ではありませ～ん）
とにかくオーダーを取るのが下手。というか素人。良く観察していると、
どうやらまだ日本語がダメなようだ

こうなると、一般的には
「もういいわ！」
という感じなり、怒って店を出てしまうだろう。
事実、昼休みに来たＯＬ3人組は完全に眉間にシワが寄っていた。
あの3人組は二度と来ないと思う。

東京のど真ん中で、言葉の壁にぶつかった僕たちは、それでも食欲に負けてか、
何とかオーダーを取ってもらい、それからは意外と早く頼んだ物が来た。

ケバブはイマイチだったけど、タイグリーンカレーは本国物と同じ味ですが、
日本仕様の（？）辛くないバージョンで、”最高にウマイ！”


2週間後、僕は同じ店を一人で訪れた。
前は、笑顔どころか日本語が全くダメだったウエイトレスの女の子も、
少しはオーダー方法に慣れたようだ。
僕はあの美味しかったタイグリーンカレーを再オーダー。

ウエイトレス：「タケ・マチダスカー？」
僕：「はぁ？？？？？」
ウエイトレス：「タケ・マチダスカー？」
僕「・・・・・あっ、テイクアウトね。違う違うここで食べるよ」
ウエイトレス：「アリガトーゴゼイマース」

ああっ、やっぱり日本語がマズイなぁ。
留学時代を思い出して、手伝ってあげたかったけど、
彼女は僕のタイプじゃなかったので遠慮（そんな事言える立場ではありません、反省）。

で、即出て来たタイグリーンカレーを、値札のシールの跡がクッキリ残る
新品のスプーン（この辺の感覚が、なんとなく東南アジアっぽいなぁ）ですくい
口に運ぶ。

「うんっ、モォー最高！グーぐグーぐＧｏｏ～」

味は美味しいけれど、接客どころかコミュニュケーションが皆無なので
まだお店を紹介出来ません。
でも本当に美味しいんだ、このお店。

ヒント：場所は道玄坂交差点の少し手前、渋谷側から向かって左側。