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鱒釣楽の近況

渓流釣行・散策遊行、そこで出会った魚・花・蝶・人などの記録です

早春の早川雨畑川奥沢谷への偵察釣行

2013年03月20日 23時10分28秒 | 渓流釣行
 春分前日の19日に早川雨畑川の奥沢谷の回復状況を見に行きました。前日は大雨風で富士山北麓の山の家(標高1139m)ではからまつの枝が折れたり林道が川のようになっていました。

 19日は朝から青空で気温14℃と三寒四温を超える陽気になりました。家の周りを綺麗に掃除してから富士パノラマラインR139を下り、本栖道R300を下り、南アルプス街道r37を上がり、雨畑線を上がり老平の駐車場(標高487m)に行きました。途中、富士山・南アルプス南嶺左端(奥沢谷の源頭の布引山:標高2584m)が綺麗に見えます。早川は春木川合流点辺りは大雨風の後で濁流状態でした。駐車場には先行の釣り人の車が既に1台ありました。老平の入漁券販売所のおじいさんが昨年亡くなり近くの新しい販売店に移っていました。早川漁協の早川町内だけの放流マップを貰いましたが、少し改版されていました(画像ダウンロードで大きな画像を見れます:使い古されたマップに追記、下流部富士川合流域/身延町・上流部野呂川源流域/南アルプス市の河川部分は未記載)。
 
 
 
 
 
 何時ものように使い古した親水ソックス・ズボン・シャツ・・・に着替え、渓流シューズを履き、腰バンドにペットボトルホルダ・デジカメ・ネット・速乾タオルを付けて、腰にテンカラロッドを差して、11時に雨畑湖の奥沢谷バックウオータに降りました(標高差50m程下る)。電力事情改善の目的で停止していた日経金水力発電所が稼動しています。重機が水路を掘り起こしています。正面に奥沢谷の源頭の布引山が綺麗に見えます。大雨風(台風並み)と気温が高いので残雪が少ないです。砂礫が重機で掘り起こされてならされています(上流の七面山・山伏・・・の大崩れと河川・橋梁修復に使われているようです)。谷が埋まる前にあった吊橋の残骸も頭が少し残るだけになりました。一昨年の秋の大雨の影響は大きく残っています(去年は荒れていて釣をしませんでした)。
 
 
 
 快晴で気温24℃・水温7℃でした。木々は未だ芽吹いていません。早春に咲くこいわかがみ・ひかげつつじ・・・は花芽が付きはじめています。水流は何時もより太く雪代で冷たくて笹濁りで渡渉は足が痺れます。流れも速く水深が膝上になると流されそうになります。砂礫が堆積した変化の無い流れの瀬脇の緩流にドライ毛鉤を振り込みますがあまごの出は全くありません。以前は小さなちゃら瀬と落ち込みが続くあまご釣り場でしたが・・・。時折流れが赤茶色の濃い土濁りになり枯葉・木・砂礫が混じって流れてきます。原因は直ぐに土砂崩れだと分かりました。斜面から山土石が流れに時々水飛沫を立ててばしゃばしゃと崩れ落ちています。・・・釣への気持が萎えてきました。
 
 
 
 崖を見上げるとかもしかが芽吹いた若芽を食んでいました。老かもしかと老じん、目と目が合いました、なんとなくお互い知っているような知らないような・・・。突然崖を降りてきて私の目の前の瀬を横切り横を通ってすたすたと下流に下っていきました。あまごの型を見れませんが・・・ゆったりと小春日和が過ぎていきます。
 
 
 
 更に遡行を続けました。以前あった丸石・通らず(高巻)は流れ去り激変して通れるようになっています。吉水沢合流点の滝の下も大きく変わって砂礫が堆積して水量が多い時は通れなく(随時高巻)なっています。沢の曲がる位置では内側に砂礫が高く残っています。ゴルジュの通らず(高巻)は少し変わっていますが通れないことには変わりなく、ゴルジュの上まで砂礫が堆積しており、濁流が超えたのですね。以遠も砂礫が高く堆積しており、良い釣り場に戻るには未だ未だ時が必要なようです。緩流の石の裏には水生昆虫がついていますし、もんかげろう・ゆすりか・・・が飛んでいます。越冬明けのすじぐろやまきちょう・てんぐちょう・・・が飛んでいます。厳しいですが自然繁殖のあまごが居そうな環境に戻っています(数は少ないと思いますが下流部には今年も放流もされているそうです)。13時に遡行釣を止めて沢通しに帰りました。遡行釣は結構体にきつくて全身が筋肉痛です。
 
 
 
 
 
 
 
 

初秋の姫川大所川の瀬戸川(沢)への釣行

2012年09月13日 18時53分46秒 | 渓流釣行
 私はこの10日で満65歳になりました。かみさんから誕生日祝いの代わりに釣に行って良いとの許諾がでて、北アルプス北嶺の新潟県側の瀬戸川に釣行しました。瀬戸川は白馬連峰の北(日本海)側、小蓮華山(標高2776m:新潟県最高峰)が源頭の沢です。過去に渓流魚の型を一度も見たことがありませんし、数少ないインターネット情報でも上流部でいわなを釣ったとの情報を見たことがありません。下流の大所川は大いわなが釣れることで有名です。それでも、歳を重ねて、もう源流に入れない心身になりつつあり、今回はちょっと無理をして釣行しました。糸魚川の天気が10日午後後半から崩れそう(晴れ後曇り後15時から小雨)とのことで、予定を繰り上げ9日21時45分に川崎の町の家を出発して、中央高速で豊科に出てR148で平岩に出てr505・蓮華林道で蓮華温泉駐車場(無料)に2時40分に着きました。仮眠して6時に起きて瀬戸川(標高1480m辺り)で毛鉤を7時から9時過ぎまで2時間振りました。今回もいわなの型・魚影を見ることはありませんでした。後、源流を見渡すべく蓮華鉱山道を登り見晴台(標高1941m)に12時前に着きました。ゆっくり休んで壮大な景色を堪能して13時に降り始め、16時30分に蓮華温泉駐車場に戻りました。しばらくするとぽつりぽつりと雨が降ってきました。天気は予報どうりでした。後、18時に道の駅小谷・深山の湯(立ち寄り湯併設)に寄って夕食と入浴をしました。疲れて駐車場で20時過ぎから仮眠しました。23時過ぎに激しい雷雨があり、雨が上がった後に急激に温度が上昇して仮眠どころではなくなり、疲れもとれたのでR148で豊科に出て、中央高速で戻りました。途中、諏訪湖を過ぎた辺りで疲れてきたので標高の高い涼しい八ケ岳パーキングで再度仮眠しました。こんこんこんと車をたたく音がして外を見るとからすが何故か車をつついていました。6時過ぎでした。元気も出て天気も曇りだったので、長坂で出て富士川釜無川小武川のごあ沢(標高940m辺り)で2時間毛鉤を振りました。こっぱいわなの出、魚影がありましたが良型は見えませんでした。後、r12旭バイパス-韮崎南アルプス中央線-新山梨環状道路・R358中道往還-精進ブルーライン・R139富士パノラマラインで14時30分に富士山北麓の山の家で室内の乾燥をして、中央高速で18時前に川崎の町の家に戻りました。途中の大月辺りは激しい雷雨でした。往復707Kmのドライブでした。楽しかったですが疲れました。10月1日から渓流釣は禁漁期間になりますので、今年は今回が最後の釣行になりそうです。

 今回の釣行はかみさんから厳しく言われたこともあり、携帯型の高精度トレッキングGPS(静止衛星みちびき受信機能付)と高出力無線機(JA1T・・/アマチュア無線)を持っていきました。最悪身動きできなくなった時に、GPSで位置を読み取って衛星無線リピータを経由してかみさんに救助連絡をするためです。幸い使うことはありませんでした。下の画像は行動軌跡をGPSのトラックログをカシミール3Dを使って1:25000地図にプロットしたものです。
 

 10日朝6時前に起きると、天気は晴れ気温16℃で、駐車場に十数台が止めてありました。正面に雪倉岳(標高2611m)が見えます。簡単な朝食を食べました。
 
 6時に登山用の装備に着替えて蓮華温泉駐車場を出発して瀬戸川に向かいました。蓮華周遊道の上っ側の道を進みます、途中で左に折れて蓮華鉱山道(雪倉岳線)に入ります。右側に雪倉岳(標高2611m)が大きく見えます。山頂部のカールには雪渓が残っています。頂上に向かう雪倉ノ滝沢に雪倉ノ滝(落差40m)が見えます。
 
 
 
 
 大がれがあり、正面の奥に瀬戸川の源頭の小蓮華山(標高2776m)が見えます。小蓮華山の稜線はNHKドラマ坂の上の雲のエンディングに使われた背景で、音楽:スタンドアローン/サラブライトマンさんは昨夜のドライブの時に聴いていました。右側の下方に瀬戸川の流れが見えざーざーと流れの音が大きく聞こえます。
 
 
 大がれの降りれそうな所から河原に出て釣用の装備に着替えて、下流に少し戻り大滝(標高:1458m落差30m)の上に出ます。虫(蚊・あぶ・ぶよ・・・)はほとんどいませんでした。でもめまといが気になります。ゆすりか・かげろう・・・が飛んでいます。大滝は魚止めになっていると思います。下は大ごるじゅです。流れの落ち込みを覗き込むと目が眩みます。
 
 
 
 
 大滝の上は水の良い素晴らしい綺麗な流れ・環境です。気温19.3℃水温13.1℃です。いわなが絶対に居ると思います(釣り人の本能・希望的観測)。隠れるように近づきそっと毛鉤を振り込みます。
 
 
 じっくりと、繰り返して正確に毛鉤を振り込みます。至福の時が流れていきます。でも、毛鉤への魚の出は全くありません。淵尻の流れに踏み込んでも魚影は全く見えません。
 
 
 河原のしなのおとぎり(写真)・しなのなでしこ(写真)・だいもんんじそう・うめばちそう・ゆうがぎく・あきのきりんそう・・・の花が綺麗です。よつばひよどりにあさぎまだら・きべりたては・・・が吸蜜にきています。相変わらず毛鉤への魚の出は全くありません。淵尻の流れに踏み込んでも魚影は全く見えません。
 
 
 蓮華鉱山道の瀬戸川橋(夏季のみ架かるパイプ橋)の下を潜ります。
 
 連暴帯に入りますが相変わらず毛鉤への魚の出は全くありません。瀬開きの流れに踏み込んでも魚影は全く見えません。大石を超えたり、岩をへつるのがたいへんです。心身の衰えを実感します。
 
 9時過ぎに連暴帯の途中(標高1551m)で釣りを切り上げて、源流を見晴台(標高1941m)から見ることにして、釣用から登山用の装備に着替えて蓮華鉱山道を登りました。水の多い山域でそこかしこの小沢に流れがあります。道も水が流れて、まるで沢状態の所もあります。この道は花の多い道です。先の花に加えておくもみじはぐま・たむらそう・はくさんしゃじん・とりかぶと・たかねにがな・おやまぼくち・さらしなしょうま・はくさんぼうふう・やまははこ・つるにんじん・からいとそう・とうちそう・きぬがさそう(写真:花は終わりですが一部終わり直前のがくが残っている)・うめばちそう(写真)・おやまりんどう(写真)・みやまこごめぐさ(写真)・・・が綺麗に咲いています。
 
 
 
 
 
 
 秋の気配が近づいてきています。いわかがみ・つばめおもと・みずばしょう・ごぜんたちばな・あかもの・こけもも・さんかよう(写真:美味しそう)・きぬがさそう(写真)に実(種)が付いています。
 
 
 
 11時50分に道から左に少しそれた目的の見晴台(標高1941m)に着きました。周りは崖で展望がきく所です。正面の下に瀬戸川の源流本筋を見下ろせます(標高差260m)。ちょっと怖いです。
 
 
 
 
 
 北(左)に糸魚川までの山並み・大所川谷筋・市街の一部・日本海が見渡せます。東(前)に天狗の庭(直線距離2100m)・小ピーク・瀬戸川の源流支筋(2流)が見渡せます。南(右)に小ピーク・瀬戸川の源流本筋(1流)・白馬連山高山植物帯(天然記念物:立ち入り禁止)・雲がかかって隠れた小蓮華山(直線距離2300m)が見渡せます。西(後)は雪倉岳(直線距離1500m)ですが小ピークの崖がせり出してきており直接は見渡せません。
 
 
 
 周りの山並みの頂には雲がかかっています。雲が少しずつ発達して降りてきています。薄曇りですが気持良い風が吹き上げてきます。ゆったりとした時間が流れていきます。軽い昼食をゆっくりとりました。心身を休めて壮大な景色を堪能して13時に降り始め、16時30分に蓮華温泉駐車場に戻りました。しばらくするとぽつりぽつりと雨が降ってきました(天気予報どうり)。釣果は無かった(ぼうず)ですが楽しい釣行でした。

 つきのわ熊に蓮華周遊道辺りで遭遇しました。大木の影の向こうとこっちで目測距離約20mで、突然お互いばったりと目が合いました。目測サイズ80cm位の真っ黒いビロードのような艶をしたまるまると太った小熊でした。頭をよぎったことは美しい・綺麗だ・写真に撮らなければとデジカメを腰バックから取り出す間も無くほんの数秒で熊は下の沢に転げるように離れて行きました。がざがさ・ざぶざぶ・どさっ・ううっあぁ・・・がさがさ・・・沢に落ちたのか動き騒ぎ廻る音が姿は見えませんがしばらく聞こえました。思えばトレッキングポール2本を手に持っていたのを、デジカメに持ち換えるために振った動きをしたのが、熊を驚かせて、写真を撮るのを失敗したのだと思いました(痕跡は写真に撮りました)。とても美しい体でした。

 帰りがけに瀬戸川より二つ下側のいわなが確実に居る白池・五月池の傍のうど川(沢)に寄りましたが竿は出しませんでした。
 
 

 更に、釣果が無かった(ぼうず)ので、翌日に富士川釜無川小武川のごあ沢(標高940m辺り)にも寄って2時間毛鉤を振りました。河原・河岸段丘は出水でとても荒れています。林道補修工事の作業が行われています。気温18℃水温14℃です。こっぱいわな(8~10cm)の出・魚影がありましたが、良型は見えませんでした。
 
 
 

 林道ですが、新潟の道(上写真:蓮華林道)は良く整備されており羨ましいです。山梨の道(下写真:小武林道)は歯抜けしたようにダートで通行量があり細かい土が舞い石が転がり荒れた箇所も多いです。
 
 

 今回、北アルプス・南アルプスの傍をドライブしましたが、やっぱり富士山は大きです。12日に初冠雪になりました(写真は11日で冠雪していませんが)。でも周辺に良い渓流がありません。相模川桂川・富士川芝川・・・もちょっと物足りないですね。
 


晩春の笛吹川金川のイブニング釣行

2012年05月28日 15時21分31秒 | 渓流釣行
 インターネットの渓流釣情報では南アルプスは去年の大雨出水災害による渓流の荒れが報告されています。私は車に渓流毛鉤釣ミニセットを積んであちらこちらと神奈川西部~山梨東部を廻っていますが、今年は釣らしい釣を未だしていません(竿も出していません)。
 23日から富士山北麓の山の家に行っていました。R413道志みちを遡ると、道志川はあちらこちらで水路を掘り変えて護岸工事をしています。神地の道志道の駅の上流も荒れています。でも瀬脇の緩流では放流やまめの魚影が見えます。長叉の鳥屋沢の合流点ほかも護岸修復工事の真っ最中です。富士山は今年は残雪が多そうです。
 
 
 山の家に14時に着き時間が空いたので、先週の御坂のももの里温泉に行った時に金川を見たら河原に木々が残っており水量も良さそうに感じられたので、どうしても釣行したいのではありませんでしたが、笛吹川金川にイブニング釣行しました。
 金川は護岸と柵が厳重なので、山の家から28Kmで川に入り易い御坂さくら公園の第一駐車場に15時に車を停めて親水護岸から釣り始めました。直ぐにパイプ堰堤があります。標高650m晴れ気温18℃水温16℃で水質は家庭排水が入り透明度は今一つで落ち込みは泡が巻いて川底に泥が溜まっている里川です。ぼさが深くて川通しで遡る方が楽です。竿を振り毛鉤を打ち込み易い平瀬が所々にあります。あまごの稚魚が口より大きい14号の毛鉤に瀬尻でちゃぽんと出ます。
 
 
 
 
 遡って行くと一宮御坂-河口湖のR137御坂みち(幹線道路)が近くなりゴーーと大音響・振動を発てて大型トラック・バス・・・が通過して行くのが気になります。
 
 18時になり、御坂さくら公園の傍の平瀬に戻り薄暗くなるまで竿を振りました。あまごは毛鉤に出てくるのですが5~8cm位の稚魚ばかりでした。大場所もあるので成魚も居るとは思いますが気配・毛鉤への出は全くありませんでした。フラストレーションが溜まるばかりです。


早春の早川雨畑川の奥沢谷への釣行偵察

2012年03月14日 23時32分59秒 | 渓流釣行
 3月15日から南アルプスの早川が渓流釣の解禁になります。早川流域は昨年の3月の大地震と8~9月の大雨による大災害がありましたので、影響の実態把握に13日に釣行偵察に行きました。
 三寒四温で9~11日には雪が降りました。丹沢、富士山・竜ヶ岳(写真)、御坂山地、南アルプスの布引山・笊ケ岳・右奥に赤石岳(写真)、・・・の標高900m超は積雪しています。富士山北麓の山の家の標高1150m辺りは20cm以上の新たな積雪があり林道は除雪が終わるまで車が通れませんでした。道志道・富士パノラマラインはドライ状態です。気温も最高気温5℃、最低気温-9℃と寒い日が続いています。
 
 
  
 新富山橋から見た富士川は平水で少し濁りが入った流れです。が南アルプス街道に入ると早川本流は荒れていて平水ですが雪代が入った流れが見えます。最下流の沢の米無川は水は澄んでいますが川原は荒れています。駐車場を川から離れた所に移設しています。春木川は水は澄んでいますが川原には重機が入って護岸・河床ほかを修復しています。復旧にたずさわっている作業員の方々ご苦労様です。
 
 今日は、車を大島の大島雨畑線の入り口の通行止ゲートの横に置いて馬場まで片道4.7Kmを歩いて往復しました。デジカメと水筒だけを腰にさげて長靴(レインシューズ)で歩いたので足の裏が痛くなりました。大島雨畑線の土砂崩れによる通行止区間を砂礫採掘のダンプの通る一時的な川原の砂礫を押し固めた作業用通路が迂回路に使われています。ダンプカーが多く走る2Km位の迂回路です。久田子に下る道とその上流の鳥屋隋道の手前から下る道、二箇所に出れるようです。大島雨畑線はあちこちに崩れそうな箇所があります。鳥屋隋道の手前の崖の下の川原に作業場所が設けられており、鉄板敷きの簡易ヘリポートも見えます。横にブルーリバーのような流れとプールが見えます。上から見ると綺麗そうですがこの色は雨畑ダム下の土砂採掘の影響によるもので流れの水質は悪いです。下見原隧道を越えると雨畑湖です。一車線の下見原隧道は車だとあっというまに通過できますが歩くとけっこう長いです。一昨年の土砂崩れによる通行止区間の大規模な修復跡があります。今回の土砂崩れの修復は6月末予定のようです。11日に雨畑湖の奥の方が新たに崩れて通行止め箇所が増えたそうです。JR身延線は17日から全線運転になるそうです。復旧は大工事だったようですがさすがJRですね。復旧にたずさわっている作業員の方々ご苦労様です。
 
 
 
 
 
 
 三つ目の隋道を越え馬場のヴィラ雨畑を過ぎると奥沢谷に出れます。雨畑湖は新しい砂礫で埋め尽くされています。奥沢橋は橋桁が埋まらないよう重機で砂礫が掘り返されています。山腹に見える集落が老平です。この場所なら不便でしょうが災害を回避できるのですね。
 
 奥沢谷の雨畑湖バックウオーターは去年まで砂礫採掘されかなり低くなっていたのですが元以上に新たに埋め尽くされています。流れはほとんど伏流していますが出水時の流れに削られた低く切れ込んだ所に伏流が現れて僅かに流れが出来ています。そんな所は長靴で踏み込むとすうっーと沈み潜り込んでいくので恐ろしいです。日軽金の発電建屋は排水口を含めかなり埋まってしまっています。東電の保守の人達が状況を調べていました。昔あった吊橋は棒が立っているのみでなんとか吊橋があった痕跡が残っているのみです。保守用山道・笊ケ岳登山道に使われていた?と思われる未だ新しい金属の梯子板・足場組ポール(杭)・L字型金具・・・があちこちに砂礫と一緒に流されてきています。東電発電取水保守用山道・笊ケ岳登山道はかなり壊れ荒れているのではないかと実際に見てはいませんが推測します(追記:登山情報では笊ケ岳登山道雨畑老平ルートは通行止めになっているようです)。正面に布引山(標高2584m)が右端に笊ケ岳(標高2629m)が大きく見えます。河原は標高450mです。
 
 
 
 バックウオータは新しい砂礫で厚く埋め尽くされています。谷の岩盤の構造に沿って以前と同じ位置に水流ができています。でも直線状の浅い砂礫のちゃら瀬で落ち込みは全くありません。以前の大石・ぶつけ岩盤の落ち込みは全くありません。あまごの気配もまったくありません。以前と同じように透明度の高い済んだ水の流れです。以前からと同じように切り立った岸壁から落ちる雫にだけは小さな虹がでています。
 
 
 
 
 砂礫の混じった増水でぶっつけの岩盤は以前あった苔や山野草が剥ぎ取られ流された跡がくきりと残っています。河岸段丘の高さもその位置でぴたりと揃っています。目測で3~4mの増水があり、硬い河床の上に新しく大石・砂礫が1~2m厚く残っているのではと推測します。崖の岩盤が剥がれ落ちたり、砂礫・木・・・が崩れ落ちたりしてとても危険です。増水に洗流された所は以前のものは何も残っていないようで、魚類はおろか渓流の生き物の気配は全くありません。増水に洗流されなかった所は以前のままです。
 
 
 水生昆虫が付きそうな流れの緩い水中の石を裏返して見ると珪藻は全く付いていません。腐敗した草木も全くありません。渓流の生き物の気配は全くありません。天候は快晴で12時過ぎの気温は13.9℃、主流の水温は5.4℃です。この状況では今年~来年(2014年)の安全な楽しい渓流釣りは望めないと私なりに判断しました。
 
 気温の上昇が遅れているようで、断崖の斜面にはつららがあります。
 
 ダム湖には生き物の気配があります。岸辺にはあけぼのすみれ・・・が咲き始めていますし、上空にはとび(写真)がテリトリーに侵入したからすを追っかけまわしていますし、水中には大きなこいの影(写真)が泳いでいます。
 
 

(追記1)川崎の山手の町の家の標高125m辺ではやっと梅の花が一分咲きになりました。南斜面の陽だまりではおおいぬのふぐり・なのはな・・・が咲いています。先程は千葉の房総沖で地震がありました。川崎は震度3で結構長く大きく揺れましたが私の所は被害はありませんでした。今日の夜は北海道の日高沖の地震に始まりたて続けで嫌ですね。

(追記2)私の今年の渓流釣は、山梨早川の南アルプス南嶺部は大雨・地震による土砂災害で入れそうにないし、山梨芦川は若彦トンネル道路開通で渓谷環境が悪くなり入れそうにないし、新潟水無川は大雨・地震による土砂災害と福島第一原発事故による放射能汚染により入れそうにないし、・・・、北海道・富山・石川・・・への遠征中心になりそうです。放射能汚染の影響は大きくて、群馬・栃木・福島は渓流魚から放射能汚染新基準値の1キログラム当たり100ベクレルを超す放射性セシウムがを検出されて関係する河川・湖を管轄する漁協に渓流釣り解禁延期・採取自粛を要請されました。 川崎の山手でも放射能汚染ホットスポットの問題が起きており、町の家の近くでも安全のため落葉は腐葉土にしたりすること・移動すること・・・を自粛するようにとの知らせがありました。


初秋の早川雨畑川の奥沢谷への釣行

2011年09月28日 01時38分44秒 | 渓流釣行
 早川流域の渓流釣禁漁は例年10月1日です。台風6号・・・局地豪雨・台風12号・21日の台風15号と大雨が続いています。地震・台風の大災害の覚めやらぬ中で渓流釣とは不謹慎・危険との批判を受けますが、釣人の性で今シーズンの釣納めにと悪あがきをして、26日は朝から小雨が降っていましたが天気が回復しそうだし?、もしかしたら流れが納まっているかも?、かみさんの冷たい視線を受けながら釣行しました。20時過に川崎の町の家を出てR413道志道経由で富士山北麓の山の家に23時過に着きました。途中の道志道は谷相で流れに沿った路肩が崩れた箇所が片道交互通行になっていましたが難なく通過できました。明るい帰りに見ると水は多いですが笹にごりの状態(5日は濁流状態)でしたが、沢から土砂が流れ出した跡が沢山ありました。山中湖岸道も難なく通過できました。明るい帰りに見ると、湖水は濁っていませんが遊歩・サイクリング道の近くの高さまで増水しており、車・ボートがごちゃごちゃに打ち上げられた箇所もあり、歩道・駐車場は溢れた水は引いていますが土砂が溜まっていました。
 仮眠して、27日朝8時にR139富士パノラマライン・R300本栖道を奥沢谷に向かいました。雨で精進湖が増水した時に現れる赤池ほかの見物客で陸橋上/国道は駐車した車・人とゆっくり走る車で危ない状態です。道脇の沢から土砂が流れ出した跡が沢山あり、土砂の後片付けを今もやっていました。作業の皆さんたいへんご苦労様です。
 本栖湖側は薄曇りで気温11℃で本栖湖の向こうの富士山は初冠雪してます。
 
 
 中之倉トンネルを越えると晴れで南アルプスが綺麗に見え、奥沢谷の源頭の布引山(標高2584m)が見えます。
 
 
 常葉トンネルの本栖側の斜面が土砂崩れで復旧作業中で通行止めになっており、旧道で迂回します。常葉川は濁流(珈琲牛乳色)状態です。鵜が餌が見つからないのか途方にくれて川の中の大きな石の上にしょんぼりととまっています。新富山橋から見た富士川は大きな太い流幅になっており濁流(珈琲牛乳色)状態です。
 r37南アルプス街道に入ると道路が土砂で汚れており、早川は濁流(珈琲牛乳色)状態です。流れが少し納まった状態のはずですが、南アルプスプラザ前の川原は最近は見たことのないひどい荒れ様です。春木川は大土砂崩れでもっと荒れているようです。
 
 
 諦めが悪い私ですので更に先に進みました。大島からr810雨畑大島線に入ると路肩が崩落して通行止めとなっていました。雨畑川は濁流(珈琲牛乳色)状態です。
 
 
 
 奥沢谷が駄目なら尾根を挟んだ保川はと諦めが悪い私は更に先に進みました。r37南アルプス街道の状態はますます悪くなり、いたる所で沢から土砂が流れ出した跡が沢山あり、土砂の後片付けを今もやっていました。保の手前では河川敷にダートの迂回路が設けられていました。車ははねた泥水で白くなりました。
 保川の新保川橋のたもとに車を駐車して流れを見ると保川は濁流(珈琲牛乳色)状態です。やまめピアの釣り場は跡形もありません。デジカメだけ持って林道を歩いて奥に進みました。かあんかあん・・・があがあと重機が作業しているような音が聞こえます。音は二段の大きな第二堰堤を土砂・大石が越えて落ちる音でした。
 
 
 第二堰堤下は大量の土砂で埋め尽くされています。流れは未だ納まっていません。
 
 渓谷は最近は見たことのない荒れ様です。1982年の台風10号は雨量580mmで崩れた土砂が流れ出して渓谷に30m堆積したそうですが、台風15号は雨量480mmですしそれまでに既に大雨が降っていましたので崩れた土砂・岩石が流れ出して渓谷を削りかなり堆積したと思われます。下の写真は昨年のほぼ同じ箇所のものです。(追記)公表されている台風15号の河川記録データでは、1日/9月21日で連続雨量が山梨・静岡県境の富士山~七面山は600mm超、栃木の日光は500mm超とピンポイントで特に酷かったようです。観測データーは栃代684mm・七面山617mm・春木川524mm・早川(保)398mm・・・宮ケ瀬ダム352mm・奈良田ダム237mm・・・とありました。12号は3日間/9月2~4日で連続雨量が七面山1226mm・春木川900mm・早川(保)885mm・奈良田ダム581mm・・・とありました。雨畑川上流/フォッサマグナ地滑土砂崩壊地帯(日本三大崩壊地の一つ)に6月の梅雨から雨が続いていたのに加えて更に20日間で1800mm超の雨が、正に大雨が降ったのですね。公開されている河川防災報告の写真はどれも山河で濁流が荒れ狂う恐ろしいものばかりでした。
 
 (昨年のほぼ同じ箇所の状態、護岸・土嚢があり土砂堆積が未だ低い)
 
 第三~四堰堤に進むダートの林道は削り取られていました。川床の下には既に土砂に埋まってしまったちょっと前までの堰堤・林道跡が何個もありまましたが、今のものもきっと埋まってしまうのですね。川床が上昇すると下の方の民家にも影響がでそうです。
 
 11時11分11秒、この時点で諦めが悪い私ですが釣行は中止して今シーズンを終わることにしました(写真は48秒ですが)。
 

 この状態だと、今までの様な自然の渓流釣ができる状態になるには20~30年は掛かると思います。自然は元には戻りませんので、科学・文明の強引な腕力だけで早く整えるだけでなく、うまく長く付き合っていくしかありません。自然には勝てません。

 でも、林道脇にはふじうつぎ(写真)・ほととぎす(写真)・ぎぼうし・・・が咲いていますし、みどりひょうもん・つまぐろきちょう・・・が飛んでいます。きっとあまごも種沢に残っているはずです。・・・空は真っ青です。秋が近づいています。
 
 
 

 満たされないまま富士山北麓の山の家に戻り仮眠をして、道志道経由で20時に川崎の町の家に戻り着きました。335Kmのドライブでした。