(長文写真26枚です) 10月、雨もようの日が続いていましたが、12日土曜~14日日曜は天気予報が晴れ模様なので、鳴沢山の家(富士北麓標高1,128m・川崎山手標高122mとの気温差-8℃)に行ってきました。かみさんと二人で屋内と庭掃除・保全・食材買出・温泉入湯・私の自由時間は土曜日の12~15時の3時間だけと話合って決めて、12時ちょっと前から、長尾山までコースを短く絞り、往復11.4Kmを歩行、私のウオーキング計画速度:3.480Km/1時間で3.3時間かかると予想して行ってきました。時間の余裕が無いスケジュールを立てたので、早歩きになってしまって疲れました。15時前に戻り着いて、かみさんの車の運転で、二人で温泉に行って一息つけたし、ま、楽しかったです。
長尾山:側火山を目的に行くのは初めてでした。特に想い入れがあった所は、富士山西麓の幸助丸(幸助山)標高1,894mと、八軒山:標高1,742mの西側を通る富士林道のヘアピンカ-ブの西側(見通しが良く自称展望台と呼んでいた)です。側火山と言う定義を知らずに、山頂の広い窪地にスコリアが多く溜まっている、周辺に溶岩樹形の大きくて深い穴が沢山ある・・・ことは認識していました。このブログ内でも検索できます。
検索語例 ウェブ選択
1.初秋の比較的近場渓流釣行 このブログ内で
景色の良い展望のきく所 後に富士山、前に本栖湖・南アルプス北岳の展望
2.秋の富士山北麓のきのこ採り このブログ内で
溶岩樹形 油断禁物避けるにこしたことは無い、入山鑑札必要
今回、富士山は山頂火口(中心火口山)とその山腹・山麓で噴火が起きてできる側火山(小火山)が70以上あること、その位置を知りました。以下、参照・引用の文献・地図です。陸域観測技術衛星だいちJAXAの一般に公開された衛星写真では、噴火口の大きさと形、広々とした森林・建物・草地・野原・広大な平原(用途にあてた地面・広場・原っぱ・草地・・・など)が実感として分かりました。
参照1 静岡大学 防災総合センター情報:側火山(そっかざん)とは、大きな火山体をもつ火山において、山頂火口(中心火口)以外の山腹や山麓で噴火が起きた場合につくられる小火山のことです。側火山をもつ火山は少なくありませんが、富士山は側火山の数が際だって多く、その数は70以上といわれています。さらに、その多くが山頂を中心に北西-南東方向に偏って分布し、分布限界が中心火口から15Kmもの遠距離に及ぶという特徴があります。富士山の側火山の多くは、お椀を伏せたような形をしています。これは、噴火の際に火口の周辺にスコリア(気泡をたくさん含む暗色の火山れき)などの火砕物が積もってできた山で、火砕丘(スコリア丘)と呼ばれます。このほか、はっきりした丘にならずに帯状の盛り上がりや溝のような窪みの地形としてとして認められるもの、火口だけが列をなしているものなど、さまざまな形の側火山があります。
参照2 国土交通省 中部地方整備局 富士砂防事務所情報:富士山には山頂部から山腹にかけ半径約13kmの範囲に側火山・側火口が70以上(明確なものは約60個)あり、その数は日本一となります。側火山の分布とその成因は、富士山の側火山の半数以上は山頂をとおる北北西-南南東方向に分布しています。この原因は、太平洋にあるフィリピンプレートが北進し、富士山が乗っている大陸プレートを南南東方向から北北西方向へ向かって押し続けていることです。このため富士山付近では北北西-南南東方向との直角方向に引っ張られる力が作用するため、地下深部では北北西-南南東方向に割れ目が発生し、この割れ目に沿ってマグマが上昇し、噴火の発生が繰り返されたものと考えられています。
1.南南東側(御殿場)の代表的な側火山
富士山の側火山の半数以上は山頂をとおる南南東から北北西方向に分布しています。この原因は、太平洋にあるフィリピンプレートが北進し、富士山が乗っている大陸プレートを南南東方向から北北西方向へ向かって押し続けています。このため富士山付近では南南東から北北西方向の直角方向に引っ張られる力が作用するため、地下深部で同じ方向に割れ目が発生し、この割れ目に沿ってマグマが上昇し、噴火の発生が繰り返されたものと考えられています。
宝永噴火口 宝永火口:爆裂火口
2.北北西側(鳴沢)代表的な側火山
富士山の側火山とは、富士火山の本体が成長するにつれて、その山腹に噴出したもので新富士火山(約1万年前の現在見えている富士山)の溶岩活動に伴うものが大部分で、その噴出時期は、旧期、中期、新期に分かれます。西麓の犬涼み山、西臼塚は旧期、宝永火口や長尾山は新期にあたります。側火山には以下のような特徴をもつものがあります。
長尾山:多量の溶岩を流し、西湖、精進湖、本栖湖の誕生に関わる
貞観大噴火(864年)の際に、富士北西側の長尾山付近から大量の溶岩が流出、
青木ケ原溶岩と呼ばれ、延長30kmにも達する大規模な溶岩流となり、富士北麓
にあった剗の海(せのうみ)と呼ばれる広大な湖を埋め立てた
大室山:山頂にスコリアの噴出口(直径500m矩形360m火口深さ120m)をもつ
典型的噴石丘
御庭・奥庭火孔列:噴火口列、噴火割れ目
長尾山ウオーキング地図 往復11.4Km 地理院(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

長尾山周辺衛星写真 陸域観測技術衛星だいちJAXA(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

長尾山周辺航空写真 Google(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

富士山北北西側イラスト 富士砂防事務所(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

出発して予定していた林道を進むと、恩師林(フェンスがあり大規模に伐採されている)に出ます。フェンスに沿う路はスコリアおおわれていますが、今週の大雨で荒れて泥交じりになっていました。路傍にはやまとりかぶと(写真)・のこんぎく・・・の花が咲いています。
恩賜林下の林道に出る(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

トリカブトの花が満開(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

山側は雲がかかり富士山頂は全く見えない(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

大雨で荒れた林道が続く 山側に動物除けフェンス(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

どんどん進んで行くと、右手に水道給水施設があり、鳴沢林道に出会います。出会いを左に曲がって進むと、良く整備された昇り斜度10~12°の急坂が続きます。ふうふう歩いて進むと正面にふじてんスノーリゾートのゲート、右手に鳴沢林道のゲートがあります。写真では車が全く通ていませんが、冬季はふじてんスノーリゾート(天然雪も積もりますが人工降雪スキー場)を訪れる人達の車で渋滞します。このためか林道といっても片道2車線区間が設けられています。当日林道で出合った車は3台、歩いている人とは0人でした。
鳴沢林道合流(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

鳴沢林道途中(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

鳴沢林道ゲート・ふじてんスノーリゾートゲート前(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

車で通過した時と違って、歩いての昇り、下りは疲れました。でも、歩くと地域の状況が肌で分かるのが良いですね。
鳴沢林道を進む(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

鳴沢林道の昇り坂を進む(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

長尾山が右手に見えてくる 思ったより小さい(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

天神峠一合目に着く 富士山精進湖登山道案内板(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)


長尾山に登れそうな路は笹薮・草ぼうぼう状態、登る時間の余裕も無いので、通過しました。
長尾山の右側を通過 林道から入れそうな路は見えない(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

長尾山を過ぎ目的の平原に着く 振返ると林道左に長尾山(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)


見通しの良い場所を探して、周りをぐるりと見渡すと、北側に長尾山がすぐそこに見え、東南側にはイガドノ山が見えますがその奥に見えるはずの富士山頂は雲がかかり見えません、北西側には大室山が良く見えました。目前の長尾山が多量の溶岩を流し出し、西湖、精進湖、本栖湖の誕生に大きく関わり、大量溶岩を流出(青木ケ原溶岩、延長30kmにも達する大規模な溶岩流)とは信じられない小山でした。自然現象は一見は百聞にしかずです。
北まじかに見える長尾山(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

東南まじかに見えるイガドノ山 中央の点はおおたか:塵でない(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

北西まじかに見える大室山 後方に御坂山塊 右に長尾山が少し(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

上空を滑空する おおたか が見える(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

季節が移り替わり、平原にはいたどり・・・の花が咲き乱れ、うらなみしじみ・・・蝶が素早く飛び交っていました。
いたどりの花が満開(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

飛び交う うらなみしじみ蝶(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

でも、ゆっくり・のんびり・・・してるとかみさんに約束した戻る時間に間に合わなくなります。直ぐに、急ぎ足で歩き引き返しました。
長尾山:側火山を目的に行くのは初めてでした。特に想い入れがあった所は、富士山西麓の幸助丸(幸助山)標高1,894mと、八軒山:標高1,742mの西側を通る富士林道のヘアピンカ-ブの西側(見通しが良く自称展望台と呼んでいた)です。側火山と言う定義を知らずに、山頂の広い窪地にスコリアが多く溜まっている、周辺に溶岩樹形の大きくて深い穴が沢山ある・・・ことは認識していました。このブログ内でも検索できます。
検索語例 ウェブ選択
1.初秋の比較的近場渓流釣行 このブログ内で
景色の良い展望のきく所 後に富士山、前に本栖湖・南アルプス北岳の展望
2.秋の富士山北麓のきのこ採り このブログ内で
溶岩樹形 油断禁物避けるにこしたことは無い、入山鑑札必要
今回、富士山は山頂火口(中心火口山)とその山腹・山麓で噴火が起きてできる側火山(小火山)が70以上あること、その位置を知りました。以下、参照・引用の文献・地図です。陸域観測技術衛星だいちJAXAの一般に公開された衛星写真では、噴火口の大きさと形、広々とした森林・建物・草地・野原・広大な平原(用途にあてた地面・広場・原っぱ・草地・・・など)が実感として分かりました。
参照1 静岡大学 防災総合センター情報:側火山(そっかざん)とは、大きな火山体をもつ火山において、山頂火口(中心火口)以外の山腹や山麓で噴火が起きた場合につくられる小火山のことです。側火山をもつ火山は少なくありませんが、富士山は側火山の数が際だって多く、その数は70以上といわれています。さらに、その多くが山頂を中心に北西-南東方向に偏って分布し、分布限界が中心火口から15Kmもの遠距離に及ぶという特徴があります。富士山の側火山の多くは、お椀を伏せたような形をしています。これは、噴火の際に火口の周辺にスコリア(気泡をたくさん含む暗色の火山れき)などの火砕物が積もってできた山で、火砕丘(スコリア丘)と呼ばれます。このほか、はっきりした丘にならずに帯状の盛り上がりや溝のような窪みの地形としてとして認められるもの、火口だけが列をなしているものなど、さまざまな形の側火山があります。
参照2 国土交通省 中部地方整備局 富士砂防事務所情報:富士山には山頂部から山腹にかけ半径約13kmの範囲に側火山・側火口が70以上(明確なものは約60個)あり、その数は日本一となります。側火山の分布とその成因は、富士山の側火山の半数以上は山頂をとおる北北西-南南東方向に分布しています。この原因は、太平洋にあるフィリピンプレートが北進し、富士山が乗っている大陸プレートを南南東方向から北北西方向へ向かって押し続けていることです。このため富士山付近では北北西-南南東方向との直角方向に引っ張られる力が作用するため、地下深部では北北西-南南東方向に割れ目が発生し、この割れ目に沿ってマグマが上昇し、噴火の発生が繰り返されたものと考えられています。
1.南南東側(御殿場)の代表的な側火山
富士山の側火山の半数以上は山頂をとおる南南東から北北西方向に分布しています。この原因は、太平洋にあるフィリピンプレートが北進し、富士山が乗っている大陸プレートを南南東方向から北北西方向へ向かって押し続けています。このため富士山付近では南南東から北北西方向の直角方向に引っ張られる力が作用するため、地下深部で同じ方向に割れ目が発生し、この割れ目に沿ってマグマが上昇し、噴火の発生が繰り返されたものと考えられています。
宝永噴火口 宝永火口:爆裂火口
2.北北西側(鳴沢)代表的な側火山
富士山の側火山とは、富士火山の本体が成長するにつれて、その山腹に噴出したもので新富士火山(約1万年前の現在見えている富士山)の溶岩活動に伴うものが大部分で、その噴出時期は、旧期、中期、新期に分かれます。西麓の犬涼み山、西臼塚は旧期、宝永火口や長尾山は新期にあたります。側火山には以下のような特徴をもつものがあります。
長尾山:多量の溶岩を流し、西湖、精進湖、本栖湖の誕生に関わる
貞観大噴火(864年)の際に、富士北西側の長尾山付近から大量の溶岩が流出、
青木ケ原溶岩と呼ばれ、延長30kmにも達する大規模な溶岩流となり、富士北麓
にあった剗の海(せのうみ)と呼ばれる広大な湖を埋め立てた
大室山:山頂にスコリアの噴出口(直径500m矩形360m火口深さ120m)をもつ
典型的噴石丘
御庭・奥庭火孔列:噴火口列、噴火割れ目
長尾山ウオーキング地図 往復11.4Km 地理院(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

長尾山周辺衛星写真 陸域観測技術衛星だいちJAXA(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

長尾山周辺航空写真 Google(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

富士山北北西側イラスト 富士砂防事務所(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

出発して予定していた林道を進むと、恩師林(フェンスがあり大規模に伐採されている)に出ます。フェンスに沿う路はスコリアおおわれていますが、今週の大雨で荒れて泥交じりになっていました。路傍にはやまとりかぶと(写真)・のこんぎく・・・の花が咲いています。
恩賜林下の林道に出る(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

トリカブトの花が満開(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

山側は雲がかかり富士山頂は全く見えない(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

大雨で荒れた林道が続く 山側に動物除けフェンス(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

どんどん進んで行くと、右手に水道給水施設があり、鳴沢林道に出会います。出会いを左に曲がって進むと、良く整備された昇り斜度10~12°の急坂が続きます。ふうふう歩いて進むと正面にふじてんスノーリゾートのゲート、右手に鳴沢林道のゲートがあります。写真では車が全く通ていませんが、冬季はふじてんスノーリゾート(天然雪も積もりますが人工降雪スキー場)を訪れる人達の車で渋滞します。このためか林道といっても片道2車線区間が設けられています。当日林道で出合った車は3台、歩いている人とは0人でした。
鳴沢林道合流(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

鳴沢林道途中(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

鳴沢林道ゲート・ふじてんスノーリゾートゲート前(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

車で通過した時と違って、歩いての昇り、下りは疲れました。でも、歩くと地域の状況が肌で分かるのが良いですね。
鳴沢林道を進む(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

鳴沢林道の昇り坂を進む(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

長尾山が右手に見えてくる 思ったより小さい(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

天神峠一合目に着く 富士山精進湖登山道案内板(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)


長尾山に登れそうな路は笹薮・草ぼうぼう状態、登る時間の余裕も無いので、通過しました。
長尾山の右側を通過 林道から入れそうな路は見えない(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

長尾山を過ぎ目的の平原に着く 振返ると林道左に長尾山(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)


見通しの良い場所を探して、周りをぐるりと見渡すと、北側に長尾山がすぐそこに見え、東南側にはイガドノ山が見えますがその奥に見えるはずの富士山頂は雲がかかり見えません、北西側には大室山が良く見えました。目前の長尾山が多量の溶岩を流し出し、西湖、精進湖、本栖湖の誕生に大きく関わり、大量溶岩を流出(青木ケ原溶岩、延長30kmにも達する大規模な溶岩流)とは信じられない小山でした。自然現象は一見は百聞にしかずです。
北まじかに見える長尾山(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

東南まじかに見えるイガドノ山 中央の点はおおたか:塵でない(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

北西まじかに見える大室山 後方に御坂山塊 右に長尾山が少し(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

上空を滑空する おおたか が見える(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

季節が移り替わり、平原にはいたどり・・・の花が咲き乱れ、うらなみしじみ・・・蝶が素早く飛び交っていました。
いたどりの花が満開(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

飛び交う うらなみしじみ蝶(クリックで拡大 ×:拡大画面終了で元へ)

でも、ゆっくり・のんびり・・・してるとかみさんに約束した戻る時間に間に合わなくなります。直ぐに、急ぎ足で歩き引き返しました。