【ただいま読書中】

おかだ 外郎という乱読家です。mixiに書いている読書日記を、こちらにも出しています。

缶コーヒー/『海竜めざめる』

2009-06-30 18:33:23 | Weblog
 昨日に続いて缶飲料のお話です。
 この前コンビニでうろうろしていたら、缶コーヒーが並んでいるのが目にとまりました。いやあ、ずいぶんな種類があるんですね。私は、レギュラーコーヒー/インスタントコーヒー/缶コーヒー、はぞれぞれ別のジャンルの飲み物だと思っていてふだんは缶コーヒーを飲みません。それでずいぶん世の中に置いていかれてしまったような気分になりました。
 帰宅して試しにジョージアのサイトに行ってみたら、なに、この種類の多さ。ひいふうみい……えっと、33種類並んでます。面白いのは、同じ「ジョージア」ブランドの中に各コンビニ限定のものがあることです。たとえば、セブンイレブンは「砂糖不使用で甘くないカフェオレ」、ローソン限定は「高級豆100%」、ファミマは「カフェインレス」、サンクスは「4種類焙煎&クリーム仕立て」……みなさん頑張ってらっしゃいますねえ。

【ただいま読書中】
海竜めざめる』(ボクラノSF 01)ジョン・ウィンダム 著、 星新一 訳、 長新太 画、福音館書店、2009年、1800円(税別)

 1953年発表の作品です。強いて言うならこの前読んだ「深海のYrr」のご先祖様、かな。
 宇宙から火球が次々地球に飛来します。その数の多さと火球の「目的地」が深海であることに疑問を持ったマイク(イギリスEBC放送勤務)は深海調査に同行します。しかし、事故が起きます。潜水艇をぶら下げていた鋼鉄製のケーブルがなにものかが焼ききったかのように切れたのです。イギリス軍でもアメリカ軍でも。さらに軍艦の喪失が相次ぎます。とうとう深海での「核実験」が行われます。もちろん深海に潜むなにものかへの攻撃です。しかし、2回目3回目の「実験」は失敗し、原爆は失われます。
 はやくから「異星生物の地球への移住」説をとなえていたポッカー博士は、これまでは相手は平和的だったが人類側の攻撃によって相手も復讐行動を始めるから、移住ではなくて「異星からの侵入」に話がシフトした、と主張して、世間から「とんでもないヨタ話で、しかもころころ話を変える」と嘲笑されます。しかし、海での船舶の喪失は増加します。天候不順でも衝突でもなく、突然大きな船が次々沈没するようになったのです。さらに人を攫っていく「海の戦車」が陸を攻撃するようになります。陸軍や空軍によって海の戦車は撃退され、人々は祝勝気分に浮かれます。しかしポッカー博士は「この勝利は一時的なものに過ぎない。次は手を変えた大規模な攻撃がある」と言って、人々の不興を買います。やがて、北極海と南氷洋の氷が割れ始め、世界は高潮と異常気象に見舞われます。
 EBCはロンドン中央のデパートの最上階に特設放送局を設けます。高さ25mだったら大丈夫だろうと。マイクは妻や職員とそこに籠りますが、ロンドンは水浸しとなり、放送局は「孤島」となります。イギリスは荒廃し、人口は4500万から500万に激減します。
 「人類の滅亡じゃあ」と言いたくなりますが、そこでポッカー博士が言ったことは……いやもう、こんな結末、あり?と言いたくなります。本書の本当の主人公は、深海のナニモノカではなくて、ポッター博士だな。



コメントを投稿