「ヒロシです」の自虐ネタで一時期売れっ子となったピン芸人のヒロシが、最近やってるテレビ番組(の一つ)が『迷宮グルメ 異郷の駅前食堂』です。日本ではあまりポピュラーではない国に行って、そこで列車に乗り、適当な駅で降りてそこを適当にぶらぶらして「駅前食堂」でその国の料理を食べる、という、実に行き当たりばったりの企画です。ヒロシ自身が出来の悪い中学一年生程度の英語しかしゃべれない上に、わざとでしょうね、英語が通じにくい国にぽんと放り込まれてしまうので、コミュニケーションを取るだけで悪戦苦闘。それでもなんとか地元の人の笑いを取ったり名物料理にありついてしまうのですから、私も言葉ができなくても海外旅行はできるかな、でもヒロシの場合はテレビクルーがくっついているからその分有利なんだろうな、なんてことも思いながら楽しんでいます。
で、ヒロシはチェコに行ったことがあったかな?と思いつつ、本書を開くことにしました。
【ただいま読書中】『プラハ発チェコ鉄道旅行 ──列車に揺られプラハから先のチェコへ』〔ヨーロッパ鉄道旅行〕編集部 取材・編集、 イカロス出版、2018年、1600円(税別)
写真を見るだけで楽しめます。列車の内部、人々、街……私が特に魅力を感じたのは、色合いです。ちょっと日本にはない色の取り合わせが楽しめます。駅でのファッションも、どちらかというとシンプルな服を着ている人が多いのですが、色の組み合わせにセンスを感じさせる人が多い。そして、これらがまた、自然光(あるいは白熱電球の光)によく似合うんですよね。半世紀前の「総天然色のフィルム映画」を見ているような気分になりました。
しかしチェコの言葉って難しい。たとえば地名の「Cheb」は「ヘプ」と読むんですって。文字の上にヒゲやら○やらがついているのもあるし、急にチェコに放り込まれたら私は「ここはどこ?」になること必定です。あ、プラハは大丈夫です。「Praha」ですから。
ビールが名産のようで、様々な地ビールが登場します。ビール好きは「チェコでビールを飲んで回る旅」だけで十分楽しめるかもしれません。
「チェコ」で私が思うのは「フランツ・カフカ」「カレル・チャペック」「プラハの春」くらいですが、ヒロシ流で行ってもなんだか楽しめるのではないか、なんてことを思いました。ただ、言葉は何とかしなくては。
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