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一顆明珠~住職の記録~

尽十方世界一顆明珠。日々これ修行です。いち住職の気ままなブログ。ときどき真面目です。

開山忌

2010年11月15日 | 思い・お寺の活動
昨日、当寺恒例の開山忌法要が無事に終わりました。

昨年から、お寺の活動を通して社会貢献もできればと思い、シャンティ国際ボランティア会の協力のもと、
法要の前にチャリティ寄席を行っています。

今回は、太神楽の曲芸と落語の二本立て。

橘ノ圓満さんの落語も二ツ目さんとは思えないほど上手でしたが、意外に檀家さんたちに受けたのが鏡味初音さんによる太神楽の曲芸でした。

独特の和み系の声(ちょっと山崎バニラの似の声)と、緊張感のある技とのギャップがとても面白い。

やはりプロの芸は侮れないな、と思いました。

プロのプロたるゆえんは、一意専心、一心不乱の精進から生まれる研ぎ澄まされた「型」に現れているのかもしれません。

そして、その「型」がその人の生き方にまで浸透すると、行住坐臥、全人格的な輝きとなって現れる。

プロの芸人、プロの医者、プロのサラリーマン、プロの教師、プロの主婦、プロの坊さん・・・

自分は果たしてプロの坊さんと言えるか、自問する。

坊さんの場合それはテクニカルなことではなく、生き方の問題に直結してくる。

一番ハードルが高いかもしれません。


今回の参加者は50人届きませんでした・・・。

出し物をやっても思ったようには人数が増えない。

一喜一憂してもしょうがありませんが、お寺離れを食い止めるにはイベントで人を集めるよりも、

住職が地道に檀家さんの信頼を築いていくことの方が大事なのかもしれません。

お施餓鬼円成!

2008年08月09日 | 思い・お寺の活動
7日はお寺の年に一度の大行事「大施餓鬼会」でした。

おかげさまで今年も無事に円成することができました。

お施餓鬼にかかわったすべての人々、すべてのご縁のはたらきに深く感謝をいたします。

また、岡野守也先生による「布施の心」という題の法話では、本堂に集まった檀信徒全員、一体感をもって熱心に聞き入っておりました。

以下内容を要約します。

「私たちの“命”は自分で作った“命”ではない。137億年前に宇宙ができたときから準備されている無数のご縁によってつながってきた“命”であること」

そして、「私たちの命を豊かにすることが、無数のご先祖様が私に命をつないでくださったことへの報恩供養につながり、大乗仏教にはそのための教えがあること。」
「たとえば、実際の生活においては、お金がなくてもできる無財の七施の布施行を実践することによって自利利他一如・利行一法の仏の世界が実現していく。」

といったことを、老若男女の檀信徒に分かりやすく説いてくださいました。

巧みなたとえ話を用いたお話は、自覚ある仏教徒、自覚ある檀家としての暮らしにつながっていくような素晴らしい内容でした。



先生の教えの核にあるのは、「宇宙は一体である(私もあなたも世界も本質的にひとつである)」というきわめて厳然かつ根源的な事実です。

「宇宙は一体」、「宇宙のあらゆる存在は(現われとして区別はできても)本質的には一体」であるということ。

にもかかわらず、私たち人間は言語を使って思考することにより、世界のあらゆる存在をバラバラに捉えてしまうようになってしまった。
端的にいえば自分(自)と、それ以外の存在(他)を分離して世界を捉えるようになったのである。
これは人間としての性(さが)ともいえるが・・・。
だが、そうした自と他を分け隔てる思考を絶対的なものと錯覚することにより、さまざまな煩悩が生まれ、それが行き過ぎた場合、自分に対し過剰な執着をしてしまい自分や周囲を苦しめ、ひいては社会を不幸にしてしていく。

現代社会はまさに自他分離思考形式が強調され、バラバラの世界観が蔓延しエゴイズムが肥大化しているがために、環境破壊、凶悪犯罪、人心の荒廃などが急速に進んでいるのだ。

しかし、私たちが宇宙との一体性を少しずつ取り戻していけば、自利利他一如の平和で、持続可能な世界が実現していく。
そして、そのための教えが大乗仏教には無尽にある。

だが従来の仏教の神話的な世界観をそのまま説いても現代人には受容しにくい。
だから、現代科学や宇宙論、ときには心理学の成果を方便として取り入れながら説いていく必要がある。

以上のような考えが、岡野先生の思想の根底にあるように思います。

さて、先生には、今回の法話で檀家さんの前で過大に評価していただき、恥ずかしさで身が縮む思いでした・・・。
しかし、同時に少しでもその言葉に近づけるよう精進していこうと気持ちを新たにしました。

せっかくご縁を結んで当寺の檀家になられたのだから、形式的な儀礼だけに終終始せず、仏教の素晴らしさが伝えられるよう、また、少しでも檀家さんの暮らしの中に仏教が根付くようにしていきたい。

そのためには自分自身が仏教に感動し、仏教とともに生きなければならないでしょう。

私はつねに仏教とともにあるだろうか・・・。

まだまだ学びも修行もまったく足りていない。

日々、新たな気持ちで精進していこう!!!


今回、塔婆の間違いが1本もなかった!

ほかにもほとんどトラブルがなかった。

大施餓鬼法要のときも気持ちが込められた。

今まで中で一番の施餓鬼会だったと思います。

頑張れば頑張っただけ報われる(確立が高まっていく)。

疲れはかなり残っているものの、いわゆる大行事後の脱力感は今のところ感じていません。

今回のお施餓鬼も私を成長させる有難い体験になりました。

第2回災害救援托鉢

2008年06月03日 | 思い・お寺の活動
昨日も桜木町周辺でビルマ・四川の救援托鉢をしてきました。

集まった宗侶の有志は、6人。

神奈川を代表するオシャレスポットなだけに、古式ゆかしい托鉢姿はめっちゃ注目の的でした

今回もたくさんの方に浄財をいただき数万円にはなったかと思います。

第3回も企画されるとのこと。

目標額は20万円。

頑張るぞ~

災害救援托鉢

2008年05月25日 | 思い・お寺の活動
昨日の午後は教区有志が集まり、大○駅周辺でミャンマーサイクロン、四川大地震の救援托鉢を行いました。

浄財の集計はまだ出ていませんが、今回有志が10人も集まったので数万円にはなったかと思います。

地元なのでちょっとドキドキしましたが、思ったよりも知り合いに会わなかったのでかえって拍子抜けしました・・・。残念

法衣を着て大きな声で読経をしていると怪訝な顔で通り過ぎる人や無関心を装う人もいます。

浄財を入れてくださるのは、通り過ぎる人の200人に1人といったところでしょうか・・・。

坊さんパワーもこんなものかと思うとさびしい限りです・・・。

お寺では守られている僧侶も、一歩街に出ると世間のリアルな対応に直面することになる。

こちらが思っているほど甘くはないな・・・と托鉢をするたびに思い知らされます。

いろんな理由が考えられますが、そのひとつとして、人々にとって僧侶が身近な存在ではなくなってしまったことに原因があるような気がします。

法事と葬儀の時にしか僧侶と接する機会を持たない人が増えている。

考えてみれば、自分とあまり接点のない人に対してよそよそしくなるのは仕方のないことです。
また、僧侶がいつしか托鉢をしなくなったために、人々にとって法衣姿が異形の者として映るようになってしまったのでしょう。

托鉢が習慣化していけば、街の人々も次第に心を開いてくれるかもしれません。
これからも地道に継続していくことが大事だと思いました。

ともあれ托鉢をしていると、いろんな世代のいろんなタイプの方が浄財を入れてくださるのがとても興味深いです。

信仰の篤そうな年配の方はもとより、近所の栄○学園の学生たちや、パツキンのイマドキの兄ちゃん、小さい子供をつれた親子連れなどなど・・・。
えっ!と思うような方が寄付してくださると、見た目で判断してしまった自分が恥ずかしくなります。。。

特に小さな子どもを連れた若い親御さんはとても多いような気がします。

逆に一番少なかったのは団塊の世代と呼ばれている年代の人たち・・・。

モンスターペアレントなんてことが言われてますが、まだまだ日本も捨てたもんじゃない!これからよくなる可能性だってあるんだ!と心強く思いました。

<追記>

今回の托鉢で、長らくブログで交流させていただいている風月さんとやっとお会いすることが叶いました。
想像通り、素敵な庵主様でいらっしゃいました。
仏縁に深く感謝致します。

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平成20年 入檀式

2008年04月30日 | 思い・お寺の活動
昨日、昭和の日は、恒例の入檀式を行いました。

今年の入檀は6軒。

入檀式は、毎年新しく檀家になられた方に、仏教徒及び檀家としての自覚を持ってもらうことを狙いとして行っています。

入檀式について関心のある方は、過去記事をお読みください。



現代人の宗教離れ、仏教離れ、お寺離れが進んでいると言われる中で、毎年数軒でも檀家が増えるということは非常に有難いことです。

鎌倉に近い場所柄、恵まれた自然環境、寺の歴史や雰囲気に惹かれて入檀したと言うことは当然あるでしょう。

しかし、面倒な寺との付き合いのない霊園を選ばずに、あえて寺の檀家になることを選んだ理由はそれだけではないと思いたいです。

やはり、何かしら心の安らぎや支えを、お寺に期待しているのではないでしょうか。

形式化した仏教儀礼(これも大事だと思うが)だけでは、人々の心は離れていってしまうでしょう。

布教教化・・・というと肩に余計な力が入ってしまいそうですが、檀家さんに対して私に何ができるかを考えつつ、お寺を運営していこうと思います。

まずは、年間行事をはじめ、軌道に乗ってきた毎朝の坐禅会、月例の坐禅会、写経会をしっかりと行っていくことが大事。

そして、何より私自身が、学びと精進の熱を失わないことが肝要です。

花まつり&入園式

2008年04月08日 | 思い・お寺の活動
今日はお釈迦様の誕生をお祝いする日。

釈尊降誕会(潅仏会)、通称「花まつり」です

お寺では境内の花々を花御堂に飾って、お釈迦様のご誕生をお祝いします。(準備がけっこう大変です・・・)

お参りの仕方は、下の小さな柄杓で甘茶を掬って、誕生仏(赤ちゃんのお釈迦さま)のお像にかけて合掌礼拝します。

そのとき私は「オンシュリシュリマカシュリシュシュリソワカ」(清浄真言)と唱えています。

台湾人の友達に聞いたら、台湾では宗教行事も旧暦で行うとのこと、したがって毎年潅仏会の日が違うそうです。

甘茶は参拝者に自由に飲んでいただいていますが、今日は猛烈な嵐のためお参りに来る人もまばらでした。

※花御堂に使われた花

椿(各種)、桃(ピンク、赤、白)、ウンナンオウバイ、ダイコンの花、雪柳、木蓮、シャスターデージー、菜の花、樒(しきみ)など。

桜(ソメイヨシノ)は今回、開花が早かったため使えませんでした。


話題は変わって今日は入園式、うちの園では毎年4月8日に入園式をしています。

可愛らしい新入園児もたくさん入ってきました!

どんな子たちか楽しみです!

気合い入れて頑張るぞ~!

もちろん中国語も頑張る!

ただいま~!タイ旅行、取りとめのない雑感とイメージ・・・

2008年03月03日 | 思い・お寺の活動
先日タイより帰国しました

2月25日~28日の3泊4日。

お寺用に企画した年配者向けの短い旅でしたが、今回の旅行でタイにはかなり鮮烈な印象を抱きました。

まず一言で言えば・・・。

タイの光ってすごい!!!

半端なく眩しい

照りつける日差し、

緑輝く自然と、色鮮やかな花々、

熱帯の豊かな果物、

国力が惜しみなく注がれた豪奢な仏教寺院、

王様の色レモンイエロー、

タイの国花ゴールデンシャワー(この花、ほんと綺麗)、

子供たちの愛らしい笑顔(最高に可愛い)、

タイの人々の仏教に帰依する心、お釈迦様への熱い思い

そしてタイ女性のありえない美しさ・・・。

眩いばかりの溢れる光がガツンと私の心を直撃する

国全体が黄金色の光でキラキラと輝いている

しかし反面、影も強烈でした・・・。

ボロボロの貧しい家屋、

「しぇんえん、しぇんえん(千円)」を連呼する物売りの人々、

身体が不自由な乞食たち、

ゴミが散乱する川や排気ガスで薄汚れた町並み、

ありえないほど絡まったカオスと化した街の電線、

体が売り買いされる怪しく悲しい夜の街・・・。

ときに明確に峻別され、ときに混在する光と影のコントラスト。

それにしてもタイの人々の顔はとてもゆったりとして穏やかだった気がします。

またタイ語の響きがとても印象的でした。

鼻が詰まったようなタイ語には、己の人生や世界に対する気負いが感じられない。

カッ(ぷ)カッ(ぷ)カッ(ぷ)・・・

カエルのような・・・と言ったら失礼だろうか・・・

一種の諦観(あきらめ)のような響きさえある。

やわらかく、やさしく、私の心を癒す・・・

そしてほんの少し悲しい気持ちにさせる不思議な響き。

愛おしい国をまたひとつ見つけました

いつか自由旅行もしたいな。。。

サワッディーカッ(プ)

なんて可愛らしい響きだろう・・・

タイに行って来ます!

2008年02月25日 | 思い・お寺の活動
おとといの哈台族!コミュのオフ会は楽しかったです~

第1回にしては大成功といっていいでしょう!ね?

結局9人の参加。

至らない幹事でしたが、みんな盛り上がってくれて助かりました

はじめは、みんな初対面ということもあり、ちょっとドキドキの様子。

でも、すぐに打ち解けて台湾について熱く語り合いました!

また心配したママも必要以上に絡んでこなかったのでホッと一安心^^

二次会にも5人が流れ、大船の高雄から大船の台北に移動

ここでもディープな台湾話に花が咲きました

アーサンごちになりました!

また楽しいオフ会を企画したいと思います。


では、これからタイに行ってきます

9:20のシンガポール航空です!

ちなみにシンガポール航空は、料理が美味しくて航空会社の中で一番スチュワーデスが綺麗だと聞いています

ま、硬派の私には関係ないことですがね

とにかく、微笑みの国タイ、敬虔な仏教国タイで、いろんなことを吸収してこようと思います!

もちろんタイ料理も楽しみです!

しかし、旅行前に寝られない癖をなんとかしたいもんだ

一路平安一路順風万事如意

自分で言っておきます^^

<日記>仏縁の出会いと、天平の響き 「シルクロード・音楽の旅」

2007年08月26日 | 思い・お寺の活動
昨日の午前中は、ミクシィを通じて知り合った方とそのお嬢さんが当寺にいらしてくださった。

これからゆっくりと仏縁を深められそうな出会いであった。

「人と人」はヴァーチャルでのやり取りよりも、やはり「会う」に限る。

(マイミクさん、もしよかったらリアルでもお会いしましょう!たぶんミクシィ日記の感じと本人は若干違うと思います^^もうちょっと真面目な好青年?(をい!)です(自分で言うな)


午後は、真鶴にある総檜作りの檜チャリティコンサートホールで行われた、天平の響き「シルクロード・音楽の旅」コンサートhttp://silkroad.jpn.org/に、スタッフとしてお手伝いをしてきた。

今回、演目のひとつ天台声明にも、特別コラボということでわれわれの曹洞宗声明が参加。
双方の声明がうまく絡まって、荘厳な雰囲気がより一層高まったような気がする。
真言宗と並んで、さすがに天台宗の声明はしっかりと確立されているように思った。
その点、曹洞宗は声明は専門ではないので、宗としての声明が確立されていないように感じる。
では曹洞宗の専門は何か?
「坐禅」!
その坐禅をしているか、宗侶たるものそれぞれ自己を問わねばなるまい。

コンサートのあとは、スタッフはじめ、中国琵琶、二胡の中国人演奏者の方たちとともに、駅前のお寿司屋さんで打ち上げをした。



われながらタフだね・・・

2007年07月23日 | 思い・お寺の活動
昨日は、夜10時から、塔婆の頭書き(塔婆の上と、裏の日付の共通部分)を100本(これで頭書きは完成)、本書き(戒名書き)を120本終えた。

いつの間にか朝4時半・・・

気付いたら外が明るくなり始めていた・・・

うん、われながらタフだなと思う

おっしゃ、今夜も一気に書き上げよう!

今日の目標は、本書き200本。

合計320本。

いけるか?

行くしかないでしょ

しかし、うちの塔婆って長すぎるよね・・・6尺あるし