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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

ひさびさGMの話(立て直しに、やっと本気になった)

2006年03月17日 23時26分43秒 | 金融市場の話題
GMからの資本提携の解消、持ち株売却を打診されたスズキの話を書いたのが3月7日だった。同社鈴木会長の記者会見での「よほど困っているんじゃないですかね」という発言が印象に残ったので取り上げたのだが、今日のニュースで実態が表面化してきた。その際に「ついに本格的な資産の切り売りを始めたGM」と書いたのは、この鈴木会長の発言にGM側代表の姿勢を見た気がしたからだった。日本時間の昨夜から流れていたニュースでは、GMが前期(2005年1-12月期)の決算を修正して当初の86億ドルから106億ドル(1兆2500億ドル)の赤字に修正したとされる。理由はリストラ費用が見積り以上に膨らんだこと(これはありそう)、かつては一部門だった(spin-outした)関連会社破たんによる負担の増加(こんなに?!、とこれもありそうだ)、保有資産の減損処理に関連する問題としている。いよいよGMも追いやられて本気を出したということか。それにしても、1兆円の損失は、反対側でトヨタが1兆円以上の経常黒字を上げているので、まさに好対象といったところ。戦略の適否、また伝統の違い・・・。伝統という点ではGMの方が老舗企業ゆえ過去の古き良き時代の慣習が残っており(従業員に優しい)、それが今や経営の足を引っ張るという事態に至っている。日米企業のイメージ格差からは(直ぐに解雇する米系企業)理解できないだろうが、GMの福利厚生は厚く、それが経営を圧迫した。もちろんベースには、魅力的な(競争力のある)車を作れなかったという経営戦略上のミスがあるのは言うまでもないけどね。はっきり言って、車よりGMACの(住宅金融)金融事業の収益で持っているという内容だったんだ。GMが金利敏感株というわけ。本気を出したことでGMACの売却も早まりそうで、いろいろ話題(材料)を提供することになりそうだね。

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