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亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

住宅市場の減速そして週末の金買い

2006年08月25日 17時26分37秒 | 金融市場の話題
米国の住宅部門に注目して長い年月が経ったが、減速しそうでなかなか減速せず、それをスキーのジャンプ競技に例え「K点超えでも失速せず飛び続けている状況」などと表現したりしていた。それもさすがに今年に入り減速傾向が明らかになり、注目の23日発表の7月の中古住宅販売(前年同月比マイナス11.2%)そして昨24日の同じく7月新築住宅販売(同マイナス21.6%)と双方とも大きく数値を落としていた。重要度からすると中古住宅販売の方だが、在庫は過去最高となり(385万戸)販売実績との比較では7.3ヵ月分と93年4月以来の数値となっていた。

この辺りは日経も事前の取材を含め特集記事を準備していたようで本日(8月25日)の朝刊国際面で取り上げている。ウォール・ストリート・ジャーナルでは、販売が急減する中で南部地域の落込みが小さいことに焦点を当てた報道をしていた。前年比で西部がマイナス18%、北東部が同12.5%、中西部同10.1%のところテキサスなど南部は同7%に留まったのは、価格が他地域に比べ上がっていなかったことと、人口増加を理由として挙げていた。それによると南部の人口は、2000~2005年に約7%増えたとのこと。最近取締りを強化して物議を醸した、メキシコなどからの不法移民の増加なども背景にありそうだ。

問題はこの先だが、以前書いたが、順のパターンで拡大した米住宅部門だけに、逆回転が始まると悪化のスピードが上がる可能性がある。というのも個人の消費行動や投資行動が、住宅価格の上昇を前提に組まれていたものも多いと見られ、悪化の連鎖が考えられるためだ。そうなると90年代の終わりに株価の上昇(時価総額の拡大)を前提に組まれていた企業戦略が、次々と失敗に終わり負の連鎖を巻き起こした状況と似ることになる。

さて金価格は相変わらず薄商い。本日の東京市場(TOCOM)では、午後に入り上値を取りに行くような買いが見られたのが目を引いた。国際情勢から米国マクロまで週末を控えショートを持ち難い環境が続いていることを考えると、手仕舞いに向かった海外の用ということもありそうだ。

東京は・・というより東京の都心に近いところは今朝7時前後からドシャ降りの雨。湾岸に高層ビル、高層マンションが建ったことによる地域限定型(?)天候異変が指摘されているのだが、スゴイ降りだった。来週はもう9月。

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2 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

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もうすぐ1年 (ほぼ日チェック)
2006-08-26 00:17:51
住金の金積み立てをはじめて、もうすぐ1年がたちます。今日、親の還暦の家族会食がありました。資産形成etcについて、少し得意気に話しができたのも、このブログのおかげです。ありがとうございます!(10年ぐらいまともに会話していなかった妹とも飲みにいきました。兄妹でしかわからない家の愚痴も話せて良い一日でした。)これからも、よろしくお願いします!
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継続は力なり (K)
2006-08-27 22:29:40
・・・などというと予備校の標語になりますが、積立はすべからくそういうことですね。「ほぼ日チェック」さん、お久びりですね。そうした折に、経済金融の話を軽い話題に出せるのもいいですね。



単なる運用の成否よりも、それを目的としたとしても、結果的に知識が増えて自分の生き方の幅が広がれば(見識が広がった結果)、何よりと思っています。それが投資の醍醐味ですよね。
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