トランプ次期米大統領が就任初日に断を下す政策についての動画を公開し、まず具体的にTPPの離脱を最初に掲げたことが、トップニュースとして話題になっている。この話を聞いて、まぁ至極もっとも、当然だろうなぁと思う。あれだけ保護主義的な主張をし、既存の政権からの変化を訴えたわけで、いわゆるオバマ・レガシーとなる「TPP」は戦略的に印象深い方法で葬り去るいわば“パフォーマンス”の対象となるものだからだ。目立つものを否定することで「公約通り」を印象付け、内実は保護主義からより現実対応型の政策を取るならかなりの策士ということになる。もちろん参謀がいるわけで、政策間の整合性をどう取るかが難しそうだ。オバマケアなどは全否定しないという話もあったように思ったが・・・。
それにしても、保護貿易を前面に掲げた場合、米国自身にも火の粉が降りかかりそうだが、それを大型財政出動の内需振興でカバーするということか。そもそも為替政策は保護主義を掲げるならば、ドル安政策ということになる。つまり足元で起きている方向とは逆になる。もともと共和党主流派は、強いドルを目指すというのが一般なのだが。これから驚き!!の政策が出ることも多いのかもしれぬ。