亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

歴史の綾(あや)

2012年10月31日 20時31分36秒 | トピック

ハリケーンSandyの被害拡大が伝えられている。ちょうど取引所があるのはロウアー・マンハッタン(Lower Manhattan)では、高潮でイーストリーバーの水が流れ込み地下鉄も浸水し復旧にかなり時間がかかる見通しとされる。実際Nymexのあるバッテリー・パーク・シティのアパートに住む友人は、アパートが月曜日の午後から停電になるとのことでホテルに避難していた。電気が通っても電話が携帯を含めつながらないとのこと。地下鉄は使えないのでバスでの移動になるとも。

いずれにしても思った以上の被害状況のようだ。一部報道では、今回の被害が人口密集地で起きたことから10-12月期のGDP成長率を押し下げることも懸念されている状況。また、投票日直前であることから大統領選の行方にも影響を与えるとの見方もある。こうしたタイミングでの、このような自然災害というのも歴史の綾(あや)と言うべきか。

こうして想定していなかった出来事が加わり、さらに相互に反応し合って流れに変化をもたらしていく。おもしろい・・・というより非常に興味深い。

ハリケーンの影響という面では、今週末11月2日に予定されている米10月の雇用統計の発表が遅れるのではとの見方がある。ワシントンの政府機関も休みを余儀なくされたことによる。実際に発表を延期する指標も出てきている。雇用統計は、足元でもっとも市場の注目度の高いものというだけでなく、投票日直前だけに結果如何では大統領選挙にも影響を与えるとされる。思えば、やはり大きな関心事に育った「財政の崖」も、選挙の年に重ならなければ、ここまでの大事(と思われること)にならなかったのだろう。しかし、重なってしまうのだね。これも歴史の綾。

あっという間に10月が終わってしまった。宿題を抱えているだけに気持ちだけは焦る。



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