亀井幸一郎の「金がわかれば世界が見える」

マクロな要因が影響を及ぼす金(ゴールド)と金融の世界を毎日ウォッチする男が日常から市場動向まで思うところを書き綴ります。

地政学リスクから1300ドル台乗せ

2017年04月14日 21時59分22秒 | 金市場

日本時間の14日深夜1時30分前に伝えられた「アフガニスタンのIS拠点を米軍が空爆」とのニュース。通常兵器としては最強の破壊力を持つとされる爆弾MOAB(Massive Ordnance Air Bomb)を実戦で初めて使用したと伝えられた。大規模爆風爆弾いわれ、森林や地上構造物を薙ぎ払うように吹き飛ばすものとのこと。

スパイサー報道官は「ISが使っていたトンネルや洞窟をねらった」としていたが、それなら「バンカー・バスター」という爆弾がある。

要は、米軍のプレゼンスが低下しているとみられるアフガニスタンでの突然の目立った軍事攻撃は、北朝鮮への威圧であり、中国に早急に行動を起こすことを促す狙いがあると思われた。

ちなみにアフガニスタンは、私の記憶ではかつて「核」以外の兵器の実験場のような時期があり、ゲリラ戦に手を焼いた米軍が様々な強力兵器を使った経緯がある。その中には、デイジー・カッター(Daisy Cutter)があり、野のひなげしを全て刈り取るように強烈な爆風で構造物を吹き飛ばすもので、その後継爆弾が今回使用されたMOABのようだ。その光や爆音、強力な突風など、精神的威圧感は想像を絶し、交戦意欲を削ぐといわれたのがデイジーカッターだった。その威力を増した爆弾というのだから、推して知るべし。

化学兵器はだめで、こちらはOKなのかという議論は当然あるだろう。

一時1290ドル台に乗せた金価格は、やっと米大統領選前、つまりトランプ・ラリーでNY株高、ドル高、米長期金利高が起きる前の時点まで戻ったことになる。この週末から来週にかけての北朝鮮での軍事イベントや23日(日)のフランス大統領選一次投票を控え、1300ドル台乗せという展開になりそうだ。こうした状況下でのイースター休暇につき、市場関係者は心穏やかならずといったところだろう。





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