飛鳥への旅

飛鳥万葉を軸に、
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万葉アルバム(奈良):奈良市、佐保川・夢窓庵 千鳥鳴く・・・

2014年07月13日 | 万葉アルバム(奈良)


千鳥鳴く 佐保の河門(かわと)の 清き瀬を
馬うち渡し 何時(いつ)か通はむ
   =巻4-715 大伴家持=


 千鳥の鳴く佐保川の渡しの清らかな瀬を、馬を渡して、私はいつか通うことだろう。という意味。

現代の佐保川は街中を流れるコンクリートで護岸工事された河川だが、万葉の当時は清冽な浅瀬の多い川であり、川に沿って柳の並木が続き、千鳥や蛙(かわず)の声が絶えなかったことが、万葉の歌から想像される。

大伴家持の祖父にあたる安麻呂は、平城京遷都と共に佐保に宅地を与えられ、佐保大納言と称された。その佐保大伴家を引き継いだ家持は、平城京が放棄される晩年の頃まで、この佐保の地に住み続けたといわれている。


万葉歌碑<クリックで拡大>
この万葉歌碑は、奈良市法蓮町の佐保川の河辺に店を構える日本料理夢窓庵の入口に立っている。
この辺りからは旧家の立ち並ぶ法蓮町で万葉の時代には貴族の邸宅があったところ。大伴一族の邸宅もこの近くにあったようだ。


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