一嶺(ひとね)ろに 言はるものから 青嶺(あおね)ろに
いさよふ雲の 寄そり妻はも
=巻14-3512 作者未詳=
あの娘とは一つ山の仲だと、世間は言っているものの、いざ俺と寝ろと云ったら、青い嶺にいさよう雲のようにためらっている娘、あの寄そり妻よ。という意味。
「一嶺ろ」:「嶺」に「寝」の意をにおわす。
「青嶺ろに」:「我を寝ろ」の意をかける。
「寄そり妻」:世間の人が噂で自分とくっつけてしまっている妻。
「はも」:眼前にないものを思いやる詠嘆。
<新潮日本古典集成より>
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この万葉歌碑は群馬県高崎市の高崎自然歩道、マップ新1地点:小橋の上に建っている。(高崎自然歩道の終盤、金井沢川にぶつかる地点、金井沢川にかかる小橋をすこし上ったところ)
マップ新1地点から続く歌碑5点は、この地に放置され倒れていたものを、最近になって整備して設置されたものだという。入手した高崎自然歩道マップ上には歌碑の案内が示されておらず、私が見つけてマップ上に新1地点から新5地点として記した。
→高崎自然歩道マップはこちらのブログを参照
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