飛鳥への旅

飛鳥万葉を軸に、
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万葉アルバム(関東):千葉・流山、諏訪神社 いざ子ども

2011年08月04日 | 万葉アルバム(関東)

いざ子ども 狂業(たはわざ)なせそ 天地(あめつち)の
堅(かた)めし国そ 大倭(やまと)島根(しまね)は
   =巻20-4487 藤原仲麻呂=


さあ人々よ。たわけたことをしてはいけない。大和の国は天地の神々の固めた国であるぞ。という意味。

「たはわざ」は、常軌を逸したこと・愚行・軽率な行為などの意。
天平宝字元年(757年)、橘諸兄の子・奈良麻呂が打倒仲麻呂のクーデターを画策したが、失敗に終わったときに、藤原仲麻呂が作った歌だ。

仲麻呂は、配下を子ども扱いにして、威圧的に命じているようだ。得意満面の仲麻呂はその後、淳仁天皇のもとで恵美押勝の名を賜り強権政治に走ったが、孝謙上皇・道鏡との対立から藤原仲麻呂の乱に至り捕らえられ斬首された。

 千葉県流山市の諏訪神社にこの万葉歌碑が立っている。
この土地と藤原仲麻呂は特に関係があるわけではないが、天地の神々の固めた国という表現から神社にふさわしいとされ立てられたのだと思う。

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