飛鳥への旅

飛鳥万葉を軸に、
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万葉アルバム 樹木、すぎ

2011年02月21日 | 万葉アルバム(自然編)

味酒(うまさけ)を 三輪の祝(はふり)が いはふ杉
手触れし罪か 君に逢ひかたき
   =巻4-712 丹波大女娘子=


三輪の祝部(はふり)が仕える神木に触れてしまった罰でしょうか貴方に会えないのは。という意味。

「味酒(うまさけ)」は「味酒(ミワ)」とも訓み、神酒として神に供えることから、
同音の三輪山に掛かる枕詞である。
「祝」は三輪の神に仕える神官をさす。「斎ふ杉」は標縄などを張り、神として祀られた杉をいう。

三輪山の主神「大物主(オオモノヌシ)」は酒の神でもあり、毎年新酒が出回る季節がくると、大神神社境内の杉の葉で緑も鮮やかな大形のマリモのような「杉玉」を作る。
11月14日の新酒仕込み安全祈願を祈る「酒祭り」の後、神社から小さな杉玉が全国の主要な酒屋に送られる。大和を歩くと酒屋の軒先に杉玉をよく見かける。

 この万葉歌碑は名古屋の東山植物園にある万葉の道に置かれているものである。(2010/12/24写す)

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