モウズイカの裏庭2

秋田在・リタイア老人の花と山歩きの記録です。

乳頭山の花図鑑(3)晩夏~初秋編

2024年01月22日 | 秋田駒・乳頭/花と山容

(本頁は「乳頭山の花図鑑(2)盛夏編」の続きである。)

八月以降の乳頭山南斜面は花が多い。

2016/08/11 南斜面を下る。バックは湯森山と秋田駒ヶ岳。
ハクサンシャジンやシロバナトウウチソウが多い。


 

2016/08/11 南斜面のお花畑。
ハクサンシャジンやシロバナトウウチソウ、ミヤマトウキが多い。



タテヤマウツボグサ Prunella prunelliformis 2016/08/11
 


(右上)ハクサンフウロ Geranium yesoense var. nipponicum 2016/08/11



盛夏の乳頭山で特に目立つのが、ハクサンシャジン。

千沼ヶ原に向かう登山道ではシャジンロードと呼びたくなるほど数多く咲き乱れていた。

ハクサンシャジン Adenophora triphylla var. hakusanensis 2016/08/11



ヒトツバヨモギ Artemisia monophylla 2016/08/11  
   

(右上)トウゲブキ Ligularia hodgsonii 2016/08/11


キオンは秋田駒では見かけないが、乳頭山から千沼ヶ原にかけて多い。
場所によってはこのように群生していた。

キオン Senecio nemorensis 2016/08/11



湿った場所に咲く花たち。

キンコウカは秋田駒ではさっぱり見かけなかったが、乳頭山は非常に多いと感じる。

田代平や千沼ヶ原など湿原が多いせいなのか、それ以外の場所にも多く群生していた。

キンコウカ Narthecium asiaticum 2016/08/11  
 
(右上)コバギウシ Hosta sieboldii 2016/08/11

ミズギク Inula ciliaris 2016/08/11



アオモリアザミ(オオノアザミ)は不思議な分布パターンのアザミだ。
秋田駒より南では見かけないが、笹森山を境にそれより北にはワッと現れる。
それも低所から高所まで一斉に、また草地や山林内だけでなく湿地でも多く見かける。

アオモリアザミ Cirsium oligophyllum subsp. aomorense 
2016/08/11
 

(右上)エゾオヤマリンドウ Gentiana triflora var. japonica subvar. montana
2019/09/17


ミヤマアキノキリンソウ Solidago virgaurea subsp. leiocarpa とエゾオヤマリンドウ。
2019/09/17  



ウメバチソウは花のサイズが異なるものが二種類生育している。
左の花のサイズは右のものの半分以下だった。コウメバチソウだろうか。
なおいずれも仮雄蕊の先に付く腺体の数は確認していない。

コウメバチソウ Parnassia palustris var. tenuis ? 2019/09/17
   


(右上)ウメバチソウ Parnassia palustris? 2016/08/11



ミヤマリンドウ Gentiana nipponica 2019/08/26



サワギキョウ Lobelia sessilifolia 2019/08/26
   


(右上)ダイモンジソウ Saxifraga fortunei var. alpina
 2014/09/15


田代平には赤い穂のワレモコウの仲間が多い。また同じ場所には穂の白いものや中間的なものも多い。

赤いものはひとまずナガボノアカワレモコウとしたが、異説もあるようだ。

ナガボノアカワレモコウ
Sanguisorba tenuifolia var. purpurea
2019/09/17
 
 

(右上)シロバナトウウチソウ Sanguisorba albiflora 2019/09/17


草紅葉や草木の実。

先にも述べたように、この山域にはキンコウカが多い。この植物は草紅葉もみごとだ。

キンコウカ Narthecium asiaticum の草紅葉。千沼ヶ原にて。2014/09/15



チングルマ Geum pentapetalum (実) 2016/08/11
   


(右上)アカモノ(イワハゼ) Gaultheria adenothrix(実)
2016/08/11


ガンコウラン Empetrum nigrum var. japonicum (実)
2019/09/17
 


(右上)シラタマノキ Gaultheria pyroloides(実) 
2019/09/17


乳頭山のミヤマキンバイの草紅葉は赤みが強かった。

ミヤマキンバイ Potentilla matsumurae の草紅葉。
2016/10/02



以上。

一応、「おまけ」へ続く。




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2 コメント

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Unknown (ミルク)
2024-01-21 17:57:12
吾亦紅は、白い花も自生しているんですね。
見たこと無いです。
長穂吾亦紅の赤花を、注文してプランターに
植えつけましたが、花穂がもっと長い写真でした。
果たして生えてくれるやら(;^_^A
普通の吾亦紅は、あるんですよ。
地味な花ですけど好きです。
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ミルクさんへ。 (モウズイカ)
2024-01-21 19:04:48
コメントありがとうございます。
ワレモコウについては私もあまり詳しくないので間違ってるかもしれませんが、
秋田には生えてないようです(個人的には昔、大館市の低山で一度見たきりです)。
近縁種で秋田に生えているのは、低山や湿地にはナガボノシロワレモコウ、高山にはシロバナトウウチソウくらいのようです。
ただし鳥海山などではシロバナトウウチソウなのにピンクや赤黒いものも見かけます。
この仲間は変異が多く、雑種も作るようなので、そのうち名前が変わるかもしれません。
個人的には好きな花で、通販で購入し、庭に植えましたが、うちではなかなか咲いてくれませんでした。
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