(本頁は「晩夏の鳥海山・祓川から。1」の続きです。)
暗い林の中の急坂を登りきるとやがて目の前に鳥海山(七高山)がちらりと見えて来た。
さらに進むと目の前に雪渓がドーンと出現。
賽の河原の雪渓だ。鳥海山には鉾立ルートにも同じ地名がある。
どちらも雪渓のある処。季節が進み、雪渓が融け切ると石がゴロゴロした裸地が現れ、
河原のようになるので、こんな名が付いたのだろう。
雪渓の際にはモミジカラマツやハクサンボウフウが咲き、
早く雪が融けた原っぱの石の上にはチングルマ(花はほぼ終了)やアオノツガザクラが群生していた。
チングルマ アオノツガザクラ
上から見た雪渓
賽の河原の雪渓を登りきると今度は御田の雪と水風景が始まる。
ここは以前、お盆直前に来た時(記録はこちら)、ミズバショウが咲いていて驚いたが、今回、花は終わっていた。
夏場、雪の残っている時はオアシスのような風景が展開する。
御田の雪と水風景
イワイチョウ ハクサンボウフウ
御田を上から望む。右奥、遥か彼方に男鹿半島。
クロウスゴ
この山にはマルバウスゴも有るようだが、葉のへりに鋸歯が無いので、クロウスゴとした。
たぶん実は食べられると思う。味はどうだろう。ブルーベリーのようだといいが。
御田の斜面を登ると、康ケルンが有り、猿倉ルートと合流する。
康(やすし)ケルンはこれから私が通る康新道を開拓された御方の功績をたたえて建造されたもの。
康ケルン チョウカイアザミ
何故かこの付近はチョウカイアザミが多かった。
その先に七つ釜の奇観がある。
七つ釜 ミヤマダイモンジソウ
七つ釜は標高1600mもの高所にある渓谷だ。
通常、鳥海山のような富士山型の火山では雨水は地下に浸み込んで伏流水になるため、
渓流や渓谷を見ることはほとんど無いのだが、この場所は溶岩が固まった岩盤のためか、浸み込まず、渓谷となって流れている。
この川は鶯川となって山体表面を流れ落ち、子吉川と合流し、日本海に注ぐ。
イワオトギリ
ヒナザクラ 分岐点から七高山を仰ぐ。
七つ釜の先で道はふたつに分かれる。
目の前に聳える七高山に直登するのが、祓川ルート。右折すると康新道。
この地の標高は約1650mなので、七高山山頂(2229m)までの標高差は600mを切ったことになる。
康新道に入り、少し歩くと、見晴らしの良い草原に到達する。手持ちガイド地図を見ると、台と書いていた。
ここはこのルート唯一のお花畑のようだが、既に花のピークは過ぎていた。
康新道のお花畑?と鳥海山
今咲いている花はハクサンシャジン、ミヤマアキノキリンソウ、タカネアオヤギソウ、ウゴアザミ、
ヤマハハコ、エゾオヤマリンドウなど。
この場所では、七月ならばヨツバシオガマやミヤマトウキも咲いている。
それでも鳥海山の他のお花畑、例えば長坂道稜線や鉾立ルートの御浜、御田ヶ原、滝の小屋ルートの八丁坂に較べると、
やや地味な感じだ。何故だろう。
ここにはニッコウキスゲやトウゲブキ、ハクサンフウロが無いことに気づいた。
ハクサンシャジンとミヤマアキノキリンソウ
タカネアオヤギソウ ヤマハハコ
エゾオヤマリンドウ
セリ科の花を少し。
鳥海山とエゾノヨロイグサ ミヤマトウキの古花
イブキゼリモドキ
シラネニンジン(草原タイプ) ミヤマセンキュウ
康新道のお花畑?と鳥海山をもう一枚。
いつの間にか七高山の右に新山が出ていた。鳥海山は双頭、2トップの山だった。
ウゴアザミとオンタデ
「3」へ続く。
しかし本投稿とは全く関係ない内容であり、
政治的な内容でした。
こういった場合、申し訳ありませんが、削除させて頂きます。